今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは140.10円
↓下値メドは133.85円
FRB:低金利と量的緩和をあまりに長く放置しすぎた結果、わずか1年で5%も利上げする羽目になった
米銀行:SNSの脅威に対処するために銀行が貸出基準を厳しくする方向へ
中国経済:中国の成長は長続きしない。鉱工業生産が低下
ECB:夏までに計0.5%利上げ、その後2024年まで金利据え置く考え
豪ドル:RBA:2024年から政策会合を11回から8回に減らす
市況
140円台で始まったこの日のドル/円相場は、米雇用関連のデータをきっかけに、NY市場で一気に円高に動き138円台まで下落した。先週の雇用統計後のドル上昇分のほぼ全てを吐き出した。
6月8日(木曜)のドル/円は、前日比大幅「円高」。
24時間のレンジは138.81円から140.22円。値幅は1.41円。
2023年114営業日目140.09円からスタート。東京時間朝に前日の高値(140.25円)を試しに行くが、高値は140.22円まで。その後は140円を下に抜けて徐々に値を下げていく。
NY市場になって前週分の米新規失業保険申請件数が2021年10月以来の水準まで増加(悪化)したことをきっかけにドル売りが活発になると139円を割り未明に138.81円まで下げた。その後も139円台に戻ることができず、終値は138.93円(前日比▲1.25円)。
先週発表された米5月雇用統計でNFP(非農業部門雇用者数)が大幅に増えたことが、FRB利上げ継続の予想につながり米長期金利が上昇、ドル/円は140円台に上昇した。
ところが今週発表された米国の重要景気指標の5月非製造業ISMは予想を下回った。新型コロナ後の景気をリードしてきたサービス業が失速したことで米経済の先行きに懸念が広がり、ドル/円は139円台前半まで下落した。
今週はRBA(豪準備銀行)に続いて、Boc(カナダ中銀)も利上げを決定した。どちらの中央銀行も、4月時点では利上げ終了宣言をしていたが、インフレ上昇が止まらず、金融引き締めを再開することになった。このことがFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ継続を連想させることになり、再びドル/円は140円台まで持ち直した。そしてこの日は、米雇用関連データである新規失業保険申請件数の弱さにマーケットが反応した。失業保険継続受給者数は減少(改善)していたが、こちらの方は無視された。
方向感のない相場が続いているが、それも今週までだ。来週はFRB(米連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)、そして日銀の政策会合が開かれる。円もユーロも動く方向がはっきり見えてくるだろう。
レジスタンス:
140.22円(06/08)
140.25円(06/07)
140.45円(06/05)
サポート:
138.61円(06/02)
138.42円(06/01)
138.23円(05/24)
2023年 ドル/円 データ
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
朝寝は時間の出費である。それも、これほど高価な出費はない。 - カーネギー
Immigrant Song
FRBの利上げ政策は「どれだけ早く」から「どれだけ高く」に変わり、そしてこれからは、「どれだけ長く」へと重点が移っていく。
今から1年前の2022年6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBは、0.50%の予想に対して0.75%の大規模利上げを断行した。その後も利上げを続けてきたが、金融引き締め効果が経済に浸透するまでにはある程度時間が必要だ。高金利政策による米国の景気後退という副作用の大きさを考えると、いったん小休止して様子見する時期に来ているとの見方が広がっている。今月の会合では、ついに利上げを決定するようだ。
しかし、利下げサイクルを終了するわけではない。FOMCは、少なくとも年内は、現在の高金利水準(以上)を維持する考えだが、マーケットは来年1月からFOMCは利下げすると予想している。
FOMCが2021年11月の会合で緩和政策にピリオドを打ち、緩和縮小を開始した時に、パウエルFRB議長は「量的緩和の終了と利上げとは、全く異なる」と発言して、利上げを織り込むマーケットの先走りをけん制した。
FOMCが今月の会合で利上げ見送りを決定しても、パウエルFRB議長は「利上げ終了(休止)と利下げは、全く異なる」ことを強調して、今度は利下げを織り込むマーケットの先走りをけん制するだろう。
今週の注目経済指標
注目テクニカルレベル
Winners & Losers
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