2023年5月の保有額:13万6,848円

 5月は日本株、米国の半導体やメガテック、インド株などが好調な1カ月でした。保有投資信託の5月の運用益÷前月末残高の月間騰落率は+9.97%、連載開始からのトータルリターンは+22.36%です。eMAXIS Slim全世界株式の前月比は4.61%、同期間のトータル+10.38%でしたから、これを大きく上回っています。

 S&P500種指数の*200日移動平均線が、1年以上の期間での最安値から1%回復しました。この現象は過去20回あり、1年後には100%の確率でS&P500が上昇しています。

「リセッション(景気後退局面)によってまもなく株価が暴落する」という意見が依然として多いですが、相場の大天井では強気派が増加する一方で、ファンダメンタルズ(国や企業などの経済状態などを表す指標)の割高感による売りも出て、出来高が増加することが多いです。

 現状では、強気派はむしろ少数であり、米国先物市場(シカゴ・ニューヨーク取引所)でのCFTC非商業的投資ポジション(いわゆる投機筋)では、S&P500は3月以降、**ショートが拡大しています。ここから意外な上昇があり、多くの弱気派が耐えられなくなってから大天井が訪れると考えています。

*200日移動平均線…過去200日間の終値の平均を取り、時間が経過するにつれて株価チャートの上に線で描かれます。これが斜め上に上がっていれば上昇トレンド、斜め下に下がっていれば下降トレンドです。長期トレンドを分析するために使用される重要指標の一つです。

**ショート…「売り」の意味。ただし、単純に売るだけでなく、空売り(信用売り)をしている状態を「ショート」という(空売りとは、信用取引の一つで、証券会社から株を借りて株式市場で売り、株価が下がったときに買い戻して差額分の利益を得る手法のこと)。

2023年5月時点の、エリア別ポートフォリオを解説!

 5月は日本株、米国株、インド株、全世界株、コモディティ関連の投資信託を購入しました。また、日本株指数が堅調だったので、順張りの観点でバリュー関連の日本株投信を売却し、日経平均連動型投信を購入。

 ただ、日経225は6月の***メジャーSQ前後に上昇一服となる可能性を考慮して、6月に一部売却するかもしれません。世界的に年後半は上下を経て株価が上昇する流れになると考えています。投資エリアは日本・米国・インドをオーバーウエートにしています。

***メジャーSQ…SQとは、株価指数先物やオプション取引などのデリバティブ(金融派生商品)の最終的な決済に使う価格のこと。決済期日が決められている先物やオプションは、満期日までに反対売買しなかった場合、この価格で強制決済される。メジャーSQとは、3、6、9、12月のSQのことをいう。

2023年5月時点の、タイプ別ポートフォリオを解説!

 5月はフィデリティ・米国優良株・ファンドを一部売却して、ニッセイSOX指数インデックスファンドを購入したことが奏功しました。

 半導体・メガテック関連銘柄は大幅に上昇しましたが、そろそろ急上昇は止まり、日柄調整(買いと売りがきっこうし、もみ合い状態のままで日数が経過すること)を経て、年末にかけて再上昇…という展開を予想しています。

 基本はS&P500や世界株関連の投信をコアとして、サテライトとして半導体・メガテック関連、バリュー株関連やインド関連のファンドを重点的に組み入れています。

2023年5月の保有投資信託~騰落率ベスト10

 2023年5月1~31日までに、新たに購入した投資信託のうち、*騰落率ランキングをご紹介します。

 NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、国債や社債以外の株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(リート:不動産投資信託)など、全て購入できるので、[つみたてNISA]で購入できるもの、[iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)]で購入できるものに、それぞれマークを付けています。ご参考ください!

*騰落率投資信託が、一定期間内にどれだけ値上がり・値下がりしたかを知るために、価格の変化率を計算したもの。

1位:iFreeレバレッジ FANG+

騰落率:39.83%

どんなファンド?:日々の値動きがNYSE FANG+指数(米ドルベース)の2倍程度のレバレッジ投信で、為替ヘッジがあるので、円高・円安の影響は受けませんが、金利差の分悪影響となります。組み入れ銘柄は、アップル、Amazon.com、メタプラットフォームズ(FacebookやInstagram)、アルファベット(Google)、ネットフリックス、エヌビディア(半導体大手)、テスラ、マイクロソフト、AMD(半導体大手)、スノーフレイク(ソフトウエア大手)です。

まつのすけコメント:NYSE FANG+指数は10銘柄に等金額で投資するのが特徴のインデックスです。主要株価指数よりもエヌビディアやメガテックの組入比率が高いのが奏功しました。

2位:<購入・換金手数料なし>ニッセイSOX指数インデックスファンド(米国半導体株)

