今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは143.90円
↓下値メドは142.90円
米インフレ:パウエルFRB議長「インフレが急に下がることはない」
米インフレ:「利下げ議論は不適切」
豪貿易収支:4月の対中輸出、前月比で過去最高の+29%
中国経済:中国の観光収入が2019年の水準まで回復
中国:中国のジェット燃料需要高まる、世界需要に大きな影響
ブラジル・アルゼンチン:ドルを介在しない二国間貿易を検討
市況
6月26日(月曜)のドル/円は、前日比「円高」。24時間の値幅は0.79円。
2023年126営業日目は143.54円からスタート。先週金曜日(23日)に143.87円まで上昇して昨年11月以来7カ月ぶりの高値を更新したドル/円だが、週明けは日本政府・日銀の円安けん制発言に勢いを削がれて、朝につけた143.72円を高値に下落した。
ロシア情勢の不透明感も「リスクオフの円高」になった。ロシア不安定化によるエネルギー価格高騰で世界景気が悪化することが懸念材料となった。
東京時間夕方には143円を割ると142.93円まで下落して安値をつけた。しかし円高が大きな動きにつながることはなかった。その後は朝の水準まで反発して、終値は143.52円(前日比▲0.21円)。
2022年10月に行われた為替介入のインパクトは確かに強大だったが、円安の進行を食い止めるのが精一杯で、円安トレンドを変える力はなかった。
日本政府・日銀の円安けん制発言があったにもかかわらず、ドル/円が143円台にすぐ戻ってきたのは、為替介入の可能性をバックにドル/円を売るよりも、押し目買いのチャンスと捉える投資家が多いからかもしれない。
ドル/円のトレンドが本格的に円高に切り替わったきっかけは、日銀が12月の会合でYCC(イールドカーブ・コントロール)政策の変動幅拡大を通して実質上の利上げに踏み切ったことである。植田総裁が決断しない限り、円安相場は続く可能性は高い。
2023年 騰落表
今日の為替ウォーキング
今日の一言
仕事あるいはほかのどこでも優位に立とうとしたら、まず自分自身の魂のなかで優位に立つ必要がある
Baby I Love Your Way
インフレ期待とは、物価の行方を人びとがどう見るかの予想だ。「インフレ期待が安定」しているときは、物価の上昇が続かないと予想する人が多く、物価上昇の抑制効果がある。しかし、「インフレ期待が不安定」になると、物価の上昇が続くと考える人が多くなり、買い占めや売り惜しみ、あるいは賃上げ要求といった行動が発生しやすく、現実の物価を押し上げ加速させることになる。
中央銀行の仕事は、金利を調節することによってインフレ期待を安定させ、物価高との悪循環を防ぐことだ。まさに今、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)が行っていることである。
FRBは1年間で合計5%を超える利上げを続けることで、ようやくインフレ率はピーク時の半分まで下げることはできた。それでも、依然としてFRBの目標値の2%の倍以上の高さである。インフレと利上げのデッドヒートを続けていくならば、いずれかの時点で経済が耐えられなくなり、深刻な景気後退が発生するリスクが高まる。
FRBは6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げを見送ったが、パウエルFRB議長は、利上げペースを緩めたのであって、利上げサイクルの終了ではないと強調している。FRBが利上げを続けるのは、今を逃してしまうとインフレ期待が暴走してしまうからだ。RBA(豪準備銀行)やカナダ中銀は、インフレが再燃して再利上げに追い込まれている。
ところが、日銀は逆にインフレ期待を刺激することに集中している。円安を容認することで輸入インフレを加速させ、日本人に物価上昇を長く経験させることで、インフレ期待を形成させようと日銀は考える。
植田日銀総裁は「長期的に2%のインフレ目標が達成された暁には、インフレ予想も大体2%になる」とインフレ期待が定着することを期待している。しかしインフレが都合よく2%で止まるはずないのは、他国が証明している。
もっとも、日銀は利上げしたくても、絶対にできない理由がある。将来税収で返済する必要がある国の長期債務残高、いわゆる「国の借金」は昨年6月末時点で1,255兆1,932億円だったと財務省が発表した。国民1人あたりで単純計算すると、初めて1,000万円を超えた。慢性的な財源不足が続いているほか、新型コロナ対策の巨額支出も借金増に拍車を掛けている。債務残高はここ10年で1.5倍に急増した。
金利が上昇した場合の利払い費負担が財政運営にとって重大なリスクとなる。日銀が利上げによって円安を抑える、あるいはインフレを抑制することは、ほぼ不可能な状態になっているのだ。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
タイムゾーン 分析
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