11月の保有額:4万3,326円

 今月は、世界的に株価が上昇傾向でしたが、円高が進行した結果、為替ヘッジがない場合、円換算の運用成績はいまひとつでした。11月の投資可能な獲得ポイントは4,967ポイントで、運用益は▲1,745円です。

 今月は米国債1カ月利回り~30年国債の間でも*逆イールドが発生し、イールドカーブは大天井が近い状況。ただし、3カ月~2年債はまだギリギリ順イールドなので、あと数カ月~1年数カ月は株価が持つのではと考えています。

 米国の大統領・議会がねじれているときは、株価は上昇する傾向にあります。極端な政策が採用されなくなり、経済は安定する傾向なのかもしれません。

 2022年は株価がボックス相場となり、時として弱気相場入りといわれる▲20%より下落する局面もありました。他方、円安が進行したので円換算のパフォーマンスではプラスとなり、この連載でもトータルリターンはしっかりとプラスを確保しています。

 10~11月にかけては、株安・円安が巻き戻されて、株高・円高が進行しています。12月も同様になると想定しており、年末の**サンタクロースラリー***掉尾の一振を期待しています。

*逆イールド……通常時は長期金利の水準が短期金利の水準を上回るのですが、これが逆転し、短期金利が長期金利の水準を上回る状態になることを「逆イールド」といいます。政策などによる金融不安が高まった場合などに短期金利が急騰することで発生することが多いため、景気後退や株価調整のシグナルとされているので、株価下落に注意が必要です。

**サンタクロースラリー……米国の株式市場で、クリスマスから新年1月にかけて株価が上昇するアノマリー(理論では説明できないが、経験的に観測できるマーケットの規則的な現象)。

***掉尾の一振(とうびのいっしん)……株価が年末にかけて上昇するという株式相場の格言。掉尾=最後に勢いが盛り返すこと。年末に向けて株価が上昇するという期待感がこめられた言葉。

2022年11月時点の、エリア別ポートフォリオを解説!

 11月はS&P500(S&P500種指数)連動投信と、為替ヘッジ付きのレバレッジ型S&P500投信を購入しました。引き続き米国株のリバウンド局面が続くと考えています。なお、11月30日に3,491ポイントが付与されており、これは12月にさっそく投資する予定。

 ただし、12月1日に大きく株価が上昇してしまい、タイミングが悪くて切ないです。もうちょっとだけポイント付与日が早ければ……。

2022年11月時点の、タイプ別ポートフォリオを解説!

 11月はFRB(米連邦準備制度理事会)高官から、金融引き締めに積極的なタカ派発言が、連発で飛び出しました。喝が入ったことで、金利敏感のグロース株が軟調で、バリュー株が堅調でした。とりわけ11月30日のパウエルFRB議長の講演が警戒されて、月末にかけて崩れました。

 ただし、メインシナリオとしてはインフレ沈静化によって株高・円高が進むと想定しており、為替ヘッジ付きのレバレッジ型投信を増やしました。

2022年11月の保有投資信託~騰落率ベスト10

 2022年11月1日から11月30日までに新たに購入した投資信託のうち、*騰落率ランキングをご紹介します。

 NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、国債や社債以外の株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REIT(リート:不動産投資信託)など、全て購入できるので、つみたてNISAで買えるものiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)で買えるものに、それぞれマークを付けています。ご参考ください!

*騰落率:投資信託が、一定期間内にどれだけ値上がり・値下がりしたかを知るために、価格の変化率を計算したもの。

1位    iFreeレバレッジ ATMX+

騰落率:58.71%

どんなファンド?

 中国のテック企業を中心としたFactSet ATMX+指数の2倍の値動きを目指す投信です。為替ヘッジ付きなので、円高・円安の影響は受けませんが、ヘッジ・レバレッジをかけるコストが発生します。

 組入上位銘柄は、Trip.com、シャオミ、JD.com、アリババ、ネットイース、NIO、テンセント、メイトゥアン、バイドゥなど、中国有数の大手IT系企業です。    

まつのすけコメント

 11月は中国のハイテク企業が大きくリバウンドしました。6月下旬をピークに長らく下落してきましたが、この状況が続くか注視します。レバレッジ型投信は、上げたり下げたりを繰り返すと減価する性質があるので、ボックス相場(株価が一定の範囲内で変動する相場。相場が読みにくいときに現れる)には不向きな投信です。

2位    iFreeNEXT ATMX+

騰落率:21.43%

どんなファンド?

