「ESG投資」とは?
ESGとは、「Environment=環境」「Social=社会」「Governance=企業統治」の頭文字をとった言葉です。そしてESG投資とは、この三つの観点に力を入れている企業への投資を指します。
これまでは、投資で利益を出すためには、企業の業績などの経営状況を基に、投資する企業を決めるという方法が主流でした。しかし近年、経営状況や売り上げだけでなく、「ESGに取り組み、持続可能な社会や環境を作り出すことが、企業の持続的な成長に必要である」という考え方が浸透し始めました。
企業が自ら社会貢献を目指すのももちろんですが、投資家が企業に対し、ESGに配慮した経営を求めるようになってきたのです。
似ている言葉に、国連が定める「SDGs(持続可能な開発目標)」があります。これは、世界中の政府や組織、人々が持続可能な未来のために達成すべき国際目標です。ESGを意識した経営を行う企業に投資することは、SDGsの達成に貢献します。
国連が2006年に発足したPRI(責任投資原則:長期的な視点で企業分析や評価、ESG対策を考慮した投資行動をとるように求める目標)によって、投資の判断基準としてESGを活用する動きが活発になりました。
2022年10月時点で、世界中の5,000社以上の投資機関がこのRPIに署名。日本でも100社を超える投資機関が署名して、PRIへの賛同を表明。署名した全機関の資産総額は100兆米ドル(1京円以上)を超えるなど、世界を巻き込んだ大規模なムーブメントとなっています。
まだまだ新しい考え方ですが、今後さらに広く普及していくでしょう。また、投資家としての利益を得ながら、世界をより良くしていくことに貢献できるのがESG投資の大きな特徴です。
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