2022年に大幅増収で予想上振れ、2023年見通しを上方修正

現地コード 銘柄名
06606

諾輝健康

(ニュー・ホライゾン・ヘルス)

株価 情報種類

26.50HKD
(1/13現在)

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 大腸がん検査IVD(体外診断用医薬品)などの開発を手掛ける諾輝健康が12日に発表した2022年12月本決算の速報値は、市場コンセンサス予想および自社のガイダンスを大きく上回る力強い内容となった。売上高は前年比253-268%増の7億5,100万-7億8,300万元。すでに商品化している3製品、「ColoClear」(中国語名:常衛清)、「Pupu Tube」(ボクボク管)、「UU Tube」(幽幽管)の売上高がいずれも予想を上回った。経営陣はこれに伴い、2023年の売上見通しを14億-15億元に増額修正し、2024年に損益分岐点への到達を目指す方針を再確認した。BOCIは2022年の業績好調とこの先の成長見通しを理由に、2022-24年の予想売上高を34%、30%、14%増額修正。さらに出荷価格に関する想定値の見直しを受け、2022年と2023年の予想粗利益率を85%、87%に微調整した。目標株価を引き上げ、株価の先行きに強気見通しを継続している。

 速報値によれば、2022年の売上高は経営陣のガイダンス(6億5,000万元)を上回る7億5,100万-7億8,300万元。主力製品の大腸がん用FIT(免疫便潜血)-DNA検査器「ColoClear」など3製品の売上高がいずれも予想を上回った。平均販売価格の上昇で、粗利益率は前年の73%から約85%に上昇している。個別に見ると、「ColoClear」の売上高は前年比272%増の3億6,100万元で、粗利益率は84%。病院を経由しない顧客向け直販(DTC)の割合が最大となったことが寄与した。ほかに、家庭用のFIT検査キット「Pupu Tube」の売上高は72%増の1億9,900万元で、粗利益率は82%。胃がんの原因となるピロリ菌の有無を測定する家庭用検査キット「UU Tube」は商用化の初年度に2億600万元の売り上げを計上。粗利益率は91%を記録している。

 経営陣が示した上方修正後の2023年の予想売上高は14億-15億元であり、前年比では90%弱の増収を意味する。製品別では「ColoClear」の売上高が90%増の7億5,000万元、「UU Tube」が2倍強の4億-4億5,000万元、「Pupu Tube」が30-40%増の3億元に達する見通しという。

 今後の支援材料となる可能性がある製品候補は「CerviClear」と「LiverClear」。前者は2023年半ばに治験の被験者登録を9割ほど完了し、2023年末までに初期的な臨床データのリードアウトを行う見込み。後者は年末までに治験を開始する予定となっている。

 3月13日に発表予定の2022年本決算で焦点となるのは、今後の売上成長の先行指標となる「ColoClear」の出荷量や香港市場での売上高、国内での「ColoClear」の取り扱いエリアの拡大、販売費や研究開発費の対売上高比率など。

 BOCIはDCF(ディスカウントキャッシュフロー)モデルを基に目標株価を引き上げ、株価の先行きに強気見通しを維持した。レーティング面での潜在リスク要因として、「ColoClear」の売れ行き不振や大腸がん検診市場における競争激化を挙げている。