今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは144.45円
↓下値メドは143.35円
スペイン:第1四半期の観光客、前年比41%アップ
米インフレ:パウエルFRB議長「インフレとの戦いは長期戦になる」
ECB:ラガルド総裁「インフレに著しい上昇リスクがある」
金価格:米国の地金とコインへの需要、2010年以来の高さに
貸し渋り:欧州で企業の新規借入れが大幅に減少。投資意欲後退ではなく高金利が原因
市況
この日の海外市場の円相場は144円台まで円安が進んだ。144円台は昨年11月以来7カ月ぶり。米国指標は堅調で、FRB(連邦準備制度理事会)が今後さら利上げを行うとの見方が強まり米長期金利は上昇した。
6月27日(火曜)のドル/円は、前日比「円安」。24時間の値幅は0.90円。
東京市場から買いが優勢で、東京時間昼前につけた143.28円がこの日の安値。143円台の安値は今年になって初めて。円安の流れは止まることなく、未明には144円台を上に抜け144.17円まで上値を伸ばした。終値は144.08円(前日比+0.56円)。
この動きは、米国経済と日本経済の格差を反映したものである。介入警戒感はあるものの、この円安は「ファンダメンタルズ」に沿ったものである。「為替レートは市場で決定されるべき」というG20の合意を破棄して政府・日銀が介入を実施するハードルは高いとトレーダーは考えている。
レジスタンス:
144.17円(06/27)
146.60円(22/11/10)
146.80円(22/11/09)
サポート:
143.28円(06/27)
142.93円(06/26)
142.65円(06/23)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
目標は大きければ良いのではなく、それが小さく到達可能だと思えるときにこそ人間は一番やる気がわく
One of These Nights
日本のインフレが止まらない。2022年は25,000品目もの値上げがあったが、2023年は、前年を上回るペースで値上げが続いている。主要食品メーカーが4月までに値上げを決めた食品は2万品目を超えた。このペースが止まらなければ、秋にも3万品目を超える可能性がある。
企業は、原材料価格や物流費の高騰、円安で値上げは仕方ないと消費者を説得する。しかし、実際はどうか。原油価格はウクライナ戦争前の水準まで下がり、インフレどころかディスインフレ状態だ。小麦についても興味深いニュースがある。EU(欧州連合)欧州委員会は4月、割安な価格のウクライナ産穀物の大量流入がEU農家に痛手を与えているとして、ウクライナからの小麦や大麦の「輸入制限」に踏み切ったのだ。英国では、企業の大幅な利益上乗せがインフレ高止まりの原因だとして政治問題になっている。
日本では、植田日銀総裁はインフレについて、「金融政策の引き締めの遅れで2%を超えるインフレ率が持続するリスクより、拙速な引き締めで2%の物価安定目標を実現できなくなるリスクの方が大きい。」との見解を示している。日本のインフレが十分に育つ前に萎れてしまうことが心配なのだ。
でも、植田総裁、安心してください。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長も、ちょうど2年前の21年6月の議会証言で、「インフレは一過性」であり「FRBは予防的に利上げすることはない」と語っていた。
その後どうなったか? 利上げが遅れたことで、米国のインフレはあっというまにFRBの目標値の2%を超え、一時は9%まで上昇した。FRBが5.00%以上も金利を引き上げても、なお目標の2倍の水準で高止まりしている。日銀のウルトラ緩和政策の結果、日本のインフレは2年後どうなっているだろうか。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
コーンチャート分析(ドル/円、ユーロ/円)
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