今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは136.45

下値メドは129.90

クロアチア:1月からユーロ導入決定。中央銀行総裁はタカ派、0.75%利上げ支持
原油:WTIは2年連続で上昇。2022年4.5%、2021年55% 
世界経済:2023年は供給不足から供給過剰の時代になる
中国:人民銀行、コロナ制限緩和後のインフレを警戒
英インフレ:BOE「輸入価格の上昇が英国経済を弱めている」  
FRB:フィラデルフィア連銀総裁「バランスシートは2.5兆ドルまで縮小するべき」
インフレ:原材料値上げを口実に企業が利鞘拡大、値上げを繰り返す  
ECB:ラガルド総裁「欧州がリセッションのリスク高いが、それでもインフレは下がらないだろう」 
メキシコ中銀:FRB追随の利上げを今後は見送り
インフレ:日本は欧米の消費者と異なり倹約家が多く、企業が値上げしにくい体質

 個人投資家のドル/円相場見通しは、さらに円高方向へ傾いていることがわかった。楽天証券が12月末に実施した相場アンケート調査によると、個人投資家の70%が、1月のドル/円は「ドル安/円高」に動くと予想している。

 2022年のドル/円の安値は1月につけた113.47円、高値は10月につけた151.95円だった。高値と安値の50%(半値)は132.71円。

 2023年がスタートして一時129円台まで円高になる局面もあったが、この日の終値は133.44円まで円安に戻っている。しかしまだ方向は定まっていない。マーケットは米12月雇用統計の発表を待っている。今夜発表の米11月雇用統計の詳細については「FRBは予想を間違えたのか?米失業率が8.0%に悪化するおそれも」をぜひご覧ください。

 01月05日(木曜)のドル/円は大幅に「円安」。
1日のレンジは131.68円から134.05円。値幅は2.37円。 

 2023年3営業日目は132.53円からスタート。2023年相場の開始早々、2日連続で129円台まで円高に動いたが、この日のドル/円は底堅く、安値は東京時間昼前の131.68円まで。

 米雇用関連の強いデータを受けてドルが買われ、133円台を通り抜けると未明に134.05円まで上値を伸ばした。終値は133.44円(前日比+0.77円)。

 FRB(米連邦準備制度理事会)メンバーは、「米労働市場は非常にひっ迫」しており、「インフレ圧力がやわらぐまで」、「今後も利上げを続ける」との考えを共有していることが、5日に公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で明らかになった。

 そのような時に発表されたこの日の雇用関連データは、いずれも予想より強い結果だった。FRBの金融引き締め予想が再び強まるとの予想につながり、ドル買いに勢いを得たようだ。新年スタートが円高で始まるなかで、130円台から131円台のショートポジションのストップがついたこともドル上昇を加速させたようだ。

レジスタンス:
134.05円(01/05)
134.41円(12/29)
134.50円(12/28)

サポート:
132.25円(200時間移動平均)
131.68円(01/05)
129.93円(01/04)

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主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

行動のともなわないビジョンは、ただの白日夢。 ビジョンのない行動は、ただの悪夢

Like A Rolling Stone

 今夜発表の米11月雇用統計の詳細については「FRBは予想を間違えたのか?米失業率が8.0%に悪化するおそれも」をぜひご覧ください。

 今から約1年以上前の2021年11月、米国の失業率がまだ5.0%近くだった時、パウエルFRB議長は、「高失業率は一時的であり、経済が再開すれば元に戻る」という考えに基づいて、「失われた所得を補う」ことに全力を注いでいた。

 FRBの想定は(この時点では)正しかった。経済が再開すると同時に米企業が猛烈な勢いで採用を拡大した結果、失業率は過去半世紀で最も低い水準まで下がり、ほぼ完全雇用、いやそれ以上の状態になったからだ。

 ところが、皮肉なことに労働市場のひっ迫が今のFRBの最大の悩みとなっている。2022年12月に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録によると、労働市場の過熱が取れ賃金の上昇が止まらなければ、たとえ目先のCPI(消費者物価指数)が下がろうとも、金融引き締め継続の必要があると記されている。

 米労働市場のひっ迫は、大退職時代(グレート・レジグネーション)と新型コロナ後の人材需要が重なったなどの理由があるが、政府の失われた所得を補うための給付金があまりにも手厚すぎたことも多くの「働きたくない人」を生んだといわれている。

 先進国に共通する労働市場の特徴は、労働不足と労働余剰の同時発生である。雇用の構造変化があまりに急激なため、適さない仕事や地域にいる人が多く存在している。ある業種、ある場所では深刻な人手不足なのに、別の業種、別の場所では人が余っている。例えばリモートワークの普及で人が増えている地域のコーヒーショップは少なすぎる一方で、人が少なくなったビジネス街のコーヒーショップは多すぎるといった現象が起きているのだ。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ドル/円

予想レンジ ↑140.35円 ↓125.14円  

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は132.74円。
132.74円より上ならばドル買い優勢、132.74円より下ならばドル売り優勢。

2022年現時点の高値は151.95円、安値は113.47円。平均値は132.71円。
1日の最大値幅は6.90円、平均値幅は1.39円。
2022年の値幅は38.48円。
2021年の終値(115.09円)に比べて17.71円の円安。

143.25円    : 第4レジスタンス(HBO)
140.35円    : 第3レジスタンス
137.44円    : 第2レジスタンス
136.55円    : 第1レジスタンス  
     

132.74円 : ピボット

128.94円    : 第1サポート    
128.04円    : 第2サポート    
125.14円    : 第3サポート    
122.23円    : 第4サポート(LBO)  
     

2022年 ドル/円データ