皆さま、こんにちは!

 9月10日は中秋の名月、中国では古くから旧暦の8月15日(中秋節)に家族や親戚が集まって、食事や月餅とともにお月見を楽しむ風習があります。日本ではお月見団子を食べるのが定番だそうですね。

 これからは続々と台風がやってくる季節ではありますが、お仕事帰りにまたきれいな満月を見られると良いですね!

なかなか止まらない米国のインフレ、主要3指数が2カ月ぶりの大幅下落!

<直近3カ月のS&P500指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 8月前半の米国株式相場は7月からの上昇基調に乗っていましたが、後半にかけて2カ月ぶりとなる下落相場に陥りました。米国主要3指数はそろって連続4日間の大幅下落を記録しました。

 ダウ工業株30種平均が1,008米ドル安と急落した8月26日、7月PCEコア・デフレーター(個人消費支出、食品・エネルギー除く)の前年同月比は+4.6%と前月の同+4.8%から伸びが鈍化し、市場予想の+4.7%を下回ったものの、「FRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ抑制のため長期にわたり積極的な利上げを継続する」との見方が強まりました。

 さらに、9月13日に発表された8月CPI(消費者物価指数)の前年同月比は+8.3%と、6月の+8.8%、7月の+8.7%から2カ月連続で鈍化したものの、市場予想の+8.1%を上回る強い結果となったことで、9月20~21日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げ幅が0.75%から1%に引き上げる可能性が意識され、NYダウは1,276米ドル安と再び急落しました。

 引き続きFRBの動向を巡って、米国市場は神経質な展開が続いていくことになるのでしょうか。

ゼロコロナ政策で再びロックダウン懸念、ハンセン指数が2万ポイント割れ!

<直近3カ月の香港ハンセン指数の推移>

出所:楽天証券ウェブサイトより

 8月の香港株相場は、7月の下落相場に続いて軟調な展開となり、香港ハンセン指数は2万ポイントを下回りました。

 14億人超と世界一の人口を抱える中国では、オミクロン株の感染拡大を抑制する目的から、中国版ハワイと呼ばれるリゾート地「海南島」が急きょロックダウンとなり、数万人に上る観光客が足止めされ大騒ぎとなりました。

 また、「パンダ基地」で有名な成都市も事実上ロックダウンに踏み切ったほか、深セン市や広州市などでも外出規制や交通機関停止が相次ぎました。

「ゼロコロナ」政策の下、中国の経済活動がさらに阻害されかねないことが懸念されています。

2022年8月個人投資家に人気だった積立銘柄は!?

2022年8月 米国株式買付金額ランキング

順位 ティッカー 前月順位 銘柄名 関連するテーマ
1 SOXS 1 Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF レバレッジETF、半導体
2 TSLA 3 テスラ 電気自動車
3 SOXL 2 Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF レバレッジETF、半導体
4 QQQ 15 インベスコQQQ 信託シリーズ1 ETF、ナスダック100
5 VTI 10 バンガード・トータル・ストック・マーケットETF ETF、米国株式
6 NVDA 5 エヌビディア 半導体関連
7 VOO 9 バンガード・S&P 500 ETF ETF、S&P500
8 TECS 4 Direxion デイリー テクノロジー株 ベア 3倍 ETF レバレッジETF、テクノロジー
9 META 17 メタ・プラットフォームズ インターネット サービス
10 AAPL 11 アップル スマホ、PC
※楽天証券内買付金額ベース。2022年8月1日~8月31日、国内約定日ベース。

 楽天証券における8月の米国株式月間買付金額ランキングでトップとなったのは、Direxion デイリー 半導体株 ベア 3倍 ETF(SOXS)で、3カ月連続1位をキープしました。今年前半は、Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF(SOXL)の後塵(こうじん)を拝していたものの、この3カ月は一転しました。半導体株に対し、日本の投資家が強気から弱気に変わっていたことが読み取れます。

 ただ、コロナ渦の中で始まった半導体や電子部品の供給不足は解消に向かいつつあります。世界半導体市場統計の6月発表によると、2022年の世界半導体市場規模は前年比16.3%増との予測でした。

 しかし、8月末に米政府がエヌビディア(NVDA)アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)に対し、香港を含む中国向けの主力半導体の輸出を禁じたことからエヌビディア株が一時12%安となるなど、業界に波乱を起こしました。

 米国政府による対中輸出規制の動向が、今後も注視されていくことでしょう。

2022年8月 中国株式買付金額ランキング

順位 ティッカー 前月順位 銘柄名 関連するテーマ
1 700 1 騰訊控股(テンセント・ホールディングス) インターネットサービス大手
2 1211 2 比亜迪(BYD) 自動車・電池メーカー
3 9988 4 阿里巴巴集団控股(アリババ・グループ・ホールディング) ネット通販最大手
4 728 27 中国電信 (チャイナ・テレコム) 通信大手
5 2800 5 Tracker Fund of Hong Kong(トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン) ハンセン指数連動のETF
6 3800 72 協キン科技控股(GCLテクノロジー) 太陽電池原材料の世界大手
7 762 100 中国聯通 (チャイナ・ユニコム) 通信大手
8 2343 47 太平洋航運集団 (パシフィック・ベイスン・シッピング) 海運会社
9 2318 23 中国平安保険集団(ピンアン・インシュランス) 保険大手
10 883 33 中国海洋石油 (シノック(CNOOC)) 石油大手
※楽天証券内買付金額ベース。2022年8月1日~8月31日、国内約定日ベース。

 楽天証券における中国株式月間買付者数ランキングの8月トップとなったのは、テンセント(700)で、3カ月ぶりの1位奪還を果たしました。

 8月末、香港株各社は6月中間決算発表のピークを迎えていました。中でも注目されたのは、「バフェット銘柄」とも呼ばれる自動車・電池メーカー「BYD(1211)」です。

 同社は2022年6月中間決算で、売上高が前年同期比65.7%増の1,506億700万元、純利益が206.4%増の35億9,500万元という好決算、8月新車販売台数は前年同月比184.8%増の17万4,900台と発表しました。

 ところが、バークシャー・ハザウェイ社が8月24日と9月1日に計305万株(保有株の約1.4%)を売却したことで、一時的な大幅安となりました。

 BYD社の中国新エネルギー車市場におけるシェアは24.7%と言われており、言わずと知れた電気自動車の同国最大手です。

 この数カ月間で、日本を含む海外7市場でも自社モデルを発表しました。バークシャー社の売却を受けた短期的な売り圧力があった一方で、中長期観点からは買いの好機と捉える見方もあるようです。

注目すべきセクターをピックアップ!

 とにかく暑かった2022年の夏。世界各地で長期間の猛暑日(35度以上)が観測され、電力不足による電気代の上昇や、一部地域での計画停電も話題となり、クリーンエネルギーが再び注目を浴びました。

 世界的な経済活動再開に伴う電力需要の復調に加え、記録的猛暑に伴う電力需要激増、さらに今冬の厳しい寒さが予測される中、発電容量そのものの拡大も重大な課題となりそうです。

 現在の主な発電方法(火力、水力、風力、原発、太陽光など)の中でも、有望と思われるものの一つが洋上風力発電です。

 温室効果ガスを発生させることなく、昼夜問わず発電でき、海上風速の速さと風向きの安定性による多大な発電量が期待できます。

 中長期的テーマとして、関連銘柄を物色してみるのも良いかもしれません。