今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは149.80円
↓下値メドは148.00円
経済:現状に不満がある人ほど組織のアンケートに積極的に回答する
円:インフレが消費主導の日本経済の回復を遅らせている
円:家計支出は日本のGDPの50%
FRB:カシュカリ連銀総裁「FRBはインフレに反応するのが遅すぎた」
FRB:カシュカリ連銀総裁「来年の利下げは想像できない」
豪:貿易黒字が過去最高に鉄鉱石の輸出がけん引
経済指標:新型コロナ以降、経済指標改定値の63%は上方修正
住宅インフレ:住宅ローン支払い遅延世帯の40%、2ヶ月以内の立ち退きを受ける可能性
食料問題:米国の干ばつ、コーンと大豆の収穫量が昨年より25%減
メキシコ中銀:2023年成長見通しを2.4%から1.6%に下方修正
「強いドルは国益」。民主党のクリントン政権下で1995年から財務長官を務めたルービン氏の言葉だ。イエレン財務長官は11日、「強いドルは(米経済のファンダメンタルズを反映した)当然の結果だ」との認識を示した。
バイデン大統領は15日、「ドルの強さについて懸念していない」と、ドル高容認の姿勢を明らかにした。イエレン財務長官も「為替レートは市場で決定されるべき」と述べ、為替介入に反対の立場を暗に示している。
米中間選挙が近づくなかで米国は自国のインフレ対策に手一杯で、他国の経済状況など構っている暇はないというのが実情だ。FRB(米連邦準備制度理事会)の不断の努力にもかかわらずインフレはしつこく、下がる気配は見えない。
10月17日(月曜)のドル/円は「円安」。
1日のレンジは148.43円から149.09円。値幅は0.66円。
2022年206営業日目は148.45円からスタート。週明けは、先週NYの終値(148.76円)から0.30円ほど円高に始まったが、円はすぐに売り戻され安値は東京時間朝につけた148.43円まで。
しばらく148円台後半の取引を続けた後、日付が変わった頃から再び円売りが強まるなかで明け方に149.09まで上昇して32年ぶりの円の安値をつけた。円安勢力を保ったまま終値は149.03円(前日比+0.28円)。
ドル/円150円はもはや時間の問題として、次のターゲットは1990年4月の159円。今年のドル/円は毎月平均で約5.00円ずつ円安が進んでいる。このペースを政府・日銀が許容するなら来年は180円も夢ではない。
レジスタンスは、
149.09円(10/17)
149.25円(1990.07)
159.00円(1990.04)
サポートは、
148.43円(10/17)
147.08円(10/14)
146.42円(10/13)
146.35円(200時間移動平均)
日本の為替介入の実質的責任者である神田財務官は、12日に開催されたG7財務相・中央銀行総裁会議において為替の急激な変動への懸念を共有したこと言及、「国際合意のもとで各国は適切に対応していくことになる」と述べた。
つまり、各国の中央銀行は、FRBに頼ることはできそうにないから、自分たちでなんとかするしかないということだ。日本の場合ならば、日銀がYCC政策を修正することが唯一の現実的な円安阻止の選択肢ということになる。
しかし黒田総裁は「大規模金融緩和の継続」の方針を修正するつもりはないことを国会で証言している。一方で岸田首相は「円安メリットを生かす」企業を支援する方針を示した。日本にとっては「弱い円は国益」である。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
井戸の水がかれるまで、水の価値はわからないもの - イギリスのことわざ
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岸田首相は9月30日、新たな総合経済対策の策定を、10月末をめどにとりまとめるように関係閣僚に正式に指示した。総合経済対策の柱は、物価高騰への取り組みや円安対策だ。
参院選(7月10日)の時点で、すでに1ドル=136円の円安だったが、現在はさらに約10%も円安が進んでいる。この3カ月間、一体何をやっていたのだろう。
急激な円安に対する「前例のない思い切った対策」として、岸田首相は新型コロナ水際対策の緩和による訪日観光需要回復、そして「円安メリットを生かす海外展開を考えている企業1万社を支援する方針を示した。
政府の円安対策というのは、「円安のメリットを最大限引き出し、国民に還元する」ということだ。つまり還元率を高めるためには、円安を止めるのではなく、その逆で、円安を全力で応援するということになる。
政府にとっての理想は、「ファンダメンタルズに基づく安定的な円安」だ。急激な円安は困る。しかし円高にリバースするのはもっと困る。問題は、円安は日本企業にとって、かつてのような利益をもたらしていないことだ。製造業のほぼ4分の1はすでに海外に移転し、かつて密接だった為替レートとの関係も今や破綻している。
岸田文雄首相は17日、円安について「投機の動きも絡んだ急激な為替の変動は誰にとっても好ましくない」と述べた。しかし、どの取引が投機でどの取引が実需なのか判断するのは不可能である。なお、ドル/円には、22日以降の円安の動きは1日0.40円程度で、決して急激な変動ではない。むしろG7通貨のなかでは最もボラティリティが低かった。
円安トレンドが本格的に転換するためには、日銀がYCC政策を引締め方向に修正するか、あるいはFRBが利上げサイクルを終了(休止)することが必要条件になるだろう。
とはいえ、綿々と受け継がれてきた至高の「無為無策」政策を日銀が簡単に放棄するとは期待できない。パウエル・ピボットが死んだことを、ドットチャートがはっきりと指し示している。
今週の 注目経済指標
今日の注目通貨:豪ドル/円
予想レンジ ↑96.38円 ↓93.91円
今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、92.52円。
92.52円より上ならば豪ドル買いが優勢、92.52円より下ならば豪ドル売りが優勢。
2022年の高値は98.67円、安値は80.37円。平均値は89.52円。
1日の最大値幅は3.01円、平均値幅は1.20円。
2022年の値幅は18.30円。
2021年の終値(83.70円)に比べて8.59円の豪ドル高。
98.67円 : 2022年 高値
97.85円 : 第4レジスタンス(HBO)
96.38円 : 第3レジスタンス
94.90円 : 第2レジスタンス
94.69円 : 10月 高値
92.77円 : 10月 平均値
94.45円 : 第1レジスタンス
92.52円 : ピボット
92.13円 : 09月 安値
90.84円 : 10月 安値
90.14円 : 第2サポート
88.67円 : 第3サポート
87.20円 : 第4サポート(LBO)
2022年 豪ドル/円データ
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