今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは145.90

 ↓下値メドは144.75 

インフレ:低金利・低成長の時代は終わった。インフレが今後2%に戻ることはない
ブランド品:シャネル、ルイヴィトン、ヘルメス、ディオール好調、グッチとバレンシアガは苦戦
中国投資:海外は中国投資のウェイト減らし、中国以外のアジアの投資増やす 
ドル:中央銀行の準備金に占めるドルの保有率は徐々に低下。人民元は5.2%増加
ECB:ビルロア理事「ECBの利上げはほぼ終了した。インフレは峠越した」
米雇用:フォードが新たな人員削減計画を発表 
ホテル業界:マリオットとヒルトンが、ブランドで圧倒的シェア 
トルコリラ:リラ安定のためには政策金利35%まで引き上げる必要
BOE:ベイリー総裁「現状の賃金上昇は持続不能」
BOE:「価格を著しく押し上げている利益拡大目的の値上げを看過することはできない」
キャセイパシフィック航空:熟練パイロット1,400人不足で通常運行に支障

市況

 8月14日(月曜)のドル/円は、前日比「円安」。24時間の値幅は0.93円。 

 2023年161営業日目は144.93円からスタート。先週からの流れを引き継ぎ週明けも円安が進んだ。東京時間昼前に144.65円まで下げて安値をつけたが、144円台はすでに底堅い。

 NY市場で米長期金利が昨年11月以来の4.2%台まで強含んだことを理由に、夜遅くに145円台にのせると年初来高値を更新しながら145.58円まで上値を伸ばした。終値は145.55円(前日比+0.60円)。6営業日連続の円安となった。

 先週発表された米国の7月CPI(消費者物価指数)は前年比3.2%上昇で、1年前の9.0%台から比べると大幅に低下した。しかし、詳細を見ると季節調整やベース効果(比較対象となる前年比の数字が高いことによる低下効果)が理由であり、近い将来インフレが再上昇する可能性が高いとマーケットは考えている。

 FRB(米連邦公開市場委員会)の利下げに対する過大な期待と、日銀の政策転換に対する期待の両方に見直しが入ったことで、円安が進む状況になっているようだ。FOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーの見通しを知るために、今週発表されるFOMC議事録に注目したい。

レジスタンス:
145.58円(08/12)
146.60円(22/11/10)
146.80円(22/11/09)

サポート:
144.65円(08/12)
144.39円(08/11)
143.28(08/10)

出所:楽天証券作成

2023年 騰落表

出所:楽天証券作成
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今日の為替ウォーキング

今日の一言

シンプルさは究極の洗練である-レオナルド・ダ・ヴィンチ

Rag Doll

 米労働省が8月10日に発表した7月のCPI(消費者物価指数)は、コア指数が市場予想を下回る伸びにとどまった。インフレ率の下落傾向を印象づけ、FRBの利上げ再開に対する心配を減じる結果となった。その一方で、総合指数の伸び率が1年超ぶりに上向くなど、今後の不安要素も残した。

 総合指数は、前月比で0.2%上昇。エネルギー価格は0.4%下落したが、食品価格は0.5%上昇した。前年同月比では3.2%上昇した。市場予想の3.3%を下回ったが、伸び率は13ヵ月ぶりに上向いた。エネルギー価格の下落効果が小さくなったことが原因。CPIは昨年6月の9.1%をピークに、12カ月連続で下落が続いていた。

 コア指数は前月比で0.1%上昇して、市場予想の0.3%を下回った。中古車や航空運賃などの価格が下落したことが影響した。前年同月比では4.7%上昇で、市場予想の4.8%を下回った。伸び率の鈍化は4カ月連続。中古車や航空運賃などの価格が下落した一方、サービス価格の上昇率は高止まりしている。

 7月のCPIは、FRBによる金融引き締め強化の必要性を感じさせるものではなかった。FRBは次回9月FOMC会合で政策金利を据え置き、利上げの累積効果を見守るというスタンスを継続すると考えられる。

 ただし、インフレが沈静化するという見方はまだ確信を持てるものではない。一部には、CPIの低下は続かないとの慎重な意見もある。コアCPIの伸び率の鈍化は季節調整という「クセ球」のせいで、秋以降は逆に伸び率が激化する可能性があるというのだ。

 総合指数や生産者物価指数(PPI)の伸び率が13カ月ぶりにプラスに転じたことにも注意が必要だ。エネルギー価格や食品価格の変動によって、再びインフレ圧力が強まる可能性も否定できない。

 8月24日から26日にかけて開催されるジャクソンホール会合では、パウエルFRB議長が金融政策の見通しに関する発言を行うことが期待されていて、世界の金融市場が注目している。パウエル議長の発言次第では、金利や株価、そして為替に影響を与える可能性がある。

出所:楽天証券作成
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今週の注目経済指標

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今日の注目テクニカルレベル

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タイムゾーン 分析

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