※この記事は2021年9月21日に掲載されたものです。

▼答えてくれた人

さぶさん

▼Profile
35歳。新卒で野村證券に総合職として入社。自身にお金の知識はあったが、実家への仕送りなどがありお金には恵まれなかった。証券会社退職後、少ない元手でFXにチャレンジして失敗。その後、子供を授かってから再度子供のためにと思い堅実な資産運用を開始。社債・積み立て投資・大型銘柄の投資を実行。趣味は仕事とインスタ。発売中の書籍:2021年10月1日に『元証券ウーマンの資産運用の話 お金が増える「ゆる投資」デビュー』を発売
その他:『元証券ウーマンの一生使えるお金の話 貯金ゼロから「貯め体質」
Twitterアカウント:@sabu_1985
ブログホームページ:「元証券ウーマンのお財布事情。

あなたの投資初体験を教えてください。何を買い、そしてどうなった?

Q あなたが投資に興味を持ったきっかけは?
A 小学生で為替の仕組みに気付き、就職後、さっそく投資デビュー

 小学校5年生の時に急激な円高のニュースが夕食中に飛び込んできて、「お母さん、いまドルにお金を換えて、元に戻ったら日本円に戻せばお金が増えるってことだよね」と呟いたこと。お金の価値は変動するということに気がつき、なんでみんなそうしないんだろう? と単純に疑問を持ちました。

 そこから大学も経済学部に進学し、証券会社に入社。ただ、証券会社に入社して、やはり、「理屈通りにはいかない、投資の世界は甘くない」、ということを知りました。

Q 初めて買った銘柄は何?それはいつ?
A 勤務先の持株会で自社株を購入。子供が生まれるタイミングで初めて他社株を購入

 証券会社では株を購入するには上司の許可がいるため、初めて買ったのは持株会の野村證券の株でした。

 証券会社を退職後、以前より興味があったFXに少ない元手で挑戦するも大損してしまう経験を積み(泣)、2013年に3社目の転職先でまたもや持株会に入会。持株会以外で購入したのは2016年、子供が生まれるタイミングでした。そのときは三菱UFJ銀行の株を買いました。

Q その銘柄を選んだ理由は?
A メインバンクに預金するなら株式にしてもいいかなと思ったから

 三菱UFJ銀行をメインバンクにしていたのですが、預金を三菱UFJ銀行にお金を置いておくのであれば株式にしてもいいかなと思い購入。配当利回りが3%程度だったと思います。

Q その銘柄はどうなりましたか?
A 微益で売却。配当通知書が郵送で来た時は感動しました!

 途中で社債を購入したくなり、微益で売りました。初めて自分の手元に、配当通知書などが郵送で届いたのは感動でした。

未経験者・初心者に教えたい、投資を続けるコツ!

Q 投資を始めた初心者時代の自慢エピソードを教えて!
A 売るのが面倒でほったらかしていた持株会の株が大きな利益に!

 特に…自慢はないですね…。

 持株会がすごい金額になってきたことでしょうか。私自身も想像していなかったのですが、勤めている企業の規模がどんどん大きくなり、株価も自然と連動して増えていったので、ますます利益が膨らんでいます。

 売れば大きな利益になることは分かっているのですが、持株会って、株をいざ売ろうとすると、売る手続きがとっても面倒で、なかなか売る気になれず、自然とほったらかしているため、大きな金額になって今も保有しています。

Q 投資を始めた頃の失敗談&教訓を教えて!
A はやりに飛びつき大暴落、お金持ちのマネをするのが一番と知る

 育休中に開始した投資ですが、2人目を授かった時に、またデイトレードなんかやってみようかなと、悪い癖が出てしまいました。

 すでにインスタでも資産運用の発信をしていたのですが、投資仲間のTwitterを見ていると、当時、株を買うのがとてもはやっていて、みんなに釣られて中小型銘柄を購入。高く売れたものもありましたが、うまく売れず、*イナゴタワーが崩れて半値以下になった経験があります。

*イナゴタワーとは:大群で飛来し、稲を食べつくすと次の場所に飛び去るイナゴとイメージが重なることから名付けられた、短期で急騰した後、急落し、塔のようなチャートを描くことを示す

 ただ幸いなことに、まだお金がなかったので500円前後の銘柄を100株程度の保有だったので、そんなに大きなケガにはなりませんでした。

 そこからもう一度、証券会社で対峙したお金持ちの株好きのお客様を思い出すようにして、日本を代表するような優良な大型銘柄を所有しておくことが時代を読むことも感じることもできるし、ゆったりとほったらかすことができると学び、今は、大型銘柄か自分が応援したい企業しか買わないと決めています。

Q 投資未経験者・初心者は、まず何から始めるべき?
A iDeCoとNISAは必須!非課税2枠を使いこなそう

 証券時代には税金が優遇されている口座はありませんでした。ただ投資の利益にかかる税金が10%でした。10年経って、利益にかかる税金は20%に増えていますが、代わりにiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)とNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)という非課税の口座が用意されています。

 100万円利益が出たら、税金が20万円。

 これはものすごく大きなことです。この20万円をしっかりと自分のものにできるiDeCo・NISAの口座は活用するべきだと思います。

 まずはこの口座の開設ではないでしょうか。よく分からない方はつみたてNISAを始めていただき、一冊、まねしたい投資家の書籍を購入し、その人の推薦するやり方をまねして、積み立ての仕組みを自分なりに確立すると良いと思います。

Q これから投資を始める人に向けて、投資方法のアドバイスを!
A 時間と心を投資にかけすぎないこと。分かる商品だけを買えばOK

 お金がないばかりに投資で増やそうと欲をかいてしまった自分の失敗例は、「自分の頭で理解できないものに投資をしてしまった」ということです。

 ビギナーズラックももちろんあるとは思いますが、投資は長く続けて、資産を安定的に増やすのが最終目標になると思います。

 自分の頭で理解できないものに投資をすると、常に情報を収集せねばならず、毎日毎日、投資に時間を割いてしまう結果になります。

 そしてよく分からないから、相場が悪くなると不安で、ぐっとメンタルも落ち込んでしまい、さらに情報収集のために時間を割いてしまうという悪循環が起こります。

 お金は自分の人生を豊かにしてくれる一つの手段です。よって自分の手に入れたい理想の生活と、その横にそっとお金がある状態が理想だと思います。

 貴重な人生を穏やかに過ごすためにも、自分の頭で理解できるものに投資をして、良い時も悪い時もストレスなく付き合える投資が良いのではないかなーと私は思っています。