今週の予想
今週は目先、目標達成後の大型連休入り前と、決算シーズンでもみあいへ
米国では決算発表が本格化していますが、国内では今週から3月期決算シーズンとなるため、個別物色の動きとなりそうです。
先週は、円安の流れもあって日経平均株価は上値を試す展開となり、終値では18日(火)の2万8,658円、ザラ場では21日(金)の2万8,778円と終値、両方で年初来高値を更新しました。次の目標は、昨年8月17日の2万9,222円となります。大型連休前の達成感から上値重く、高値圏でのもみあいとなりそうです。
日経平均のチャートは、3月9日のザラ場高値2万8,734円にいったん肩を並べ、そこであけた窓を埋めました。そこから先週末に2万8,778円まで上昇し、ザラ場での年初来高値を更新しました。テクニカル指標は、ほとんど過熱しており、「5月の連休前後に高値を示す」という経験則がありますので、先週の21日(金)の2万8,778円がそれにあたる可能性があります。
ここからは、大型連休前から様子見が強まりますので、上昇した個別銘柄や先物には「利益確定売り」が出やすくなると思われます。ここでは「休む相場」となります。
今週の指標:日経平均株価
先週は、週末21日(金)は下落して引けたものの、一時+120円の2万8,778円とザラ場での年初来高値を更新しました。次の目標は、昨年8月の2万9,222円やフシ目の3万円を試す動きとなります。
目先は、目標達成感で強弱感が対立しますが、国内で決算発表がスタートと米国での決算発表が本格化します。決算銘柄の値動きに左右されやすくなる中、指数は高値圏でのもみあいとなりそうです。
先週の動き
先週は、2万8,500円水準以下の下値固めか、昨年9月13日の2万8,659円を試す動きとなるのかどうかとしました。
結果的に戻りを試す動きとなりました。4月17日(月)の2万8,414円を安値に終値は2万8,514円と前週末の4月SQ値2万8,519円に抑えられました。
18日(火)は、米株上昇と円安進行で+183円の2万8,698円まで上昇し、終値は+144円の2万8,658円でした。19日(水)は、利益確定売りで9日ぶりの反落で▲52円の2万8,606円でした。20日(木)は、前日、一服しましたが、この日は反発し+50円の2万8,657円でした。
週末21日(金)は、前場は+120円の2万8,778円まで上昇し、ザラ場での年初来高値を更新しましたが、終値では▲93円の2万8,564円と下落して引けました。
今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)
今週は、ハイテク企業の決算に加え、地方銀行の決算発表が注目となります。金融システムを保護する目的でJPモルガン、シティグループ、バンク・オブ・アメリカなどといった複数の大手銀行が合計で約300億ドルを預け入れることで合意していますが、警戒感を完全に払拭(ふっしょく)したわけではありません。
大手銀も引当金の積み増しに迫られており、金融混乱が完全に終息したとはいえず、銀行破綻リスクには依然警戒感があります。また、1-3月期GDP(国内総生産)や1-3月期雇用コストといった金融政策を左右する重要なインフレ指標も注目となります。
今のところ利上げ幅は0.25%の予想ですが、重要なインフレ指標が悪化し、6月の利上げ観測が再燃した場合は再び売り圧力となるため警戒が必要です。
経済指標では、4月リッチモンド連邦準備銀行製造業指数、3月卸売在庫、3月耐久財受注、週次新規失業保険申請件数、1-3月期GDP、3月中古住宅販売仮契約、1-3月期雇用コスト指数、4月ミシガン大消費者信頼感指数確定値などが予定されています。
先週の動き
4月17日(月)は決算発表を控える中、景気悪化懸念が和らぎ主要3指標そろって反発し、NYダウは+100ドルの3万3,987ドルでした。
18日(火)は、経済指標はおおむね予想通りで、決算はマチマチでNYダウは▲10ドルと横ばい。19日(水)は、金利高が上値を抑え、NYダウは▲79ドルと続落、20日(木)は、経済指標が軒並み弱く、地銀の決算もさえず、3指標そろって下落し、NYダウは▲110ドルと3日続落しました。
