2022年の生産量は予想上振れ、向こう数年も年率6%増を維持へ
現地コード | 銘柄名 |
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00883 |
中国海洋石油 (CNOOC) |
株価 | 情報種類 |
10.10HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国最大のオフショア石油開発会社、CNOOCの2022年通年の生産量は約6億2,000万BOE(石油換算バレル)と、自社見通しの上限をさらに1.6%上回った。また、経営陣によれば、向こう3年間の生産量の伸びは年率平均約6%に達する見込み。設備投資を高水準に維持することで、2023年にリザーブ・リプレースメント・レシオ(RRR:資源埋蔵量の回復率。100%であれば当該年度の生産量と同量の回復を意味する)130%の達成を目指すという。BOCIは2023年の原油相場の低下を見込みながらも、CNOOCの2022-24年の予想配当利回りが引き続き11%超の高水準にある点を指摘。目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
CNOOCの2022年の石油・ガス総生産量は、経営陣が事前に示した見通しの上限(6億1,000万BOE)を1.6%上回った。さらに重要なのは、同社が2023-25年の総生産量について、年率平均5.6-6.1%の増加見通しを示したこと。2023年と2024年に関してはそれぞれ1,000万BOEの上方修正を行った。うち新規プロジェクト9件が操業を開始する予定の2023年には、前年比4.8-6.5%増の6億5,000万-6億6,000万BOEに達する見通しを示している。
2022年の設備投資は自社見通しの上限に当たる1,000億元。続く2023年の設備投資予算は前年比0-10%増の1,000億-1,100億元。今後数年間の生産拡大を目指し、設備投資を高めに維持する方針という。2023年のRRR目標は130%と、2022年と同水準となる。設備投資の国内と海外の比率は2022年に73対27だったが、2023年には76対24を予定しており、BOCIはオフショアの設備投資が前年比4-15%膨らむとの見方。結果的に、油田サービス大手の中海油田服務(02883)の追い風になるとみている。
中国の需要の先行き懸念から、国際原油相場は最近やや下落したが、BOCIは旧正月(1月22日)連休後には経済活動の再開に伴い、中国の石油需要も回復に向かうと予想。2023年後半には再び、世界的に供給ひっ迫感が出る可能性があるとした。ブレント原油の2023年の予想平均価格を前年比15%安の1バレル=84米ドルに設定しながらも、高配当利回りを理由に、CNOOCの魅力を指摘している。
BOCIは想定値の調整や最近の人民元高(対HKドル)を反映させる形で、SOTP(サムオブザパーツ)方式に基づく1株当たり予想NAV(純資産価値)を15.02HKドルから15.84HKドルに上方修正。2016年初頭以来の中央値を適用する形で、対NAVのディスカウント率を10.8%に設定し、目標株価を引き上げた。新たな目標株価は2022年予想PER(株価収益率)で4.2倍相当となる。
一方、レーティング面での潜在リスク要因として、BOCIは急激な原油安と予想外のコスト高を挙げている。
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