今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは139.25

 ↓下値メドは137.45円 

利益主導インフレ:企業はコストをカバーするだけでなく、利益率を高めるために価格を引き上げている。普通の利益で満足していたならインフレは大幅に低下するはず
英国:英国民が高インフレによる「生活コストの危機」に直面
与信厳格化:ボストン連銀総裁「米銀行の融資基準の引締め、追加利上げの必要性を相殺する」
利上げ終了:メキシコ中銀の利上げサイクル終了へ
中国経済:世界銀行が2023年の中国GDPを上方修正。その他アジア地域は下方修正

市況

 5月18日(木曜)のドル/円は「円安」。
 24時間のレンジは137.28円から138.75円。値幅は1.47円。 

 2023年99営業日目は137.61円からスタート。東京時間昼前に下げてつけた137.28円がこの日の安値。それからは振り返ることなく上昇を続け、今年のこれまでの高値137.91円を乗り越えて138円台に入ってからも勢いは衰えず、明け方には138.75円まで高値を更新した。終値は138.71円(前日比+1.10円)。

 今週前半は方向感が出なかったドル/円が、ついに円安に向かって走りはじめた。もっとも、この動きは円安というよりも「ドル高」だ。なぜドルが買われているのか。

 最大の理由は、米経済の驚くほどの力強さだ。FRB(米連邦準備制度理事会)が1年間で5.0%も金利を引き上げたにもかかわらず、米国の労働市場は良好で、まだ雇用を増やし続けている。利上げの副作用で米地銀破綻が起きても、米国の金融システム全体に対する不安の声はない。

 米国は景気減速に向かっているが、ソフトランディングできるとの自信がある。米国経済の粘り強さに他の国は太刀打ちできない。マーケットは、米リセッション想定のトレードの間違いを認めて手じまいを始めている。これがドル高につながっている。

 ダラス連銀総裁はこの日、「現在の経済データは利上げ停止を正当化しない」と発言した。一時は7月から利下げするとの予想は大きく後退、年内利上げ確率はほとんど消えかかっている。金利差拡大の期待が再び強まるなかで円安が進んでいる。

 もし懸念があるとすれば債務上限問題だが、これも米政府と議会が最終的に合意に達するとのマーケットは楽観的だ。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

レジスタンス:
138.75円(05/18)
139.90円(22/11/30)
141.61円(22/11/23)

サポート:
137.28円(05/18)
136.29円(05/17)
135.63円(05/16)

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

一番大事な目標に向かうもの、情熱が満足されるもの以外に使う時間を減らそう -スティーブ・ジョブズ

Good Vibration

 債務上限問題を巡ってバイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長ら議会指導部の話し合いは続いているが、双方の主張は平行線のままだ。議会が債務上限を引き上げなければ、早ければ6月1日にも米国債のデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがある。

 2011年には、期限ぎりぎりの48時間前にようやく法案が成立したが、格付け会社が財政赤字の削減の取り組みが不十分として、米国の長期発行体格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げため、金融市場は大混乱におちいった。今回も同様のリスクが発生する可能性はゼロではない。バイデン大統領は公的債務に関する合衆国憲法修正第14条の発動を検討している。

 米国の債務上限問題とは、米国の連邦政府が国債を発行して調達する債務の金額が定められた上限金額に近づいたり到達したりすることで、財政赤字拡大や財政問題が懸念されることである。

 債務の上限は法律で規定されていて、その上限を超えてしまうと連邦政府は国債を新たに発行して資金を調達することができなくなる。そのため債務上限に達しそうになるたびに、米議会で法案を成立させて債務上限を引き上げてきた。

 共和党のマッカーシー下院議長は債務上限先延ばし案を提案している。この法案は、2024年3月31日までの約1年間はデフォルトを回避するのに十分な規模とされる、1兆5,000億ドルまで連邦債務上限を引き上げるというものだ。しかし、その引き換えに共和党が支持する連邦歳出の削減案を盛り込むことを条件としている。民主党やバイデン政権にとっては、簡単には受け入れられない内容である。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目テクニカルレベル(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円)

出所:楽天証券作成

ヒートマップ分析(円ベース、ドルベース)

Winners & Losers