2001(平成13)年3月28 日
薬害エイズ事件で、阿部英に対して第一審・東京地方裁判所が無罪判決
2001(平成13)年3月28 日、薬害エイズ事件に関連して、安部英医師に対して第一審東京地方裁判所が無罪の判決を言い渡しました。
薬害エイズ事件とは、輸入非加熱製剤を血友病患者に投与した結果、製剤に混入したエイズウイルスに感染しエイズを発症した事件です。血友病HIV/AIDSの健康被害者は日本以外でも発生しており、人口比率でみても米国は日本の2.3倍,フランス3.6倍,ドイツ1.2倍と多いにもかかわらず、いずれの国でも損害賠償が民事訴訟により争われたことはあっても、医師に対して刑事訴追されたことは一件もありませんでした。それほど、1984~1985年の事件発生時期の輸入非加熱製剤投与とHIV感染の関連への認識は微妙だったのです。
逆に新潮社が週刊新潮の記事で「大量殺人の容疑者」などと記述したことに対して起きた損害賠償請求裁判では、一、二審、最高裁共に安部医師側が勝訴するなど、有罪・無罪が定まらない状態が続いていました。
無罪判決の瞬間、傍聴席からは大きなため息が漏れました。同席していた記者は有罪を想定していたため、用意した記者発表文言を慌てて書き換えなければならないほど混乱を呈しました。この判決には世論も容易に納得せず、判決後も安部氏に対する非難の声は収まりませんでした。
2001年3月28日の日経平均株価終値は
13,765円51銭
ライター FIX JAPAN 前沢ともあき
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