皆さま、こんにちは! 

 東京は7月の連休から35℃超えの猛暑日が続いており、とにかく朝から熱気で暑いですね。

 8月といえば、プールや花火大会が定番イベントですね。コロナ禍や台風の影響で一部開催中止のところもありますが、7月29日には東京の昭和記念公園や隅田川で4年ぶりに花火大会が開催され、多くの観客でにぎわっていました。

 エアコンによる乾燥のせいか、世間では夏風邪も流行中ですね。1年で一番暑い時期でもある8月、水分補給しながら夏風邪対策をしっかりとってくださいね!

米国景気のソフトランディング期待の高まりで主要3指数が連日続伸!

<直近3カ月のNYダウ指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 2023年7月の米国株式市場は、2021年の年末から翌年初につけた史上最高値に迫る勢いで、主要3指数がそろって大幅高となりました。米国景気の底堅さを示す経済指標が相次ぐ中で、インフレの鈍化傾向も見られたため、米国景気のソフトランディング期待が高まり、相場の支えとなっていました。

 ダウ工業株30種平均は前月比+3.35%、1987年1月以来の長期連騰も記録、S&P500種指数は同+3.11%と5カ月続伸、NASDAQ総合指数は同+4.05%と大幅高で終了しました。

 7月25~26日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では、予想通りに0.25%の利上げ、政策金利であるFFレートの誘導目標レンジを従来の5.00~5.25%から5.25~5.50%へと引き上げましたが、記者会見でパウエル議長は今後の金融引き締めを強く示唆しなかったため、市場では買い安心感が広がりました。

 7月27日の寄り前に2023年4-6月期の実質GDP(国内総生産)成長率(速報値)が発表。前期比年率+2.4%と、市場予想の+1.8%を上回る強い結果となりました。内訳を見ると、金融引き締めの影響から、住宅投資は▲4.2%と9期連続のマイナス成長となりましたが、設備投資は+7.7%と加速。個人消費は+1.6%増と前期から伸びが鈍化したものの、底堅く推移しました。

 バイデン米大統領はGDP速報値を受け、自らの経済政策「バイデノミクス」が効果を発揮していると自賛したことが報道されました。

 また、FRB(米連邦準備制度理事会)が最も重視している個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)は7月28日に6月実績が発表され、前年同月比+4.1%と前月分の+4.6%から伸びが鈍化し、市場予想の+4.2%を下回りました。前月比でも前月分の+0.3%から+0.2%に伸びが鈍化し、市場予想と一致しました。

 引き続き、米国の企業決算発表や経済施策に注目していきましょう!

中国政府の景気刺激策への期待から株式市場は回復基調!

<直近3カ月の香港ハンセン指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 2023年7月の香港株式市場は、中国内外の需要低迷を背景に小幅な経済成長にとどまったことで前半は高安まちまちの展開。その後、中国当局が国内需要を拡大する一連の政策実施を表明したことや、市場活性化に向け印紙税の引き下げといった措置を検討することが好感され、後半は2万ポイント台まで持ち直しました。

 主要指数である香港ハンセン指数の7月末終値は2万78.94ポイント、前月末から+6.15%高と続伸、上海総合指数は3,291.04ポイント、前月末より+2.78%上昇しました。

 中国国家統計局が7月15日に発表した6月住宅価格統計では、主要70都市のうち、前月比で価格が下落したのは38都市と、5月から14都市も増えた結果となりました。不動産政策を巡っては、北京や深セン、広州などの都市ごとの事情や需要に応じた関連政策を速やかに打ち出す方針が明らかにされていました。

 その後、7月17日に発表された4-6月期実質GDPは、前年同期比6.3%増と市場予想の7.1%を下回りました。

 さらに、7月31日に発表された7月PMI(製造業購買担当者景気指数)は49.3と、6月の49.0から上昇したものの、4カ月連続で景況感の分かれ目となる50を下回りました。8月1日に中国メディアの財新と英IHSマークイットが発表したデータでも49.2と3カ月ぶりに50を割り込み、市場予想から下振れました。

 中国当局は、戦略的新興産業の育成を加速し、グローバルな産業供給チェーンにおける中国の競争力と影響力を強める方針を示しました。

2023年7月の個人投資家に人気だった外国株式銘柄は!?