週末21日(金)は、足もとで景気減速懸念が高まる中、4月の製造業・サービス業PMI(購買担当者指数)がともに市場予想を上回ったことで、3指標とも小反発。NYダウは+22ドルの3万3,808ドルと4日ぶりの反発。シカゴ日経先物は+115円の2万8,675円でした。
今週の指標:ドル/円
今週は、5月2~3日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%の追加利上げが決定される可能性は高いものの、米国景気の減速懸念を背景に年内利下げ観測も広がっており、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小する可能性があります。
ただ、年後半の利下げ観測も広がりつつあり、今後発表される経済指標が低調だった場合、景気減速が意識され、特に27日発表予定の米1-3月期GDPが予想を下回れば、ドル売りの要因となります。
一方、27~28日開催の日本銀行金融政策決定会合も注目され、日銀は新体制発足に伴い今後、徐々に緩和政策を修正していくと期待されていますが、今回の会合では緩和方針を維持する公算が大きいようです。これを受けて、主要通貨に対する円売りが続くと予想され、ドル/円相場に対する下支え要因となりそうです。今週の予想レンジは133~135円を想定。
先週の動き
先週は、週始めにFRB(米連邦準備制度理事会)理事による長期にわたる利上げの必要性の発言があり、ドルが大きく買われ132円台から一気に133円台後半へ、その後は19日(水)には135.13円まで買われ、134円台中心の動きとなり、週末は134.15円で引けました。結局、先週はドル高・円安の動きとなりました。
先週の結果
先週は、円安、先物主導でジリ高となるものの、利益確定売りで上値は重い
先週の予測では、前週に2万7,000~2万8,000円のレンジをぬけ、週末の14日(金)は+336円の2万8,493円(4月SQ値は2万8,519円)と2万8,500円水準を試す展開となったことで、2万8,500円を上回る動きとなるか、それとも2万8,500円以下の値固めとなるのかとしました。
結果的には、前週に1週間で約1,000円幅の上昇となって、2万8,500円のフシまできたため、下値固めを想定しました。
週始めの17日(月)こそ終値では4月SQ値2万8,519円に上値を抑えられましたが、その後は、18日(火)に2万8,698円まで上昇し、終値では+144円の2万8,658円と3月9日の2万8,623円の年初来高値を更新しました。この日は為替も1ドル=134円台前半のドル高・円安が続きました。
その後は、米国株式が景気悪化懸念で不安定な動きながら、日経平均は円安と先物買いにサポートされ堅調な動きが続きました。
19日(水)は、前日の米国株式の主要3指標が狭いレンジのもみあいとなったことで、日経平均は9日ぶりの反落で、一時▲127円の2万8,531円まで下げましたが、下げ渋り▲52円の2万8,606円となりました。
20日(木)は、前日の米国株式は金利高が上値を抑制し、NYダウは続落となりましたが、日経平均はアジア株の軟調にもかかわらず、堅調な動きで+50円の2万8,657円と反発しました。
週末21日(金)は、前日の米国市場は、経済指標が軒並み弱く、地銀株がさえず、NYダウは3日続落し、ステラの決算が大幅減益で約10%の下落でハイテク株の重しとなったことで、▲93円の2万8,564円と下落しました。しかし、前場は、一時+120円の2万8,778円まで上昇して、ザラ場での年初来高値を更新し、先週は終値、ザラ場ともに年初来高値更新となりました。
週末の米国株式は、足もとで景気減速懸念が強まる中、朝方に発表された4月の製造業・サービス業PMI速報値がともに市場予想を上回ったことで、主要3指標そろって小幅反発となり、NYダウは+22ドルの3万3,808ドルと4日ぶりの小反発でした。
シカゴの日経先物は、ドル買い・円売りの基調が続いていることで、+115円の2万8,675円でした。4月の製造業・サービス業PMIの1年ぶりの高水準の結果を受けて、FRBの早期利上げ停止の思惑が後退し、金利も上昇してドル買いが加速しました。これが米株式相場への重荷になっています。
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