今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは136.45円
↓下値メドは131.60円
利上げ:貯蓄で生活する人にとって、利上げはある意味「減税」である
FOMC:サンフランシスコ連銀総裁「9月会合は0.5%が基本シナリオ」
米経済:成長鈍化はリセッションのように見えるが、実際は元のトレンドに戻っただけ
原油:ロシア産原油は、トルコ、インド、中国を迂回して日本や欧州が輸入
円:2%物価目標達成のためには、3%の賃金上昇が必要。数年内の実現は不可能
中国:新型コロナで海南省のリゾート地をロックダウン。観光客8万人が足止め
原油価格:景気後退リスクを高めるのは原油価格の上昇、金利ではない
スイス:SNB「通貨高は物価上昇を抑制するための最も効果的な手段」
人民元:中国経済は、第3、第4四半期に大幅改善する見込み
8月16日(火曜)のドル/円は「円安」。
24時間のレンジは132.93円から134.69円。値幅は1.76円。
2022年の162営業日目は133.31円からスタート。東京時間朝に132.93円まで円高に動いたが、133円を下回ったのは短時間。欧州勢の参入で134円台に乗せると、夜遅くに134.69円まで上値を伸ばした。終値は134.24円(前日比+0.94円)。
レジスタンスは、
134.69円(08/16)
135.30円(08/10)
135.58円(08/08)
サポートは、
133.90円(200時間移動平均)
132.93円(08/16)
132.55円(08/15)
ドル/円は135円が見える場所まで円安が進んだが、特に目新しい材料はなかった。最近の米経済指標は、8月のNY連銀製造業景気指数が大幅に悪化するなど、勢いに陰りが見えてきた。しかし、欧州は、エネルギー安全保障、地政学リスク、気候変動、政治など深刻な問題を山ほど抱えている。中国も景気後退だ。米国の指標は弱いが、他の地域の経済指標はもっと弱い。
米国の7月CPI(消費者物価指数)は前月比横ばいで、この2年間で初めて上昇が止まった。ガソリン価格の下落が続いていることから来月のCPIは前月比マイナスになる可能性が高く、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げペースも今後緩やかになるかもしれない。しかしECB(欧州中央銀行)は、それ以上にハト派に後退するだろう。中国の人民銀行は、政策金利である中期貸出制度(MLF)の1年物金利を0.1%引き下げて2.75%に利下げした。
結局、ドルに勝る通貨なしということだ。これがドル買いの理由と考える。そのなかで、日本は4-6月期のGDP(国内総生産)が+2.2%に増え、新型コロナ前の規模に戻した。円高の理由になるかもしれない。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
最後の木が切られたとき、最後の魚が釣られたとき、最後の川が毒されたとき、あなたは、お金を食べることができないということを悟るだろう – インドの諺
Danger Zone
1年前の2021年8月30日、アメリカ軍はアフガニスタンから完全撤退した。
2001年9月11日の同時多発テロをきっかけに始まった米国史上最長の戦争に終止符を打った米国大統領として、バイデン大統領の名前は永遠に記憶されるはずだった。
ところが、バイデン大統領には、称賛どころか反対に世界から批判が集中した。撤退前の8月15日にイスラム主義組織タリバンによって首都カブールが陥落させられたり、米国に協力してきた現地人を見捨てたりの「立つ鳥跡を濁す」撤退が、1979年のイランアメリカ大使館人質事件に匹敵する屈辱的な外交の失敗として記憶されてしまったのだ。当時のカーター大統領は、その3カ月後の大統領選挙で共和党のレーガン氏に敗北している。
この時期を選んでペロシ下院議長が台湾を訪問したのは、1年前のアフガン撤退の話題が蒸し返されないように、民主党の外交の汚名返上を狙ったものだろう。「アンチ中国」は、米国議会において超党派的だ。ペロシ訪台に反対すれば親中派と見られるから米共和党からも強い反対はできない。
ペロシ氏に引き続いて、民主党のマーキー上院議員が率いる議員団が台湾を訪問した。映画「トップガン」に感化されたのかどうかはわからないが、飛行機のタラップを降りるときには頭の中でテーマミュージックがガンガン鳴っていたかもしれない。
この地域において中国の軍事的挑発行動がさらに頻発することは確実だ。ただ、中国が一線を踏み越えることはないとの分析も多い。それよりも中国政府は、米国を強く批判することで国内の不満を外に向ける機会として利用しようと考えている。中国経済は、GDPの30%を支えてきた不動産ビジネスが壊滅状態で、若年層の失業率は40%に上るといわれる。国内の不満を外に逸らすと同時に現体制の強化を図ろうとするのは政治の常套手段だ。
ペロシ訪台が、この地域で第2のウクライナ戦争を引き押さない限りFXマーケットの影響は少ないままだろう。しかし、米中対立が世界の経済に及ぼす影響は今後さらに深刻になるおそれがある。
中国経済は、世界のサプライチェーンの終点に位置する。世界経済にとっては始点に位置しているロシアよりはるかに重要である。世界経済は、米国につくか、それとも中国につくかの二択しかない。いずれにしても一番ワリを食ったのは、地政学リスクに巻き込まれる日本だ。
今週の 注目経済指標
今日の注目通貨:ポンド/円
今週の予想レンジ ↑164.86円 ↓159.70円
今週のブルベアの分かれ目は162.28円。
162.28円より上ならば買いが優勢、162.28円より下ならば売りが優勢。
2022年現時点の高値は168.72円、安値は150.98円。平均値は159.85円。
1日の最大値幅は3.86円、平均値幅は1.76円。
2022年の値幅は17.75円。
2021年の終値(155.64円)に比べて7.35円のポンド高。
168.72円 : 2022年 高値
165.85円 : 第4レジスタンス(HBO)
164.86円 : 第3レジスタンス
163.95円 : 08月 高値
163.88円 : 第2レジスタンス
163.57円 : 第1レジスタンス
162.28円 :ピボット
161.69円 : 08月 平均値
160.99円 : 第1サポート
160.68円 : 第2サポート
159.85円 : 2022年 平均値
159.70円 : 第3サポート
159.44円 : 08月 安値
158.71円 : 第4サポート(LBO)
2022年 ポンド/円 データ
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