今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは140.55

下値メドは131.35

ウクライナ戦争:戦争参加への反対デモが欧州全域に広がる
米メディア業界:TVの広告収入が悪化、中間選挙の反動も
米雇用:求人倍率が急速に低下、新型コロナ前の水準に落ち着く気配
米雇用:経済の構造変化で、失業よりも「不完全雇用」が問題に
欧州:欧州の冬は平年並み、米国は暖冬 
中国:高齢化社会、環境問題、構造変化で5%経済成長はより難しく
ECB企業調査:欧州企業は人手不足と銀行の貸し渋りに悩む
ECB:政策の重点を利上げから量的引締めに移す
ECB:レーン理事「大幅な利上げは、必要でも適切でもない」

 12月13日(火曜)のドル/円は、大きく「円高」。
 1日のレンジは134.64円から137.97円。値幅は3.33円。 

 2022年247営業日目は、137.63円からスタート。高値は東京時間昼過ぎにつけた137.97円。前日12日の高値(137.85円)を超えたが、138円には届かないまま米指標発表待ちの状態となった。

 この日発表された11月の米CPI(消費者物価指数)は、予想を超えて低下。今夜(日本時間明日未明)のFOMCの0.5%利上げを正当化する結果となりドル売りが勢いを強めるなか、ドル/円は高値から3円を超える円高に動き134.64円まで下落した。終値はやや戻して135.58円(前日比▲2.04円)。

 マーケットの注目を集めていた米CPIは、前月比0.1%、前年比7.1%と、10月(前月比0.4%、前年比7.7%)を、大きく下回った。これまでCPIを押し上げていたガソリン価格の下落や中古車価格が落ち着いたことが理由。住宅関連のインフレもピークを越えた模様。

 エネルギーと食品を除くCPIコア指数も前年比6.0%に低下した。とはいえ、FRBが目標とする2.0%からはまだかけ離れている。FOMCが今回利上げ幅を0.75%から0.50%に縮めることはほぼ確定だとしても、来年2月の利上げ幅を市場が予想している0.25%から逆に0.50%に引き上げる可能性もある。今夜(日本時間明日未明)では、FOMC(米連邦公開市場委員会)メンバーの金利見通しを示すドットチャートに注目。

レジスタンスは、
136.30円(200時間移動平均)
137.97円(12/13)
137.86円(12/07)

サポートは、
134.64円(12/13)
134.13円(12/05)
133.62円(12/02)

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

一般的に、行き過ぎは反作用の原因となり、逆方向への変化を促す –プラトン

Beat It

利上げ続けるか、止めるか、それが問題だ

 FOMCはインフレ討伐の旗を掲げ、積極果敢な大幅前倒し利上げを連続して繰り出してきた。

 9月のドットチャートでは、2022年末の着地レート予想が6月時点の3.9%から4.6%まで大きく引き上げられていた。2023年のFF金利では、4.00%以下を予想するメンバーはたった一人。残りのメンバー全員は4.38%以上を予想していた。

 利上げ前倒しだけではなく、「長期間にわたる高金利」継続に対するFOMCメンバーの強い意志を反映している。マーケットがひそかに期待していた「来年利下げ」は、完全に却下された。

 ところが、FRBの努力も空しく、雇用市場はクールダウンするどころか、失業率は史上最低水準の3.5%まで下がるなど、ヒートアップが続いている。

 利上げ政策の成果が見えないのだ。パウエルFRB議長は不安になる。「このまま利上げを続けても大丈夫なのか?」FRB内部でも、もっと大胆に利上げするべきだと主張する積極派と、利上げが実体経済に浸透するまでのタイムラグを計算してこれ以上の過剰な引締めは逆効果だとする慎重派が対立している。

 パウエルFRB議長が期待しているのは「良い失業」だ。景気後退のリストラによる失業率「悪化」ではなく、労働力人口の増加による失業率「上昇」だ。いったん仕事を辞めた労働者や失業給付金を使い果たした人たちが再び雇用市場に戻ってきて、人手不足が解消に向かい、賃金上昇率も低下する状況だ。

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ユーロ/ドル

予想レンジ ↑1.0863ドル  ↓1.0303ドル

 今週のユーロ/ドルのピボット(ブルベア判断の分かれ目)は1.0583ドル。
1.0583ドルより上ならばドル買い優勢、1.0583ドルより下ならばドル売り優勢。

 2022年現時点の高値は1.1495ドル、安値は0.9536ドル。平均値は1.0515ドル。
1日の最大値幅は0.02870ドル、平均値幅は0.0150ドル。
2022年の値幅は0.1959ドル。
2021年の終値(1.1378ドル)に比べて0.1060ドルのユーロ安。

1.0970ドル    : 第4レジスタンス(HBO)    
1.0863ドル    : 第3レジスタンス    
1.0756ドル    : 第2レジスタンス    
1.0723ドル    : 第1レジスタンス        

1.0673ドル    : 12月 高値

1.0583ドル : ピボット

1.0533ドル    : 12月 平均値
1.0481ドル    : 11月 高値

1.0443ドル    : 第1サポート    
1.0410ドル    : 第2サポート    

1.0393ドル    : 12月 安値 
1.0303ドル    : 第3サポート    
1.0196ドル    : 第4サポート(LBO)  
 
0.9730ドル    : 11月 安値 

2022年 ユーロ/ドル データ