成長株、底打ち機運高まる

 日経平均株価は相変わらず横ばいの往来相場を続けていますが、個別銘柄に目を向けると、年初来高値を更新するなど、順調に上昇しているものも少なくありません。

 そんな中、足元で成長株の反発が目立ちます。株価チャートを見る限りでは、日本M&Aセンターホールディングス(2127)エス・エム・エス(2175)エムスリー(2413)SHIFT(3697)ベイカレント・コンサルティング(6532)など、底打ちから反転上昇に向かう形のチャート形状になっているものが目立っています。

成長株が反転上昇。背景に米国インフレ観測

 成長株が反転上昇している背景には、米国の10年物国債利回りが低下していることがあります。言い換えれば、米国のインフレがピークアウトしたのではないかと多くの投資家が感じているということです。

 成長株は、近い将来よりも遠い将来により多く利益を稼げるという観点から株価がついています。そのため、インフレにより金利が上昇すると、将来のお金の価値が低下するため5年後、10年後に稼げると期待できる利益(=キャッシュと考えてもよいです)の現在価値が低下し、高いPER(株価収益率)が許容できなくなってしまいます。

 そのため金利が上昇する過程でPERが恒常的に高い成長株は値下がりしてしまったのです。

 しかし、ここ1カ月半ほどの間、米国10年物国債利回りは低下傾向にありますし、原油価格、金価格、穀物価格などのいわゆるコモディティー価格もひところの急騰から落ち着きを見せていて、インフレがピークアウトしたのではと考えている投資家が増えています。

 成長株は金利上昇には弱いですが、金利低下は追い風になります。

 それに加え、昨年秋以降の下落が大きくバリュエーション的に割高感がなくなったこともあり、成長株が一斉に反発していると考えられます。

成長株かどうかを業績推移で確認

 成長株の多くは2021年秋ごろをピークに大きく下落しましたが、実はこの中には下落の理由が2種類混じっていることにお気づきでしょうか。

「単純に金利上昇の影響によるバリュエーションの調整」と、もう一つは「業績そのものが伸び悩んでいる」というものです。

 筆者も、2020年3月のコロナ・ショックでの株価急落後の底打ち・反騰局面以降、旧東証マザーズ銘柄を中心に成長株への投資を積極的に行ってきました。

 実はその中には、足元の業績がすでに好調である銘柄のほかに、足元の業績はさほどではなくとも、将来性に着目していわばバブル気味に大きく買われた銘柄も相当数混じっています。

 また、2021年秋以降、業績が伸び悩んだり悪化した銘柄も結構あります。

 ですから、単に2021年秋以降株価が大きく下がったというだけの理由で投資する銘柄を選ぶのはあまりお勧めできません。しっかりと業績推移を確認して、依然として売上や利益が伸びている銘柄を選ぶ方が良いと思います。

 やはり業績が伴っている銘柄の方が相対的に上昇しやすいですし、下落も小さく済む傾向にあるからです。

 株というものは、業績があまりよくなくても自律反発というものがあります。ボールを高いところから落とすと、床についたら弾んで反発するのと同じで、下落率が大きいほど、リバウンドも高くなります。

 しかしリバウンドはしょせんリバウンドでしかありませんし、業績が良くない銘柄でもリバウンドは期待できますが、リバウンド後の上昇はなかなか難しいと思われます。しっかりと業績を確認し、引き続き業績の成長が維持されている銘柄を選ぶようにしましょう。

売却・損切りのルール設定は機械的に

 では、この成長株の反発がいつまで続くかと言えば、正直分かりません。米国10年物国債利回りにある程度株価は連動していると思いますが、そもそも米国10年物国債利回りが今後も低下するのか、それともインフレ再燃懸念で再び上昇に転じるのか、予想することは難しいです。

 したがって、分からないものを無理に予想しようとするのではなく、客観的な売却ルールを決めて、それを順守して、大きな損失を避けるようにすることが重要です。

 筆者であれば25日移動平均線割れで売却というのがベースですが、銘柄によっては急騰したら少しずつ利食いしたり、25日移動平均線割れを待たずに5日移動平均線割れで売却したりすることもあります。

 また、決算発表直前の銘柄については、決算発表後の株価の動きが読めずリスクが高いので、できるだけ新規買いは避けるようにしています。

 ひとまず上昇にはついていき利益をできるだけ伸ばす、そして下落に転じたら早めに撤退して損失の拡大を防ぐのがポイントです。

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