今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは137.25円
↓下値メドは134.80円
FOMC:パウエル議長「利上げ・休止・利上げ」作戦は検討していない
FOMC:パウエル議長、3月利上げ終了と年内利下げを強く否定
金価格:中央銀行の2022年の金購入量、1967年以来55年ぶり高水準:ロシア制裁契機
日銀:政府と日銀の共同声明、中央銀行の独立性を脅かしているとの指摘も
中国不動産不況:改善の兆しなし。住宅価格16ヵ月連続で下落
3月1日(水曜)のドル/円は横ばい。
1日のレンジは135.24円から136.47円。値幅は1.23円。
2023年43営業日目は136.09円からスタート。高値は東京時間朝につけた136.47円。137円台 を意識しながらも足踏み状態が続く。
夜遅くには、135円台に押し戻されると一気に135.24円まで下落して安値をつける場面があった。しかし円高の流れにつながることはなく、米長期金利の利回りが4.00%まで上昇したことを受けて136円台に戻した。終値は136.23円(前日比▲0.01円)。この日も行って来いの相場で方向感はでなかった。
レジスタンス:
136.47円(03/01)
136.92円(02/28)
137.48円(22/12/20)
サポート:
135.30円(200時間移動平均)
135.24円(03/01)
134.05円(02/24)
ユーロ圏のインフレ率の上昇が止まらない。ECB(欧州中央銀行)が金融政策をさらに厳しく引き締めると見方が強まるなかで、ユーロが買われている。
3月の会合でECBが0.50%の利上げを行うことはほぼ確実だ。ラガルドECB(欧州中央銀行)総裁もこれを肯定しているし、クロアチア中銀総裁は「インフレが高止まりしている限り、利上げを継続するべき」と発言している。ドイツ連銀総裁は「3月以降、さらに大幅な利上げが必要になる」との見解を示した。
1日のユーロ/ドルは「ユーロ高」。
1日のレンジは1.0565ドルから1.0691ドル。
安値は、東京時間朝につけた1.0565ドル。1.05ドル台で値固めをすると、夜遅くには1.0691ドルまで大きく値を伸ばした。2月20日以来となる1.07ドル台には届かなかったが、強さを保ったまま終値は1.0669ドル(前日比+0.0095ドル)。
レジスタンス:
1.0691ドル(03/01)
1.0698ドル(02/21)
1.0704ドル(02/20)
サポート:
1.0625ドル(200時間移動平均)
1.0565ドル(03/01)
1.0533ドル(02/27)
2023年ユーロドルデータ
FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げ終了の決定を下すときに、最も重視する経済データは何か?
FRBはインフレ抑制を最優先課題としているのだから、CPI(消費者物価指数)は確かに重要だ。しかし、パウエルFRB議長は、CPIが下落したからという理由で利上げを止めることはないと述べている。
今後数カ月でCPIインフレ率が下落することは明らかだ。といっても、それは統計上の話であって、実際の物価が急落するわけではない。1年前のインフレ上昇率が非常に強かったせいで、前年比で大幅に下がるのは当然なのだ。しかし、これは「そう見える」だけで、実際は高止まりしているだけだ。FRBはこの「カラクリ」を百も承知だから、CPIの下落でインフレ勝利宣言を出すことはない。
インフレ率を10.0%から5.0%まで下げるのは比較的簡単だ。ダイエットも始めて最初の1キロは楽だ。きついのは最後の500グラムだ。インフレ率も本当に大変なのは3.0%に下げることだ。
1月のCPIは前年比+6.0%だった。昨年12月は6.5%、11月は7.1%で、着実に下がっている。しかし、FRBの下落のスピードが遅いことを懸念している。4.0-5.0%程度まで下がったところでぴたりと止まってしまって、永遠に2.0%には到達しない可能性もある。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
すべて疑わしい場合には最初の意見を固守せよ
A Little Less Conversation
世界中でインフレが止まらない。日本の消費者物価は前年比4.0%上昇して、41年ぶりの上昇率を記録した。それでもまだ日銀は大規模緩和政策を継続するつもりだ。新型コロナの時代の方がまだ暮らしやすかったかもしれない。
インフレ率の「前年比」というのは、1年前と比較して今日の物価がどれだけ上がったか(下がったか)という意味だ。今日のインフレ率は、1年前の活動が制限されていたロックダウン経済と、解除されたアフターコロナ経済を比較しているのだ。ロックダウン中の物価は異常に低かったり、全く売れない商品は適当に値づけされていたりした。したがってインフレ率の数値が急上昇するのは、当然といえば当然だ。
主要先進国の統計機関では、CPIのバスケット(消費者が購入する代表的な財・サービスの組み合わせ)を固定し、このバスケットに含まれる財・サービスの購入に必要な価格の変化を計測することで指数を計算している(ラスパイレス指数型物価指数)。
消費者物価指数のバスケットは、過去の消費パターンを元に作成される。消費習慣というのはそれほど変化しないため、これまであまり不都合が起きることはなかった。ところが、新型コロナ感染流行とエネルギー価格ショックが人々の消費パターンを短期間のうちに劇変させた。その結果、消費者の物価感覚と統計が示すインフレ率にはこれまでにないほどの開きが発生している。
食料品や日用品が大幅に値上がりするなかで、消費者は少しでも安い商品を求めてディスカウント・スーパーで買ったり、PB(プライベートブランド)に切り替えたりするようになった。ガソリン代が高くなると、休日の車の運転を減らしたり、公共交通機関の利用を増やしたりする。
しかし消費者物価指数は、このような行動パターンの変化を把握しない。消費者は今でもブランド品を正価で買っていることになっている。別の見方をするならば、見た目のインフレ率よりも実際の消費力はそれほど低下してない可能性がある。
だからといって、値上げが今後もこのペースで続いていけば、近い将来日本の消費力が低下するのは確実だろう。米国の消費者信頼感調査によると、米国人の自動車や住宅の購入、旅行の意欲が最低水準になるまで低下している。英国でも1月小売売上高が約50%もダウンした。
今週の注目経済指標
注目テクニカルレベル(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円)
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