2023年1月の保有額:5万4,583円

 1月は12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)タカ派ショック、日本銀行(日銀)の、突然の金融緩和修正ショックが落ち着いて、世界的に株価がリバウンドしました。1月の投資可能な獲得ポイントは2,174ポイントで、運用益は+4,440円です。

 米国債利回りは3カ月物-2年債の*逆イールドが一時0.5%を超えてしまい、懸念材料が増加しています。とはいっても、歴史を振り返ると、こういう状態になってから半年~1年程度は懸念の壁を乗り越えて最後の上昇があるケースが大多数で、私は今回もそうなることにベットしています。

 ただし、諸々のデータからは2024年以降は暗雲が漂っており、あまり欲深くならず、ほどほどの利益確定を心がけたいと考えています。私自身は、S&P500(S&P500種指数)や全世界株式ベースで、過去最高値更新が一度あるかもしれないと思っていますが、そこは新高値ブレイクではなく、戻り売りの局面だと考えています。

*逆イールド……通常時は長期金利の水準が短期金利の水準を上回るのですが、これが逆転し、短期金利が長期金利の水準を上回る状態になることを「逆イールド」といいます。政策などによる金融不安が高まった場合などに短期金利が急騰することで発生することが多いため、景気後退や株価調整のシグナルとされているので、株価下落に注意が必要です。

2023年1月時点の、エリア別ポートフォリオを解説!

 1月は株価が上向き、前月は動かさずにキープしていたポイントを米国株投信に投入しました。リセッション懸念を払拭(ふっしょく)して、意外と予想を上回る決算を発表する米国株企業が多く、向こう数カ月は懸念の壁を駆け上がる展開になると考えています。

2023年1月時点の、タイプ別ポートフォリオを解説!

 1月は12月のFOMCタカ派&悲観的見解ショックによる株価下落が落ち着き、グロース株が大きく反発しました。ただし、最新のFOMCでもパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長によるインフレ牽制(けんせい)発言が入り、金融市場のBOSSの喝によって一時的に崩れる場面があるかもしれませんが、もし下落したとしても2023年に限っては一時的だと考えています。

2023年1月の保有投資信託~騰落率ベスト10

 2023年1月1日から1月31日までに新たに購入した投資信託のうち、*騰落率ランキングをご紹介します。NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、国債や社債以外の株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(リート:不動産投資信託)など、全て購入できるので、つみたてNISAで買えるものiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)で買えるものに、それぞれマークを付けています。ご参考ください!

*騰落率:投資信託が、一定期間内にどれだけ値上がり・値下がりしたかを知るために、価格の変化率を計算したもの。

1位    iFreeレバレッジ ATMX+

騰落率:32.43%

どんなファンド?

 中国のテック企業を中心としたFactSet ATMX+指数の2倍の値動きを目指す投信です。為替ヘッジ付きなので、円高・円安の影響は受けません。

 ヘッジ・レバレッジをかけるコストが発生するので、日本と中国の短期金利差が大きかったり、中国の金利が高かったりする状況だと不利になります。

 組入上位銘柄は、Trip.com(米国の企業を中国が買収し、ホテルや航空券の予約サービスを行う企業)、シャオミ(スマホメーカーとして創業、現在は総合家電メーカー)、JD.com(中国EC市場シェア2位のWebサービス会社)、アリババ、ネットイース(オンラインサービスを提供するIT企業。ゲームでは中国第2位のシェア)、NIO(中国の新興EVメーカー御三家の一つ)、テンセント(中国大手のIT・ネットサービス企業)、メイトゥアン(「食と生活」に関するサービスをスマホアプリ上で提供する新興IT企業)、バイドゥ(中国で最大の検索エンジンを提供するIT大手)、リ・オート(中国新興EVメーカーの「御三家」の一つ)です。  

まつのすけコメント

 1月は3カ月連続で、中国のハイテク企業の株価が大きく上昇しています。昨年は戦慄的な下落があり、ここ数カ月は大幅上昇で、高いボラティリティとなっています。    

2位    iFreeレバレッジ FANG+

騰落率:31.75%

どんなファンド?

 日々の基準価額の値動きがNYSE FANG+指数(米ドルベース)の2倍程度のレバレッジ投信で、為替ヘッジがあります。組み入れ銘柄は、アップル、Amazon.com、メタ・プラットフォームズ(FacebookやInstagram)、アルファベット(Google)、ネットフリックス、エヌビディア(半導体大手)、テスラ、マイクロソフト、AMD(半導体大手)、スノーフレイク(急成長中の新興クラウド企業)です。

まつのすけコメント

 NYSE FANG+指数は、次世代テクノロジーをベースに、グローバルな現代社会で人々の生活に大きな影響を持ち、高い知名度を有する米国上場企業に等金額投資したユニークな株価指数です。値動きはNASDAQ総合指数よりさらに荒い傾向にあり、ハイリスク・ハイリターンの傾向となっています。    

3位    楽天レバレッジNASDAQ-100(レバナス)

騰落率:16.82%

どんなファンド?