■2023年7月 米国株式買付金額ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 最低
購入金額(円)
関連する
テーマ
1 NVDA エヌビディア 63,446 半導体大手
2 TSLA テスラ 36,048 電気自動車
3 SOXL Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF 3,536 レバレッジETF、半導体
4 SOXS Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF 1,323 レバレッジETF、半導体
5 META メタ・プラットフォームズ 44,124 インターネット サービス
6 RIVN リヴィアン・オートモーティブ 3,587 電気自動車メーカー
7 MSFT マイクロソフト 46,545 ソフトウェア製品大手
8 TMF Direxion デイリー 20年超米国債 ブル3倍 ETF 912 レバレッジETF、米国債
9 QQQ インベスコQQQ 信託シリーズ1 52,830 ETF、NASDAQ指数
10 AAPL アップル 25,843 スマホ、PC
※楽天証券内買付金額ベース。2023年7月1日~7月31日、国内約定日ベース。
※株価は2023年8月4日の終値、最低購入金額は1米ドル=142円で試算。
※最低購入金額は手数料を考慮しておりません。

 楽天証券における2023年7月の米国株式買付金額ランキングでトップとなったのは、半導体受託製造の世界最大手「エヌビディア(NVDA)」でした。高い技術力を武器に、ゲームや自動運転、データセンターなど高速で画像処理や演算処理を必要とするGPU(画像処理半導体)の設計分野で圧倒的な存在感を示しています。

 8月23日引け後に2023年5-7月期決算を発表する予定です。一方、同業である米半導体大手「アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)」は8月1日、第4四半期までに競合エヌビディアに対抗できる人工知能(AI)向け半導体の生産を増強する計画を明らかにし、リサ・スー最高経営責任者は投資家との電話会見で「中国のAI市場に商機の可能性がある」と述べました。

 7月後半から本格化していた米国企業の4~6月期決算発表で、好決算銘柄への期待から株式が買われました。好決算を発表した「アルファベット(GOOG)」や「ボーイング(BA)」が大幅に上昇した一方、クラウド事業の伸びの鈍化が嫌気された「マイクロソフト(MSFT)」が下落。

 7月21日には、米金融大手6社の決算が出そろいました。金利上昇を背景に貸し出しと預金の金利差である利ざやが拡大し、「JPモルガン・チェース(JPM)」などの商業銀行業務の収益を押し上げました。一方、M&A(合併・買収)助言など投資銀行業務を主力とする「ゴールドマン・サックス(GS)」が、5割超の大幅減益となりました。

 米石油大手である「エクソンモービル(XOM)」と「シェブロン(CVX)」の2社は7月28日に決算を発表。原油価格の下落で石油・天然ガス事業の利幅が縮小したため、2社とも2桁の減収減益の結果となりました。

 特にエクソンモービルの純利益は79億ドルと、過去最高の179億ドルだった前年同期から56%減、シェブロンの純利益は同じく48%減の60億1,000万ドルでした。ただ、2社とも引き続き配当や自社株買いなどの株主還元に力を入れているため、株価はおおむね堅調に推移しています。

 8月3日引け後に決算を発表したネット通販大手の「アマゾン・ドット・コム(AMZN)」は、売上高が前年同期比11%増の1,343億8,300万ドル、1株利益が65セントの黒字と市場予想を上回る内容で、クラウド、広告の両事業がともに10%以上の大幅な増収でした。

■設定人数の純増でわかる米株積立銘柄人気ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 最低
購入金額(円)
関連する
テーマ
1 SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF 5,395 ETF、高配当株式
2 EPI ウィズダムツリー インド株収益ファンド 5,084 インド、無料ETF
3 AAPL アップル 25,843 スマホ、PC
4 SOXL Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF 3,536 レバレッジETF、半導体
5 FM iシェアーズ MSCI フロンティア・セレクトEM ETF 3,938 ETF、新興諸国
6 VYM バンガード・米国高配当株式ETF 15,406 ETF、高配当株式
7 EC エコペトロール 1,621 石油
8 VOO バンガード・S&P 500 ETF 58,291 ETF、S&P500
9 KO コカ・コーラ 8,622 飲料大手
10 SPY SPDR S&P 500 ETF 63,444 ETF、S&P500
※楽天証券内米株積立設定人数ベース。2023年6月30日時点と7月31日時点で比較。
※株価は2023年8月4日の終値、最低購入金額は1米ドル=142円で試算。
※最低購入金額は手数料を考慮しておりません。