 同じく、中国のテック企業を中心としたFactSet ATMX+指数に連動するインデックス投信ですが、こちらは為替ヘッジがありません。組入銘柄は一つ上の投信と同様です。11月は円高が進んだ結果として、為替ヘッジなしのレバレッジ型投信と比較して大きく劣後しました。

まつのすけコメント

 レバレッジなしの信託ですが、値動きは非常に荒く、2021年のピークから半分近い暴落→+80%近い暴騰→再び暴落→過去1カ月は反発……とジェットコースターのような様相を呈しています。リスクが高い点に、注意が必要です。

3位    UBS中国新時代株式ファンド(年1回決算型)

騰落率:19.18%

どんなファンド?

 中国籍、香港籍もしくは主に中国に活動拠点を置く企業の株式(預託証書などを含む)を主要投資対象とするアクティブ投信です。為替ヘッジはありません。組入上位銘柄は、グイジョウ・マオタイ、テンセント、CSPC ファーマスーティカル、ネットイース、ピンアン・インシュアランス、アリババ、平安銀行、招商銀行、友邦保険控股、メイトゥアンです。    

まつのすけコメント

 ファンダメンタルズとキャッシュフローの側面で、バリュエーション(企業価値)が魅力的な企業がそろっており、中国株・香港株が買いという意見は徐々に増えています。しかし、個人的には、心理的に大きな抵抗があり、保有ウエートは最小限にとどめます。    

4位   香港ハンセン指数ファンド

騰落率: 15.38%    

どんなファンド?

 香港の取引所に上場している株式に投資し、ハンセン指数(円換算ベース)に連動する投信です。組入上位銘柄は、HSBC、AIAグループ、アリババ、テンセント、メイトゥアン、中国建設銀⾏、中国移動、中国⼯商銀⾏、香港証券取引所、JD.comです。    

まつのすけコメント

 香港ハンセン指数も長らく下落していましたが、過去1カ月はリバウンドしました。経済再開の方向性が進めば、また、中国のゼロコロナ政策が緩和されれば、プラスとなる可能性があります。    

5位    フィデリティ・アジア株・ファンド

騰落率: 10.75%

どんなファンド?

 日本を除くアジア諸国の株式に投資するアクティブ投信です。組入上位銘柄は、サムスン電子、TSMC、AIAグループ、ICICI銀行、メイトゥアン、アクシス銀行、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行、アリババ、チャイナ・リソーシズランド、香港証券取引所です。    

まつのすけコメント

 バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイが購入したTSMC(台湾積体電路製造股フン有限公司)が組入上位銘柄です。半導体は良くないニュースが多いのですが、株価はそのような状況で底打ちすることが多いので、半導体株には注目しています。    

6位以下はこちら!

6位    新成長中国株式ファンド(愛称:シャングリラ)

7位    アジア未来成長株式ファンド

8位    三井住友・インド・中国株オープン

9位    楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(新興国株式))

10位    <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド

まつのすけ、今月の注目銘柄!

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

 MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)への連動を目的とした運用を行うインデックス投信です。原則として為替ヘッジは行わず、為替が円安になるとプラス、円高になるとマイナス材料となります。

 日本を除く先進国・新興国の株式・DR(預託証書)などが実質的な投資対象なので、日本以外の世界株に幅広く投資できる投資信託です。

 日本株については、我々は情報を得やすい環境のため、個別株投資も選択肢にしやすいと考えています。よって、外国株についてはインデックス投信、日本株については個別株投資でアクティブ運用という戦略を採用する場合、この投資信託がおすすめの一つです。

 つみたてNISA、iDeCoでも購入できるため、税制優遇を生かした長期的な資産形成に役立つ投資信託です。

 数年以内に2009年からの長期上昇トレンドが終了するリスクがありますが、2023年半ばまでは大局的には上昇が続くのではと考えています。

 組入上位銘柄はアップル、マイクロソフト、Amazon、テスラ、アルファベット(Google)、メタプラットフォームズ(FacebookやInstagramなど)、エヌビディア、ペプシコ、コストコなど、有名企業がそろっています。

まつのすけ、今月のがっかり

 11月は、世界的に株価が上昇しましたが、同時に円高が進んだことにより、為替差損をこうむりました。今年はこれまで為替差益を享受してきたのでやむを得ませんが、大胆にヘッジ付き投信にスイッチングできなかったことを後悔しています。

 予想外のインフレの上振れがない限りは、しばらく株高・円高が続くと想定しており、新規投資分は為替ヘッジ付きの投信を中心にしていく予定です。

11月のポイ活実績:5,995ポイント

 先月は楽天市場での購入ポイント、楽天カードでの投信積立分のポイントがメインでした。楽天証券では楽天カードでの投信積立によって、0.2~1%の楽天ポイントを得られます。

 楽天トラベルでは全国旅行支援や、お得な自治体独自のキャンペーンを利用でき、私も楽天ポイントを獲得しました。楽天トラベルはスーパーセール、5と0のつく日の割引、お得なクーポンなど、旅行がお得になる仕組みが満載なので、適宜利用すると家計が助かります。