気になるあの本をチェック!
一生お金に困らない! 13歳からの3000円投資生活
答えてくれた人
アスコム 編集部 編集長 栗田亘さん
著者ってどんな人?
横山光昭さん
横山さんは、誠実で地に足がついたアドバイスをくれる家計再生コンサルタント。株式会社マイエフピー代表取締役です。家計の問題の抜本的解決、確実な再生をめざして、さまざまな、お金に関する悩みを持つ人々の相談にのっており、これまでの相談件数は2万4,000件を突破。
著作も多く『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』などが代表作。著作の累計は350万部以上と、著者としても人気の方です。
横山さんは6人の子どもの父親でもあり、子どもへの金銭教育、家族に優しい家計管理を大切にしています。子ども世代にどんな金融教育が必要で、どう投資をやっていくべきかを熟知しています。2022年から高校でも投資に関する教育が始まった今、最も話を聞きたい人といえるでしょう。
どんな人にオススメ?
「お子さんにお金のことを教えたいけれど、伝え方が難しい…」金銭教育や投資教育の重要さは分かるが、何から教えればと悩まれている親御さんも多いと思われます。
そもそも、大人でも投資の話や金融の話はややこしいものですし、中高生にとってはなおさら。ですから、できるだけ難しい話を避け、お金の話が一通り分かるように注意して編集しました。
タイトルこそ「投資生活」となっていますが、投資に至るまでに、大切なことはたくさんあります。
家計のしくみ、学費や奨学金、投資など、中高生に投資を説明するなら、人生とお金の関係をできるだけ分かりやすく説明したかったのです。
その上で、なぜ未成年から投資ができるようになったのか、その背景には何があるのか、投資をしながら生きていくことがスタンダードになる世代は、将来どうなるのか…などを考えてもらえるように構成をしています。
なお、本書で取り上げている投資法は「長期・積立・分散」を前提にした投資信託への投資です。
この本の、ここが読みどころ!
「人生に必要なお金の知識を一冊で!」がコンセプトなので、各章ごとに読みどころを作ったつもりです。また、6人のお子さんがいる横山さんが実践している家庭版金融教育は、ぜひ知ってほしいものばかりです。
まず1章では、未成年のうちから投資を始めるとどんないいことがあるのか、投資がこれからを生きる子ども世代にとって大きな味方になることをお伝えしています。
2章では、投資の歴史を解説しています。歴史といっても堅苦しいものではありません。かつて日本では、質のよくない投資信託が多く存在し、預貯金の金利もほぼゼロなど、投資がしにくく、お金が増やしにくい時代がありました。
現在では、皆さまご存じの通り、金融庁主導で改革が進み、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の導入、購入時手数料ゼロで質のよい投資信託が増えています。
このあたりの背景を分かりやすく伝えながら、「投資は怖いもの」から「投資はいいもの」に変化してきた経緯、「なぜ若い世代に投資が必要なのか」などを解説しています。2章が腑に落ちれば、「投資をしたい」と思ってくれるのではと考えています。
3章からは少しずつ具体的になっています。
銀行口座の使い方、ムダ遣いを減らす方法、学費、奨学金について、投資信託の始め方、お金のトラブルを避ける方法…。金融リテラシーを身につけるには、やはり実践あるのみです。
お子さんが、それぞれの年代からできることを見つけ、自分なりにお金について考え、管理し、投資を始められるように、親子で読んでもらえればうれしいです。
編集者の制作秘話
本文でも触れていますが、大学生の2人に1人が奨学金制度を利用しています。借りている奨学金はだいたい平均で300万円前後。返済にかかる平均年月は、約15年です。
返済を必要としない給付型奨学金の制度が広まりつつあるとはいえ、その制度を利用できる方はまだまだ多くありません。奨学金を利用する学生は増えていますが、日本の給与水準は低いまま。返済が大変だという方は本当に多いです。このままでは、次世代はどうなるだろうと思わざるを得ません。
現実的に子ども世代の未来をよりよくするにはどうすればいいか。その結論は、本書のタイトル通り、未成年から投資を始めること。横山さんと私はそう考えています。
未成年のうちに投資を始めることは、ある意味リハーサルで、「優れた投資信託を買えばきちんとお金は増えていく」というかけがえのない体験をしてもらうことに意義があります。本番ともいえる、つみたてNISAを始める前に、投資信託に手ごたえを感じて欲しいと思っています。
計画的につみたてNISAで運用ができれば効果は絶大なはず。奨学金の返済が大変だったとしても、人生のプランは立てやすくなり、お金の悩みは減るのではないでしょうか。
頭で分かるだけでなく、実践までの道筋をつける。私の力及ばない点もあるとは思いますが、そこに一番こだわって作っています。
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