今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは142.60

下値メドは137.40

ウクライナ戦争:ポーランド着弾ミサイルに対するNATOの迅速な対応、ロシアの今後の政策に影響も
政治経済:生産性を目標にすることは政治的には有効だが、経済的には非常に曖昧である
政治経済:生産性向上を主張する政治家が、より生産性の低い職場に労働者を戻そうとしている
在宅勤務:在宅勤務を縮小廃止する会社は、在宅勤務の生産性を過小評価している
雇用統計:求人数 1.97倍から1.67倍まで低下。1-2年後の成長鈍化の兆候 
外貨準備:ユーロの地位急落;世界の外貨準備に占める割合が20%以下に縮小
外貨準備:ドルとユーロ割合、10年前の90%から79%に縮小。その差は埋めるのは人民元
中国:中国の不動産市場、中国GDPの1/4占める
中国:不動産部門の負債は約8兆ドル相当。中国のGDPの1/2、ドイツGDPの2倍に相当
FRB:FRBのバランスシートはピークから3兆ドル縮小、新型コロナ量的緩和開始直後の水準に戻る

 日本の10月の貿易赤字は 2兆2,992億円(季節調整)まで拡大して、過去最大に迫っている。32年ぶりの円安効果が全く表れていない。政府・日銀は「円安は日本経済にメリット」と主張するが、構造的な輸入超過になってしまった日本経済にとっては、円安がデメリットなのは明らかだ。

 11月17日(木曜)のドル/円は「円安」。
 1日のレンジは138.87円から140.74円。値幅は1.87円。 

 2022年229営業日目は139.45円からスタート。FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ減速を理由としてドル売りで、東京時間夕方に139円を割り138.87円まで下落。ただ138円台後半はすでに短期的押し目買いゾーンの模様で、前日の安値(138.72円)には達しなかった。

 その後はFRBの利上げピークを否定する発言がでたことで反発。未明には139円台を通り抜け140円台にのせ、さらに140.74円まで円安に動いた。強さを保ったまま、終値は140.19円(前日比+0.62円)。

レジスタンスは、
140.74円(11/17)
140.80円(11/14)
142.48円(11/11)

サポートは、
138.87円(11/17)
138.72円(11/16)
137.67円(11/15)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

自分のシステムがポジション保有を指示したら、自分の衝動が何を言おうとも、小さな利益を実現する誘惑に負けてはいけない

Telephone Line

 先週発表された米国の10月CPI(米消費者物価指数)は、前年比+7.7%(前回+8.2%)で予想よりも低い伸びだった。日米金利差を背景にこれまで一貫して上昇を続けていたドル/円は7円も急落。1日の値動きとしては今年最大で、まさに「CPIショック」だった。今週のPPI(卸売物価指数)も米インフレの減速が明らかで、ドル/円は10月21日の151.95円を頂点に約1ヵ月で137.67円まで14円も円高になった。

 インフレ指標の下落で、マーケットでは米利上げペースダウンの期待が強まり、FOMC(米連邦公開市場委員会)が12月会合で利上げ幅を0.75%から0.50%まで縮めるのはコンセンサスとなっている。

 しかし、FRBメンバーは、一致団結してこの考えを否定する発言をしている。ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁に言わせると、0.50%を「ハト派的利上げ」と見なすのがそもそも間違いということだ。なぜなら「FOMCは1983年から合計88回利上げをしてきたが、そのうち75回は0.5%より低かった」からだ。

 17日はFOMCでも最もタカ派で、投票権を持つブラード・セントルイス連銀総裁が、「十分に引締め的な金利水準とは5%から7%である」と発言した。マーケットのFF金利予想は4.75%よりかなり高い水準を予想している。

 ブラックアウト期間が明けてFOMCメンバーの発言が活発化している。インフレを巡る経済データとFRBメンバーの発言でドル/円は右往左往しているが、来週公表されるFOMC議事録は、今後の利上げの道筋により詳しいデータを提供してくれるはずで、ドルの方向も来週にははっきりしてくるだろう。 

 

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ポンド/円

予想レンジ ↑173.51円 ↓157.71円

 今週のブルベアの分かれ目は165.61円。
165.61円より上ならば買いが優勢、165.61円より下ならば売りが優勢。

2022年現時点の高値は172.13円、安値は148.40円。平均値は160.26円。
1日の最大値幅は8.81円、平均値幅は1.93円。
2022年の値幅は23.73円。
2021年の終値(155.64円)に比べて8.57円のポンド高。

176.52円    : 第4レジスタンス(HBO)    
173.51円    : 第3レジスタンス    
172.13円    : 2022年 高値
170.95円    : 11月 高値

170.49円    : 第2レジスタンス    
169.56円    : 第1レジスタンス    
167.00円    : 11月 平均値

165.61円    :ピボット

163.05円     : 11月 安値
161.66円    : 第1サポート        
160.73円    : 第2サポート        
159.89円    : 2022年 平均値
159.73円     : 10月 安値

157.71円    : 第3サポート        
154.69円    : 第4サポート(LBO)    

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2022年 ポンド/円 データ