騰落率:25.02%

どんなファンド?:米国上場の主要な半導体関連30銘柄で構成されている株価指数のSOX指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投信です。「フィラデルフィア半導体株指数」とも呼ばれています。為替ヘッジは行わないので、米ドルに対して、円安になると基準価額にプラスになり、逆に円高になるとマイナスになります。組み入れ上位銘柄は、エヌビディア、AMD、ブロードコム、テキサス・インスツルメンツ・インコーポレーテッド、クアルコム、インテル、マイクロン・テクノロジー 、ラムリサーチ、ASMLホールディング、KLAです。

まつのすけコメント:エヌビディアが好決算を発表して、大幅に株価が上昇し、他の半導体関連の銘柄も、5月中旬以降は堅調でした。いわゆるコア&サテライトのサテライト部分として妙味がある投資信託です。

3位:iFreeNEXT FANG+インデックス

騰落率:23.77%

どんなファンド?:NYSE FANG+指数(円ベース)の動きに連動する投信です。為替ヘッジはなく、円安になると好影響、円高は悪影響となります。組み入れ銘柄は「iFreeレバレッジ FANG+」と同一です。 

まつのすけコメント:レバレッジなしのFANG+連動投信も高パフォーマンスとなりました。為替は円安となり、その分がプラスとなりました。ただし、急速に円安になると、為替介入のリスクも出てきます。

4位:イノベーション・インデックス・AI

騰落率:19.75%

どんなファンド?:主として世界の取引所に上場しているAI関連企業の株式に投資するファンドです。STOXXグローバルAIインデックス(ネット・リターン、円換算ベース)をベンチマークとして、この指数の動きに連動する投資成果を目指します。原則として対円での為替ヘッジはありません。

まつのすけコメント:組入上位銘柄はメタプラットフォームズ、アルファベット、エヌビディア、AMD、インテル、ピンタレスト、スノーフレイク、エクイニクス(IT大手)、デジタル・リアルティー・トラスト(米国の不動産投資信託)、ネットアップ(ソフトウエア大手)です。エヌビディアの好決算による株価上昇、堅調なメガテックに支えられ、圧巻のパフォーマンスを発揮しました。

5位:楽天レバレッジNASDAQ-100(レバナス)

騰落率:18.08%

どんなファンド?:日々の値動きがNASDAQ-100指数(米ドルベース)の2倍程度のレバレッジ投信で、為替ヘッジがあります。組み入れ上位銘柄は、マイクロソフト、アップル、アマゾン、アルファベット(Google)、エヌビディア、テスラ、メタプラットフォームズ(FacebookやInstagram)、ASML(半導体大手)、ペプシコです。

まつのすけコメント:メガテック、エヌビディアなどの上昇が続き、NASDAQ-100がS&P500と比較して好パフォーマンスでした。年初はハイテク株は不人気だったので、意外な上昇が続いています。

6位以下はこちら!

6位:サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)

7位:netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)

8位:グローバルAIファンド(為替ヘッジあり)

9位:Oneフォーカス AI

10位:ニッセイAI関連株式ファンド(為替ヘッジあり)

まつのすけ、今月の注目銘柄!

銘柄名:たわらノーロード 日経225[NISA][つみたてNISA][iDeCo]

どんなファンド?:日経平均株価(日経225)の動きに連動する成果を目指すインデックス投信です。管理費用(含む信託報酬)は年0.143%で、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、6月14日以降、管理費用が0.154%から0.143%値下げになった<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドと並んで最安値水準となります。

注目ポイント!:日経平均連動型のインデックスファンドでは、コストが最低水準で純資産は883.4億円(執筆時点)と大きくなっています。組み入れ上位銘柄は、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、KDDI、ダイキン工業、ファナック(国内AI企業大手)、アドバンテスト(半導体大手)、信越化学工業、テルモ、京セラです。

 以前に日経平均が短期間で急速に上昇した際には、SQ前後にピークアウトするケースがありました。また、7~9月半ばはパフォーマンスがよくない年も多いです。したがって、日柄調整を経て、年末にかけて上昇する可能性もあると考えています。

まつのすけ、今月のがっかり

 今月は日本株が大きく上昇したので、「一定の資産配分を決めて、数%乖離(かいり)したらリバランスする」という運用方針の大口投資家から、月末にまとまったリバランス売りが出ると予想していました。しかし、意外とそのまま上昇するかもと思い、何も対応は取らなかった結果、5月31日の下げをまともに受けてしまったのが残念です。

 今後は6月SQ近辺までは上昇、6~9月は中弛み、年末にかけて再上昇と想定しています。海外の著名ストラテジストの中には、2022年米国株に強気で曲げて(曲げる=投資用語で、相場の予想を失敗すること)、2022年12月に弱気転換し、それ以降は大きく株価が上昇して再び曲げた方がいます。

 往々にしてありがちなのが、この方が次に強気転換するときが、相場の大天井となることなので、注視しています。

5月のポイ活実績:5万1,829ポイント

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