今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは150.30

下値メドは143.65

インフレ:原材料価格が食品価格を押し上げているというのは「ウソ」。食品価格は主に賃金コストで、賃金コストの上昇は食品価格よりはるかに低い
EV車:英国の電気料金高騰で、充電料金がガソリン代と同じに
EV車:英国の充電ステーションはEV26車台に対して1つ。ガソリンステーションの1/3
経済予測:ワープスピードで変化する経済で、金融政策に確信と決断を持つことは賢明ではない
中国:深刻な不動産市場不況。不動産価格が前年比23%安 
資源価格:資源価格の下落は世界経済の見通し悪化のサイン
中央銀行:金融引き締め政策とは経済を減速させることである
欧州:ユーロ安が欧州企業の競争力を向上させる。ECBは歓迎するべき
エネルギー:エネルギー危機で、世界の潮流は自由化から政府規制強化の時代へ逆戻りした
天然ガス:欧州の冬季ガス価格高騰。今年限りではない。今後何年間も繰り返される

 FRB(米連邦準備制度理事会)は今週、利上げスピードの「減速」という重大発表を行う。
か、どうかわからないが、マーケットはそう期待して盛り上がっている。しかし、インフレを育てすぎて大失敗してしまったFRBが、 あっさりとハト派に転向するだろうか。

 今年9月にも「2023年利下げ」期待が膨らんでいたが、その時もFRBにあっさり却下された。歴史は繰り返さないが韻を踏む。

 物価高に対する不満で民主党のバイデン政権の支持率が下がっている。11月8日の中間選挙が危ういというのに、インフレとの闘いをやめるような発言をパウエルFRB議長がするとは考えにくい。

 たしかに、米国のインフレ率は少しずつ弱まっているし、米経済に勢いがなくなっていることも心配だ。それでも、政策の選択肢を狭めるような発言をすると、あとで苦しむのはFRBだ。今はまだ、10月の雇用統計とCPI(消費者物価指数)の結果を確かめるまでは、大幅利上げのカードを手元に残してくだろう。

 10月31日(月曜)、週明けのドル/円は「円安」。
 1日のレンジは147.52円から148.85円。値幅は1.33円。 

 2022年216営業日目は、先週のNY終値(147.48円)に比べ0.20円ほど円安水準の147.72円からスタートした。東京時間朝に147.52円まで下げたのがこの日の安値。その後は終日ドル買いが優勢になって、未明には148.85円まで上値を伸ばした。強さを保ったまま、終値は148.75円(前日比+1.27円)。再び149円台が見えてきた。

レジスタンスは、
148.85円(10/31)
149.09円(10/25)
149.71円(10/24)

サポートは、
148.30円(200時間移動平均)
147.52円(10/31)
145.97円(10/28)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

救いようのない投資家は、心地よいときにだけ株を買う。そして新聞の見出しで吐きそうになる時に、あわてて売り払ってしまう – アメリカの相場格言

The Riddle

 日本銀行は、日本のインフレ率を下げるのではなく、さらに高くしたいと考えているようだ。

 インフレ率を安定的に上昇させるためには、賃金上昇が不可欠である。しかし日本の実質所得(名目所得を物価の変動を考慮して調整された所得)は大幅なマイナスになっている。給料が上がらない、上がっても物価上昇に全く追いついていないのが現実だ。この状況が近い将来改善される見込みは全くない。

 だから日本の家庭は、生活防衛のため無駄な出費を抑え、質素な生活を心がける。企業の価格決定権は弱いままで、いつまでたっても値上げできなかった。

 そこで日銀は、大量緩和政策で円安を持続させることで物価高をつくり、国民の意識にインフレ期待を形成してやろうと考えた。物価上昇が続くことが当たり前だという考え(期待)を消費者のマインドに浸透させることで、企業に値上げをしやすくさせるのだ。

 日銀は需要インフレを起こすことができなかったが、円安を利用して輸入インフレに成功した。日銀が物価目標を達成するためには「サステナブルな円安」がどうしても必要なのである。

 海外の中央銀行はインフレ期待を繋ぎ止めて物価上昇に歯止めをかけよう必死になっている。日銀は逆に、日本人のインフレ期待を解き放ち物価を上昇させようとしている。

 

今週の 注目経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:ポンド/円

今週の予想レンジ ↑180.06円 ↓156.78円

 今週のブルベアの分かれ目は165.72円。
168.42円より上ならば買いが優勢、168.42円より下ならば売りが優勢。

184.51円    : 第4レジスタンス(HBO)    
180.06円    : 第3レジスタンス    
175.62円    : 第2レジスタンス    
174.55円    : 2013年 高値
174.24円    : 第1レジスタンス    
172.13円    : 2022年 高値

168.42円    :ピボット

167.53円    : 09月 高値
165.93円    : 10月 平均値

162.60円    : 第1サポート    
161.23円    : 第2サポート    
159.89円    : 2022年 平均値
159.73円     : 10月 安値

156.78円    : 第3サポート    
152.34円    : 第4サポート(LBO)    

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2022年 ポンド/円 データ