今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは146.40円
↓下値メドは145.10円
日本:国際的基準では日本のインフレはまだ0.7%程度
カナダ:米国とカナダの成長格差、過去数十年で最大。カナダがリード
FOMC:最終着地レート予想が5.25%まで上昇
FOMC:「パウエル・ピボット」は死んだ
FOMC:(物価を)直すために(経済を)破壊する
FOMC:現在の金利水準は、引き締めゾーンの最も下位の段階。この水準で利下げはしない
スイス:SNBの利上げ終了へ。「1年以内にインフレが目標レンジまで低下すると確信」
欧州:消費者信頼感が新型コロナ、ユーロ危機、リーマンショックを超え過去最低に
金価格:1200ドルを目指して下落。金はポートフォリオのお荷物扱いに
円:日銀がついに緩和縮小と利上げの検討開始?財務省が示唆
10月11日(火曜)のドル/円は「円安」。
1日のレンジは145.42円から145.90円。値幅は0.48円。
2022年202営業日目は145.73円からスタート。
この日の値幅は、通常の半分以下の0.50円と狭かった。しかし水準としては極めて重要な、為替介入トリガーポイントに肉薄した。
大半の時間は145円台後半の取引で、安値は 東京時間未明に下げてつけた145.42円。その後
明け方に高値145.90円をつけたが、介入警戒感もあって少し退いて終値は145.85円(前日比0.12円)。
レジスタンスは、
145.90円(10/11)
145.90円(09/22)
147.63円(1998)
サポートは、
145.42円(10/11)
145.24円(10/10)
144.80円(200時間移動平均)
144.62円(10/07)
先週のマーケットではいろいろな材料が登場した。そして全てを足し合わせた結果、答えは「ドル高」になった。欧州では、本格的な冬が近づきエネルギー不足が深刻化するなかで景気後退不安がPMIの弱い数字に反映された。ウクライナ戦争では、ロシアが核や生物化学兵器を使用する可能性が高まっている。
英国ではトラス首相の予算案を巡り政治が混乱。格付け会社は、英国の格付け見通しをネガティブに引き下げた。政治不安を理由に先進国が格下げされるのは異例のこと。
BOE(イングランド銀行)は、緊急債券購入によって英債券市場に介入した。しかし今の英経済にとって緩和政策はもはや毒でしかない。BOEが10月19日で債券購入を終了すると発表したことを受けポンドが急落、再びパリティ割れが見えてきた。英債券の利回りの上昇は、国内にとどまらず米国債の利回りにまで影響を及ぼしている。
OPEC+(石油輸出国機構プラス)は米国の意向に逆らい大幅減産を断行、世界的インフレと地政学リスクを悪化させる。世界経済の1/3が、今年から来年にかけて景気後退に陥るとIMF(国際通貨基金)は予測している。景気不安は社会不安につながる。今年の世界各地での暴動はすでに昨年の2倍以上に増えている。
そのなかで、先週発表された米国の9月雇用統計は堅調なペースを維持した。FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げは米国のインフレを引き下げるためであるが、同時に米国以外の国へ景気後退を輸出しているといえる。
今週のハイライトはFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録と米9月消費者物価指数。「ドル高」に調整はあるか?
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
資産のある人は、才能のある人ではなく、幸運なイベントに多く遭遇した人である
Hush
9月の雇用統計のNFP(非農業部門雇用者数)は、レジャー部門やヘルスケア部門の雇用が堅調で、事前予想(25.0万人増)をやや超える26.3万人増となった。2022年の1月から9月までの平均雇用増は44万人。2021年の同期間の55万人と比較して、伸びは鈍化している。
失業率は3.7%から3.5%に低下。労働力参加率は62.4%から62.3%とほぼ横ばいだった。
FOMCは今年3月から利上げサイクルを開始して、6月からは0.75%という大幅な利上げを3期連続で実施している。2月に0.00-0.25%だった米国の政策金利であるFF金利は、7カ月間のうちに 3.00-3.25%まで引き上げられた。
それにもかかわらず、失業率は上がるどころか、史上最低水準の3.5%まで下がっている。利上げが思ったような効果を上げていないのだ。しかしFRB内部では意見が分かれているようだ。もっと大胆に利上げするべきと主張する積極派と、過剰な引締めはかえって経済を破壊すると考える慎重派だ。
パウエルFRB議長の希望は、雇用削減による失業率上昇ではなく、労働力人口の増加による失業率の押し上げである。2022年の1月から9月までの月平均雇用増は44万人で、2021年の同期間の55万人と比較して、伸びは鈍化している、このことは、米労働市場が利用可能な労働力リソースをほぼ使い果たしてしまった可能性を示唆する。労働供給力がこれより大幅に増える期待が薄いということである。
そうであれば、失業率を上げる手段は、不況とリストラによる雇用喪失しか選択肢はない。
9月雇用統計の詳しい解説については、「労働者は消えた」は本当か? いよいよ始まる人材の「在庫整理」 9月米雇用統計 詳細レポートをご覧ください。
今週の 注目経済指標
今日の注目通貨:ユーロ/ドル
予想レンジ ↑1.0464ドル ↓0.9141ドル
今週のユーロ/ドルのピボット(ブルベア判断の分かれ目)は0.9803ドル。
0.9803ドルより上ならばドル買い優勢、0.9803ドルより下ならばドル売り優勢。
2022年現時点の高値は1.1495ドル、安値は0.9536ドル。平均値は1.0515ドル。
1日の最大値幅は0.0220ドル、平均値幅は0.0099ドル。
2022年の値幅は0.1959ドル。
2021年の終値(1.1378ドル)に比べて0.1325ドルのユーロ安。
1.0717ドル : 第4レジスタンス(HBO)
1.0515ドル : 2022年 平均値
1.0464ドル : 第3レジスタンス
1.0212ドル : 第2レジスタンス
1.0198ドル : 09月 高値
1.0134ドル : 第1レジスタンス
1.0000ドル : 10月 高値
0.9867ドル : 09月 平均値
0.9803ドル : ピボット
0.9536ドル : 09月 安値
0.9472ドル : 第1サポート
0.9394ドル : 第2サポート
0.9141ドル : 第3サポート
0.8888ドル : 第4サポート(LBO)
2022年 ユーロ/ドル データ
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