今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは138.80円
↓下値メドは132.40円
EU:ウクライナを「加盟候補国」として承認へ
WFH:在宅勤務は労働力の生産性を広げる。子育て中の女性は、通勤時間ではなくスキルに見合った仕事を探すことが可能になった
米雇用市場:転職者の半数が10%以上の収入アップ:9%が50%以上アップ
消費:2021年は「貯蓄主導型」だった消費が、2022年は「所得主導型」へ変化
英国:エネルギー高騰で、第4四半期のインフレ11%を超える可能性
英国:英政府が150億ポンド(2兆円)の生活支援策。一部財源は石油企業「たなぼた」課税
イタリア:エネルギー企業にウィンドフォール税を検討
ウィンドフォール税:「民営化された公益事業の超過利益」と呼ばれるものに対する税
6月23日(木曜)のドル/円は「円高」。
24時間のレンジは134.26円から136.23円。値幅は1.96円。
2022年の124営業日目は136.20円からスタート。
この日は円安休みで全く上昇することなく、高値は朝につけた136.23円まで。東京時間に135円前半まで下げ、海外勢が参入する時間になるとさらに円買いの勢いが増し、夜遅くに135円を抜けて134.26円まで大きく円高に動いた。終値は134.98円(前日比▲1.26円)。この2日間で、136.71円をつけた21日の上昇分を全て吐き出した。
レジスタンスは、
136.23円(06/23)
136.71円(06/22)
サポートは、
134.26円(06/23)
132.13円(06/17)
131.49円(06/16)
ドル/円が日本(政府や日銀)の政策で円高に戻ることはない。もし円高に動くとすれば、それは海外(ドル)の事情。今日はそれが起きた。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は「米国の景気後退の可能性が高まっている」と議会で証言した。さらに「積極的な金融引き締めは失業率の上昇を招くリスクがある」と述べている。米国のインフレ率は、短期間でFRBの目標値のほぼ5倍まで上昇した。このインフレを2年以内に2%まで引き下げようとするなら、さらに大幅で急速な利上げが必要であり、米国の失業率は8%以上に悪化するという予測がでている。
ボウマンFRB理事は、7月のFOMC(米連邦公開市場委員会)会合で(0.5%より大きい)0.75%の利上げが適切」であるとの認識を示した。FRBのスタンスは明快で、「どんな犠牲を払ってでも、インフレを封じ込める」。ソフトランディングを覚悟し、米リセッションを織り込み始めた米長期金利は、今月FOMCが利上げした前の水準まで低下した。
6月23日のユーロ/円は「ユーロ安」。24時間のレンジは141.41円から143.98円。
143.92円からスタートして、高値は東京時間朝の143.98円。ほとんど上がらず、夜遅くには143円を通り越し142円も下抜いて141.41円までユーロ安に動いた。終値は142.02円(前日比▲1.93円)。
レジスタンスは、
143.98円(06/23)
144.24円(06/22)
144.25円(06/08)
サポートは、
141.50円(200時間移動平均)
141.41円(06/23)
139.36円(06/17)
ユーロ下落の理由は、この日発表された欧州の6月景気指数PMIが予想以上に悪化したこと。ウクライナ戦争長期化の影響で、ドイツ政府はエネルギー危機宣言をだした。今年の冬は天然ガス供給を「配給制」にすることまで検討している。ドイツ経済の見通し悪化で、ユーロ/円が売られ、それが円高につながった。円が日本(政府や日銀)の政策で円高に戻ることはない。もし円高に動くとすれば、それは海外の事情だ。今日はクロス円でもそれが起きた。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
どんな計画にも理論がなければならない。理論と思想に基づかないプランや作戦は、ヒステリー声と同じく、多少の空気の振動以外には、具体的な効果を与えることはできない。
Hush
新型コロナ感染という、2年間世界を苦しめた悪夢がようやく終わりに近づき、今年は明るい年になると期待したのは束の間で、ロシアのウクライナ侵攻によって、世界はさらに暗い方向へと進んでいる。「新型コロナの時代は、まだよかった」と懐かしむ日が来るかもしれない。
ロシアが天然ガスや原油などの天然資源を「武器化」したことで、 エネルギー安全保障が、これまでにないほど世界経済にとって重要な意味を持つようになった。
エネルギー供給の多くをロシアに依存する欧州は、ロシアの設定した価格や条件に従う「価格追随者」的立場である限り、ロシアに対する制裁効果は限定的である。
ロシア国営ガス大手ガスプロムは、ドイツと結ぶ海底パイプライン「ノルド・ストリーム」経由の欧州向けガス供給量を年内に完全停止すると通告した。ドイツ、オランダは、気候変動対策をいったんあきらめ、石炭火力発電の利用を増やす方針を決定。それでも、冬場のエネルギーは不足が予想され、「配給制」になるといわれている。
一方、今年の夏は平年以上に猛暑になるといわれる日本では、電力供給が絶対的に不足することは確実になっている。日本政府はエネルギー対策を発表したが、その内容は「エアコンの設定温度を28度に上げて、照明を暗くした部屋で、テレビは集まって見る」。節電に努めると月数十円のポイントをもらえてお得というのが、政府の支援策だ。新型コロナの去年の夏とどちらがマシだろうか。
日本は世界最大のLNG(液化天然ガス)輸入国である。ロシアからの輸入比率は低いので、幸い欧州のような問題にすぐに直面することはないが、エネルギー価格の世界的な高騰は日本経済にダメージを与える。大規模停電の頻発で生産がストップすることになれば、日本の製造業にとって大きなリスクだ。
中央銀行は過去数十年間、エネルギー価格の上昇は家計の可処分所得の減少であると捉えてきた。エネルギー価格の急上昇は消費行動を縮小させるが、その結果、インフレ期待は暴走することなく、安定的に維持されてきたのだ。
しかし、インフレがエネルギー価格にとどまらず、広範な商品に及ぶ現在の状況においては、インフレ期待は逆に不安定になり、1973年に日本を襲ったような、オイルショックによる「狂乱物価」が発生するおそれがあるだろう。
今週の注目経済指標
今日の注目通貨:ユーロ/円
今週の予想レンジ ↑144.93円 ↓139.78円
今週のユーロ/円のブルベアの分かれ目は142.36円。
142.36円より上ならばユーロ買いが優勢、142.36円より下ならばユーロ売りが優勢。
2022年現時点の高値は144.25円、安値は124.39円。平均値は134.32円。
1日の最大値幅は4.09円、平均値幅は1.34円。
2022年の値幅は19.86円。
2021年の終値(130.96円)に比べて10.42円のユーロ高。
145.92円 : 第4レジスタンス(HBO)
144.93円 : 第3レジスタンス
144.25円 : 2022年高値
143.95円 : 第2レジスタンス
143.64円 : 第1レジスタンス
142.36円 : ピボット
141.07円 : 第1サポート
141.05円 : 06月 平均値
140.76円 : 第2サポート
139.78円 : 第3サポート
138.80円 : 第4サポート(LBO)
137.85円 : 06月 安値
2022年 ユーロ/円データ
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