NISAで買うなら高配当で下落リスクが少ない割安好業績銘柄!
2024年からは新NISAが始まります。
これまでの優待株投資では、一般NISAを利用すると、毎年120万円を上限に最長5年間非課税投資できました。
新NISAでは、つみたて投資枠が120万円、優待株など個別株にも投資できる成長投資枠が240万円、合わせて年間360万円、総額1,800万円を生涯にわたって非課税投資できる予定です。
個別株に投資できる成長投資枠は、1,200万円の上限で利用できます。
とはいえ、優待株を取得するともらえる株主優待品はもともと非課税。
そのため、NISAで優待株に投資するなら、優待品のみならず、株主配当金や値上がり益が狙える銘柄にも注目したいところ。
では、NISA口座で投資する優待株はどのようなものがいいでしょう。
将来、株が上がるか下がるかを予測するのは非常に困難ですが、株主配当金に関しては過去の配当実績などから、今後の配当水準をある程度想定できます。
また、株価が下落するリスクを回避するためには、現在の株価が企業の業績や純資産に比べて、すでに割安な水準にあり、もうこれ以上、大きく下落する可能性の低そうな好業績銘柄を選ぶのが賢明です。
長期投資が基本のNISAなら、割安好業績銘柄の株価がいつか上昇する日を気長に待てます。
つまり、株主優待内容が魅力的で、高額な株主配当金が毎年、着実にもらえそうな銘柄、しかも株価の下落リスクが少ない好業績割安株。
これがNISA口座で投資したい優待株の条件といえるでしょう。
「株主優待検索」の「PBR1倍以下」の割安株を絞り込む!
楽天証券の「株主優待検索」を使うと、「検索条件」欄にある「PBR1倍以下」にチェックを入れることで、株価が割安な優待株を選ぶことができます。
3月優待株782銘柄の中で、PBR1倍以下の銘柄は456銘柄もありました。
銘柄数が多いので、少額資金でも購入しやすいように、優待獲得に必要な最低金額を「30万円以下」に絞って再検索すると、320銘柄に。
この320銘柄を「人気順」に並べ替え、優待内容が魅力的と思える銘柄名をクリックしていきましょう。
すると、楽天証券の「国内株式株価検索」ページのその銘柄欄にアクセスできます。
各銘柄の「株価」タブ内にある「企業情報」欄には前期の1株あたりの株主配当の実績値を現在の株価で割った「配当利回り」が記載されています。
この配当利回りが3%以上の銘柄について、より詳しく業績を見ていき、銘柄を選別しました。
人気・実力No.1はオリックス(8591)。ただし優待はあと2回だけ
最初にヒットしたのは現在も全優待株の中で人気No.1のリース会社・オリックス(8591)です。
オリックスの配当利回りは前期実績、今期予想ともに3.57%※。
※配当利回りは前期の配当実績、今期の会社予想の株主配当予想を2023年2月24日時点の株価の終値で割ったもの。以下同
今期は米国事業が金利高などで苦戦して減益予想ですが、来期2024年3月期以降はコロナ禍で打撃を受けた航空機リース事業の回復も見込め、業績や株価も安定的に推移しそうです。
配当利回り3.57%(前期実績)3.57%(今期予想)
残念ながら、オリックスは株主優待制度を来年2024年3月末で廃止予定です。
100株(投資金額23万9,450円※)以上の保有で、100以上の全国名産品やプロ野球オリックス・バファローズの観戦利用券5,000円分などから1点選べる「ふるさと優待」は優待ファンから大人気でした。
※投資金額は2023年2月24日時点の株価の終値から計算、以下同。
しかし、あと2回の実施で終わってしまいます。
同社は優待廃止の理由として、今後、配当などに利益還元を集約することを表明しています。
株主優待株でなくなるのはとても悲しいですが、高額な株主配当金や値上がり益が非課税になるNISAで保有するのにふさわしい銘柄といえるでしょう。
NISAで買いたい30万円以下の高配当割安株で優待も魅力的なのは?
