2022年3月本決算は37%増益、コロナ禍で本土・香港業務ともに予想以上に堅調
現地コード | 銘柄名 |
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00590 |
六福集団国際 (ルック・フック・ホールディングス) |
株価 | 情報種類 |
19.16HKD |
株価 企業情報 チャート |
香港系の宝飾品製造販売会社、六福集団の2022年3月本決算は、純利益が前年比37%増の13億9,200万HKドルと、BOCIの予想を小幅に上回った。中国本土、香港・マカオの両地域で堅調を維持したことは、市場にとってはサプライズとなったもよう。本土では新型コロナ感染の再燃による過去数カ月の都市封鎖や行動制限で小売りビジネスが打撃を受けたが、同社経営陣は小都市部での積極的な出店計画を維持するなど強気見通しを維持している。実際、6月には早くも、本土での売り上げがプラス成長を回復したという。BOCIはまた、香港・マカオ事業の比重の高さが短期的に、業績の上振れにつながる可能性を指摘。2023年度業績に対する経営陣の強気見通しや現在株価の低バリュエーションを考慮し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
2022年3月本決算は香港・マカオ部門の堅調と本土の卸売事業の急成長を背景に、BOCIの予想通りの内容となり、純利益は予想を5%上回った。マーケットは事前に、香港小売業務を非常に悲観的に見ていた上に、本土でのコロナ再燃によるマイナス影響を懸念していたため、実際の決算内容はいくつかの点でポジティブサプライズともなったという。また、金価格の調整で粗利益率は「正常」レベルに落ち着いたものの、純利益率は11.9%と、ここ数年で最高を記録している。
経営陣によれば、本土と香港の両地域で、既存店売り上げはすでに改善傾向にある。本土の既存店売り上げは4-6月に前年同期比マイナスとなったが、減少幅は段階的に縮小し、6月にはプラス転換。順調な回復を示唆した。
経営陣が積極的な出店計画を維持することで、先行きに対する自信を示したことも明るい材料となっている。2023年3月通期の出店目標は550店舗の純増(旗艦ブランド500店舗+新ブランド50店舗)。総店舗数の前年比19%の拡大を意味し、BOCIの予想を上回る数字となった。フランチャイジー(加盟店)の財務は良好であり、小都市でのさらなる店舗網の拡大が可能という。
香港事業も行動制限などの緩和を受け、4-6月に好調だった。経営陣によれば、香港政府による消費クーポンの配布が既存店売り上げの伸びをさらに後押しする見込み。マカオ事業の今後の回復もあり、香港・マカオ部門の2023年度の増収率、増益率は前年比15-20%に達する見通しという。BOCIはこれを強気のシグナルと受け止めている。
BOCIは高級品消費の先行きに対する慎重見通しを反映させる形で、2023-2024年度の予想EPS(1株当たり利益)を3%下方修正。同社経営陣のガイダンスをやや下回る水準に設定した。2024年度予想PER(株価収益率)10倍をあてはめて目標株価も引き下げたが(2023年度予想PER12倍からの変更)、PERで1桁台という現在株価の低バリュエーションを指摘し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
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