今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは146.15円
↓下値メドは138.30円
BNPL:英消費者の3割がBNPLを利用
ドイツ:高インフレと急速な景気減速が同時に発生のおそれ
ドイツ:エネルギー庁「ドイツ国民は急激かつ大幅なガス価格の上昇に備えるように」
日銀:輸入インフレの上昇を進んで受け入れる中央銀行は世界で日銀だけ
英国:消費者信頼感が過去最低水準。深まる政治不信と続くストライキ
英国:値上げと生活コスト悪化で食費を切り詰める
FRB:利上げ局面でのフォワードガイダンスはうまく機能しない
中国:食料品インフレが発生
フランス:石炭火力発電の再開を準備
原油:バイデン大統領のガソリン税3カ月停止要請、消費者に還元されるかが焦点
記録的猛暑の夏がようやく終ろうとするなかで、FX市場ではまだまだ厳しいドル高が続いている。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が「長期間の高金利」を示唆したことで、ドルのロングポジションは最大となり、多くの通貨ペアが過去最低水準に降伏した。
ドル/円は24年ぶりの140円台まで円安が進み、145円さえも視野に入ってきた。ユーロ/ドルはパリティを割れ一時0.98ドル台と約20年ぶりの安値をつけた。ポンド/ドルも2020年以来となる1.14台に沈んだ。アジア圏では、多くの国が新型コロナ感染の行動制限を解除する方向へ進むのとは逆に、中国だけは頑迷にゼロコロナ政策を継続し、経済の悪化を招いている。1ドル=7.000台まで元安が進むのは時間の問題とみられている。
9月6日(火曜)のドル/円は「円安」。
1日のレンジは140.24円から143.08円。値幅は2.83円。
ジャクソンホールのパウエル議長発言で勢いを得たドル高の流れは、今週になってからはさらに勢力を強め2022年の177営業日目は140.54円からスタート。
安値は、東京時間昼前にやや下げてつけた140.24円。その後は振り返ることなく北上を続け、24年ぶりの高値を更新しながら141円台、142円台を通り抜けて、未明には143.08円に達した。終値は142.80円(前日比+2.21円)。
この日発表された米国の景気指数である8月サービス業ISMが55.6と予想外の強さを示し、それに反応した米長期金利がほぼ3カ月ぶりの高水準となる3.35%前後まで強含んだことがドル買いを勢いづかせた。(ただし、同じ景気指数であるサービス業PMIは50を下回っている。)
鈴木財務大臣が「円安は経済にプラスとマイナスの面」があると、円安容認とも受け取れる発言を続けていることも円売りの安心材料となっている。
レジスタンスは、
143.08円(09/06)
147.63円(1998)
サポートは、
140.24円(09/06)
140.11円(09/05)
139.86円(09/02)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
経験とは、あなたに起こったことではない。起こったことに対してあなたのしたことである
Can’t Fight This Feeling
米国でコロナウイルスワクチンの接種がまだ本格化する前、経済再開の見通しがまったく不透明な時期に、 FOMC(米連邦公開市場委員会)は、政策のフォワードガイダンスに関して重要な変更を行った。2020年12月のことだ。
FOMCは、((最大雇用と物価安定に関する))金融政策の方向について、従来の「今後数カ月」といったような、期間を定めた定量的な指針から、「一段の著しい進展があるまで」という、数字では表わせない定性的な指針へと修正した。
そして2022年6月のFOMCでは、フォワードガイダンスそのものを実質的に放棄してしまった。 FRBは、事前のガイダンスでは利上げ幅0.50%をマーケットのコンセンサスとして形成していながら、急遽0.75%の利上げに踏み切ったのだ。インフレの激しさがFOMCの想定をはるかに超えていたということだ。この時から、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策は、将来の経済動向を予測した「先出しスタイル」から、経済データの結果を見て判断する「後出しスタイル」へと変更になった。
新型コロナは2020年3月と4月のたった2カ月間で、 2,156万人もの米国人の職を奪った。米雇用市場は、それを2年3ヵ月の月日をかけてのべ2,174万人増やし、今年の7月についに新型コロナ前の状態に戻すことに成功した。
失業率は、新型コロナの感染が拡大した2020年4月には14.7%まで悪化したが、今は2019年9月に記録した過去最低水準の3.5%まで低下している。米雇用市場に関して言えば、新型コロナの影響は完全に消えたといってもよいだろう。
米雇用市場が完全雇用状態まで復活したのだから、中央銀行が「コロナ戦時モード」である超低金利政策を続ける理由もなくなった。FRBは今年3月から7月までの利上げによって政策金利であるFF金利を0.00-0.25%から2.25-2.50%まで引き上げた。とはいえ、パウエルFRB議長が言うように、これはまだ水準としては「中立ゾーン」に戻っただけである。
FRBは雇用安定」と「物価安定」というふたつの法的使命(マンデート)がある。完全雇用を達成したFRBは、雇用市場が好調なうちに、インフレを制御してもう一つの使命を達成しようと考えている。
しかし、雇用市場の強弱の判断基準はどこにあるのだろうか。就業者の増加数が急減しても、平均賃金上昇率の高止まりが続くなら、利上げを強めるのか。その逆の場合はどうするのか。フォワードガイダンスが廃止された今、マーケットは手探り状態になっている。
今週の 注目経済指標
今日の注目通貨:豪ドル/円
今週の予想レンジ ↑96.96円 ↓93.95円
今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、95.45円。
95.45円より上ならば豪ドル買いが優勢、95.45円より下ならば豪ドル売りが優勢。
2022年の高値は96.88円、安値は80.37円。平均値は88.62円。
1日の最大値幅は3.01円、平均値幅は1.19円。
2022年の値幅は16.51円。
2021年の終値(83.70円)に比べて11.06円の豪ドル高。
97.53円 : 第4レジスタンス(HBO)
96.96円 : 第3レジスタンス
96.88円 : 2022年 高値
96.52円 : 09月 高値
96.38円 : 第2レジスタンス
96.21円 : 第1レジスタンス
95.45円 : ピボット
94.76円 : 08月 平均値
94.70円 : 第1サポート
94.52円 : 第2サポート
93.95円 : 第3サポート
93.37円 : 第4サポート(LBO)
90.52円 : 08月 安値
2022年 豪ドル/円データ
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。