2.オートバックスセブン(9832)
2位は、カー用品チェーンのオートバックスセブン(9832)です。
100株(投資金額14万4,500円※)を1年以上継続保有すると、3月・9月末に1,000円分の自社グループ店舗で使えるギフトカードがもらえます。
1株あたりの配当金は60円で、配当利回りが4.15%に達しているのが一番の魅力です。
NISA口座で投資すれば、配当金から源泉徴収される20.315%の税金がまるまる非課税に。
同社の場合、100株保有したときにもらえる年間6,000円の配当金にかかるはずの税金1,218円が手元に残る計算です。
今2023年3月期は自動車向け半導体不足の影響もあり、増収ながら減益予想です。
しかし、自動車に乗る人がいる限り、今後も高収益な車検事業の拡大やEVカー向けのパーツ販売が見込め、長期的な株価上昇に期待できるでしょう。
配当利回り4.15%(前期実績)4.15%(今期予想)
3.エディオン(2730)
3位は、家電量販店のエディオン(2730)です。
同社は家電量販店業界の中でも、コロナ禍の巣ごもり特需以降、利益面でそれほど大きく落ち込んでおらず、株価も横ばいで推移しているのが選出理由です。
同社の配当利回りは3.37%と少し低めですが、3月末に100株(13万500円)保有していると、3,000円分のギフトカードが贈呈される株主優待は魅力大。
ギフトカードは、エディオンや同社傘下の家電量販店「100満ボルト」のほか、「エディオンネットショップ」でも利用可能なので、近くに店舗がなくても使えます。
さらに1年以上継続保有すると1,000円分が追加贈呈され、年間4,000円分になるのもNISAで長期保有するメリットでしょう。
今2023年3月期の会社予想は増収増益。
来期の2024年3月期も高収益な水回りリフォーム工事の拡大や資本提携した大手家具メーカー・ニトリとの家電・家具セット販売などで、増収増益が見込まれています。
配当利回り3.37%(前期実績)3.37%(今期予想)
4.ハピネット(7552)
4位は、子育て世代の投資家におすすめしたい玩具メーカーのハピネット(7552)です。
3月末に100株保有(投資金額18万4,300円)で、オリジナル玩具など自社商品が贈呈されます。2022年3月末株主はラジコンカー、ミニカー、ゲームソフト、映像音楽ソフトなど計22商品から1点選ぶことができました。
同社の前期の実績配当利回りは3.53%。
「ポケモンカードゲーム」や「ONE PIECEカードゲーム」などトレーディングカード部門や業界シェアトップのカプセル玩具事業が絶好調で、株価も長期的な上昇が続いています。
今後は、政府が打ち出した異次元の少子化対策も追い風になるでしょう。
配当利回り3.53%(前期実績)2.71%(今期予想)
5.ゼビオホールディングス(8281)
5位はスポーツ用具販売チェーンのゼビオホールディングス(8281)。
こちらは部活などに使うスポーツ用品が稼ぎ頭ということもあり、中高生のお子さんを持つ家庭におすすめの優待株かもしれません。
3月・9月末に100株保有(投資金額10万1,900円)で、ゼビオグループ各店の買い物に使える20%割引券1枚、10%割引券4枚が贈呈されます。
同社の配当利回りは2.96%と低めですが、業績はコロナ収束による部活復活やキャンプブーム、ゴルフ人気もあって絶好調。
前2022年3月期の10%増益80%営業増益に続き、今2023年3月期も8%増収、40%の営業増益が見込まれ、株価も上昇機運満点です。
配当利回り2.94%(前期実績)2.94%(今期予想)
優待が魅力的で高配当株を狙うならこんな銘柄もあり!
来年2024年からの新NISAでは、現在、つみたてNISAで投資信託につみたて投資をしている人も、年間240万円の成長投資枠を使って個別株への非課税投資ができるようになります。
「個別株投資は難しい」と考えている人も、毎年決まった時期に便利でお得な優待品が届く株主優待株なら買ってみたいと思うかもしれません。
優待内容が実用的で、しかも配当利回りが3%を超えるような高配当かつ安定業績の優待株には以下のような銘柄もあります。
銘柄名 | 購入金額 (100株) |
配当利回り | 優待内容 | ||
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ヤマダホールディングス(9831) | 4万7,900円 | 3.76% (前期実績) 3.76% (今期予想) |
100株で3月末に500円分、9月末に1,000円分の買物優待券を贈呈。税込合計金額1,000円ごとに買物優待券(500円分)を1枚利用可能。同社の売上高は順調に伸びているものの、利益横ばいで株価低迷中。雑貨などを扱う新業態「ライフセレクト」や注文住宅事業の成長に期待。 | ||
ひろぎんホールディングス(7337) | 6万9,200円 | 3.47% (前期実績) 3.9% (今期予想) |
100株で3月末に500円分のクオカード贈呈。他に、ひろしま美術館招待券2枚などがもらえる。今2023年3月期、来期の2024年3月期はともに貸出利回り改善で大幅な増収増益予想。株価もそれを好感して上昇中。 | ||
ケーズホールディングス(8282) | 11万8,200円 | 3.64% (前期実績) 3.72% (今期予想) |
3月・9月末に100株で1,000円分の買物優待券贈呈。1年以上継続保有すると1,000円券1枚追加。1年以上保有すると年間合計4,000円分の買物優待券がもらえる。夏物家電の販売不振で業績の下振れが続くものの、増配を続ける株主還元姿勢は評価できる。株価も底打ち気配。 | ||
アルコニックス(3036) | 13万4,900円 | 3.85% (前期実績) 3.85% (今期予想) |
3月末に100株を1年以上継続保有で、優待カタログギフトから、防災グッズや食品など2,000円相当の商品1点を選べる。3年以上継続保有で2,000円相当の商品2点に増額。アルミや銅、ニッケルなどの金属製品の輸出入商社。資源高の恩恵を受け、過去最高益を更新中。 | ||
DM三井製糖ホールディングス(2109) | 20万4,400円 | 2.94% (前期実績) 2.94% (今期予想) |
3月末に100株で自社製品(砂糖など)3,000円分を贈呈。この優待だけで十分、家族1年分の砂糖をまかなえそうなほど分量がある。原料や燃料の価格高騰で減益が続くものの、度重なる値上げで売上高は伸長中。株価は低位で安定して推移。 | ||
※最低購入金額は2023年2月24日の終値で計算。 配当利回りは前期の実績値や今期の会社予想値を2023年2月24日の株価の終値で割って計算 |
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