2023年度上期は2桁減収見通し、コロナ禍とガス価格の高騰で

現地コード 銘柄名
00384

中国燃気控股

(チャイナ・ガス)

株価 情報種類

8.58HKD
(11/15現在)

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 中国の都市ガス大手、中国ガスの2023年度の上期(2022年4-9月)決算について、BOCIは前年同期比14%の減益を予想している。付加価値サービスの成長が一部カバーするとはいえ、利幅の悪化とガス管接続業務の縮小が響く見通しを示した。2023年-25年度の予想EPS(1株当たり利益)を7-9%減額修正しながらも、現在株価が2023年度予想PER(株価収益率)で6.5倍にとどまるとし、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 中国の天然ガス需要はゼロコロナ政策やガス価格の高騰により低調に推移している。BOCIは中国ガスの2023年度上期のガス小売販売量について、前年同期比6%の伸びにとどまったと予想。通期で前年比10-13%増という同社のガイダンスを大きく下回る可能性が高いとした。引き続き、主に工業部門が販売増をけん引する見通しという。

 年度上期の単位(1立方メートル)当たり利益に関するBOCIの予想は0.53元。この数字は前年同期の0.61元を大きく下回る半面、前期(2022年10月-2023年3月)の0.43元からの回復を意味する。前期にはガス調達価格の急伸と販売価格への転嫁とのタイムラグが利幅を直撃した。

 ガス管の新規接続業務について、BOCIは年度上期の接続件数が前年同期比14%減の148万件にとどまるとみる。新型コロナ感染の再燃と関連規制が、既存の建物への接続業務に影響した。

 一方、付加価値サービスの売上高は年度上期に前年同期比15%増加し、ガス販売業務の利幅の低下とガス管接続件数の落ち込みを一部カバーする見込み。商品ラインアップの拡充とオンライン販売の強化が2桁成長見通しの理由。都市暖房ビジネスに関しては小幅の黒字を見込む。

 BOCIはゼロコロナ政策とガス調達価格の高騰による影響が予想以上に大きかったとして、2023-25年度の利益見通しを7-9%減額修正した。主にガス管接続件数の7-12%の下方修正とガス販売量の減速を反映させた。都市暖房ビジネスの進捗(しんちょく)にも遅れが出る可能性に言及している。

 ただ、これまでの株価の急落により、こうしたマイナス要因の大半がすでに株価に反映されたとの見方。現在株価の低バリュエーションを指摘している。

 BOCIは予想EPSの減額修正に伴い、DCF(ディスカウントキャッシュフロー)方式に基づく目標株価を引き下げた。WACC(加重平均資本コスト)は引き続き6.4%。新たな目標株価は2023年度予想PERで12.8倍に当たる水準となる。一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、ガス管接続件数の減少や利幅の低下が予想以上に大きくなる可能性を挙げている。