 米株積立銘柄の設定人数において6月から純増した銘柄の中、人気NO.1を獲得したのは「SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)」でした。1万円以下で買える米株積立銘柄においても、引き続き人気NO.1を獲得しており、少額で安定性のある高配当銘柄へ投資できるのは魅力的ですね。

 S&P500の構成銘柄のうち、配当利回りの高い80銘柄のパフォーマンスをベンチマークとしたETF(上場投資信託)です。

 ランクインした銘柄の中、S&P500に連動するのは実に3銘柄。S&P500は、ニューヨーク証券取引所とナスダックに上場している銘柄から選んだ米国企業を代表する500銘柄で構成されています。高リターン期待とリスク分散の両面から、投資初心者の方も含め人気が高まっているようです。

 話が少し変わりますが、2024年からはじまる「新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」制度について。「新NISA」は、つみたて投資枠と成長投資枠の両方を同時に活用できるようになり、年間投資枠もおよそ2倍拡大されます(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能)。

 さらに、非課税保有期間も無期限化され、ロールオーバー失念の心配もなくなります。

 ただ、現在の一般NISAでは上場株式(日本上場・海外上場)であれば取引制限がないのに比べ、「新NISA」では、整理・管理銘柄のほか、レバレッジやデリバティブ取引を用いたETFは対象から除外されます。「新NISA」で米株積立を設定する際に、レバレッジETFの設定ができなくなる点はご注意ください。

■2023年7月 中国株式買付者数ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 最低
購入金額(円)
関連する
テーマ
1 8017 トレードゴー・フィンテック(捷利交易宝金融科技) 25,200 証券取引システムのプロバイダー
2 3988 バンク・オブ・チャイナ(中国銀行) 50,040 金融(銀行)
3 2836 iシェアーズ・コア S&P BSEセンセックス・インディア ETF 127,656 ETF、BSE SENSEX指数
4 1398 インダストリアル・アンド・コマーシャル・バンク(中国工商銀行) 65,520 商業銀行大手
5 2187 ジーシン・グループ(智欣集団) 342,000 コンクリートメーカー
6 9988 アリババ・グループ・ホールディング(阿里巴巴集団控股) 171,270 ネット通販最大手
7 2800 トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン 180,360 ETF、ハンセン指数
8 939 チャイナ・コンストラクション・バンク(中国建設銀行) 77,940 商業銀行大手
9 1810 シャオミ(小米集団) 43,992 スマホ大手・IoT家電
10 700 テンセント(騰訊控股) 618,120 インターネットサービス大手
※楽天証券内買付者数ベース。2023年7月1日~7月31日、国内約定日ベース。
※株価は2023年8月4日の終値、最低購入金額は1香港ドル=18円で試算。
※最低購入金額は手数料を考慮しておりません。

 楽天証券における7月中国株式買付者数ランキングでトップとなったのは、「トレードゴー・フィンテック(捷利交易宝金融科技)(8017)」で、2カ月連続の1位でした。香港で証券取引プラットフォームの開発を手掛ける会社で、証券売買の仲介を手掛けるブローカーとその顧客が主要顧客となっています。

 フロントオフィス取引システムサービス、市況情報サービスなどを提供しています。7月20日には特に原因不明で急落し、株価が5分の1まで下がったので、取引する際にご注意ください。

 7月6日には、中国の大型国有銀行がそろって大幅安となりました。中国の大型国有銀行が、「融資平台」(LGFV)と呼ばれる地方政府傘下の投資会社に超長期の融資と一時的な利払い免除を提供しているとうわさされています。

 企業向け融資の多くは償還期間が10年ですが、中国工商銀行や中国建設銀行などは過去数カ月、信用力の高い適格な融資平台に対し25年満期の融資を増やしていると伝わっています。

 8月18日大引け後に株価指数を運営するハンセン・インデックシズは、ハンセン指数構成銘柄の定期見直し結果を公表する予定です。

 中国国際金融(CICC)は最新リポートにて、「快手科技(01024)」や「理想汽車(02015)」、「太古地産(01972)」、「京東物流(02618)」、「思摩爾国際(06969)」、「華潤ガス(01193)」、「百済神州(06160)」などの銘柄が採用される可能性があると見られています。

 こうした銘柄入れ替えの影響も、これから注視していきたいと思います。