 日々の基準価額の値動きがNASDAQ-100指数(米ドルベース)の2倍程度のレバレッジ投信で、為替ヘッジがあります。組み入れ上位銘柄は、マイクロソフト、アップル、Amazon.com、アルファベット(Google)、エヌビディア、テスラ、メタ・プラットフォームズ(FacebookやInstagram)、ASMLホールディング(半導体大手)、ペプシコです。

まつのすけコメント

 2022年はFRBが強烈な金融引き締めを行ったことで、NASDAQ-100はバリュー株に大きく劣後しました。しかし、1月は大幅なリバウンド。これが一過性のものなのか、それとも潮目が変わったのかに注目です。    

4位    iFreeNEXT FANG+インデックス

騰落率:14.40%

どんなファンド?

 NYSE FANG+指数(円ベース)の動きに連動する投信インデックス投信で、組入銘柄は、当月の騰落率2位の「iFreeレバレッジ ATMX+」と同一です。

まつのすけコメント

 12月にはアリババとバイドゥを除外し、新たにAMDとスノーフレイクが組み入れられました。中国色が消滅し、グローバル企業の米国株価指数となっており、今後の動向に注目しています。    

5位    iFree NEXT ATMX+

騰落率:14.08%

どんなファンド?

「ATMX+インデックス・マザーファンド」を通じて、香港の株式(DR[預託証券]を含む)に投資し、投資成果を「FactSet ATMX+指数(円ベース)」の動きに連動させることを目指して運用するインデックス投信です。

 為替ヘッジはないので、円高になるほど不利になります。逆に円安になると有利です。組入銘柄は一つ上の投信と同様となっています。

まつのすけコメント

 1月も円は中国人民元などに対しても緩やかな円高傾向となり、為替ヘッジ付の投資信託と比較すると劣後する結果となりました。    

6位以下はこちら!

6位    イノベーション・インデックス・AI

7位    UBS中国新時代株式ファンド(年1回決算型)

8位    iFreeレバレッジNASDAQ 次世代50

9位    深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)

10位    アジア未来成長株式ファンド

まつのすけ、今月の注目銘柄!

iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)

どんなファンド? 

 MSCIコクサイ指数(円ヘッジ・ベース)の動きに連動させることをめざして運用を行う銘柄。原則として為替ヘッジを行っているので、為替の変動は無関係ですが、主に日本と外国の金利差の分、ヘッジのためのコストが発生します。

注目ポイント!

 短期的には円高のスピードが急なので一時的にリバウンドし、円安に進む可能性があります。ただし、日銀が異次元の金融緩和を修正する場合、円高圧力が生じる可能性が存在。他方、貿易赤字による実需の円安要素もあり、実需筋のマネーフローでは円安材料もあります。

 過去のデータでは、ドル/円のトレンドが反転したらおおむね20%くらいは円高になります(今回は約121円)。ロシア危機や*LTCM破綻危機があった1998年は31.4%も円高になりました。

* LTCM破綻危機:1998年の秋、米国の大手ヘッジファンド「LTCM」が破綻したことによる金融危機。1997年のアジア通貨危機、1998年のロシア危機を発端とし、LTCMの予測が大きく外れて、巨額な損失が発生し、世界のマーケットに甚大な影響を及ぼした金融危機。

 以上を総合考慮すると、上昇・下落を経て、上局的には120円まで緩やかな円高が進む可能性があると考えており、今年限定で為替ヘッジ付きの投信もありだと考えています。

まつのすけ、今月のがっかり

 1月は世界的に株価が反発し、その過程で温存していたポイントも投資したのは良かったです。ただし、再上昇のきざしが出たタイミングで、全てレバレッジ型の投信に切り替えるのもありでしたので、大胆なスイッチングができなかったのは残念です。

 この連載のように公衆の面前で成果を公開する場合、外れた場合に大恥をかくので、なかなか大胆な売買ができなくなる側面があります。

 ただし、不特定多数の方の大切な資金を預かる公募投資信託ではなく、投資成果は全て私個人に帰属する自己責任なので、恥をかくリスクを背負って大胆に攻めるのも正直ありです。その勇気を持てなかったのが、個人的には残念です。

1月のポイ活実績:1万7,032ポイント

 先月は楽天市場での買い回りセール、楽天SPU、ポイントサイトRebatesでの獲得がメインでした。

 あまりネット通販でお買い物しない場合でも、たまに旅行や会員登録などを含むオンラインサイトを利用する場合、Rebatesを利用すると着実にポイントをゲットできます。実際、私も1月にRebatesで2,536ポイントを獲得。侮れない水準だと考えています。

 また、日常生活での楽天ペイでも221ポイント、楽天証券での投資でも106ポイント、楽天銀行では81ポイントを得ました。

 日々の暮らしでの支払い、銀行・証券取引で、使い勝手が良好な楽天ポイントを得られるのが、楽天グループの真骨頂です。