7月の株主優待銘柄

 7月の優待株は月末が土日のため、7月27日(水)が権利付き最終日翌28日(木)が権利落ち日、続く29日(金)が権利確定日となります。

 7月27日(水)までにお目当ての優待株を購入し、28日(木)以降まで保有すると、株主優待の権利を獲得できます。

 7月の優待株は全部で34銘柄(楽天証券 株主優待検索より)。100銘柄を超えた6月からぐっと減ります。

 優待内容は自社サービス割引券や自社商品券、自社商品詰め合わせ、クオカードなど、バラエティ豊富。銘柄自体は比較的地味なものが多いですが、10万円前後で優待を取得できる少額資金銘柄が多い優待月です。

 利用しやすい外食系優待には、人気ランク上位の鳥貴族ホールディングスの他、以下の7月末、1月末の年2回優待があります。

  • おしゃれなカフェレストラン運営のバルニバービ(100株保有で各1,000円分の食事券)
  • ラーメンチェーンの丸千代山岡家(100株で490~1,320円相当のラーメン無料券各2枚など)
  • 「肉汁餃子のダンダダン」運営のNATTY SWANKYホールディングス(100株以上一律で1,000円分の食事券10枚)

 また、神戸で映画館を運営するオーエスなど、映画招待優待も目立つ月です。

 7月優待の人気第1位は、商業施設向けに駐車場運営サービスを提供する日本駐車場開発。7月末に1,000株以上(約16万円の投資金額)保有する株主に、時間貸し駐車場1日料金30%割引券5枚の他、子会社の日本スキー場開発が運営するリフト利用割引券3枚など、合計6つの施設割引券が贈られます。

 1月末にもリフト利用割引券3枚や、栃木県那須高原のコテージ宿泊招待券2枚(1枚で2名まで利用可)が進呈されます。

 同社の株価は160円台で、100株・約1万6,000円台から購入可能。安定した業績で、毎年増配を続け、株主配当利回りが3%超の高配当な少額投資可能銘柄であることも、人気の理由でしょう。

 第2位は書店や図書館サービスを展開する丸善CHIホールディングス。7月末に100株保有で、丸善、ジュンク堂書店の店舗で利用できる商品券500円分が贈られます。

 第3位は「肉のハナマサ」などを運営するスーパーマーケットチェーン・JMホールディングス。7月末に100株保有で2,000円相当の精肉関連商品が贈られます。

 今回は半年以上の継続保有が条件となるため、2022年1月末時点で株主名簿に記載されていないと優待はもらえません。

 2023年7月末からは1年間の継続保有が条件になります。

 優待内容は、国産鶏ムネ肉2kg、豚バラ薄切りと切り落とし各340g(2021年7月末優待の実績)。これほどボリューム感たっぷりな食品優待は他にありません。2023年の優待取得を狙った購入も考えたいところです。

 第4位は家賃債務保証サービスのCasa。7月末、100株保有で1,000円分のクオカードが贈呈されます。同社の配当利回りは3.5%に達しており、毎年のように自社株買いを行うなど、株主還元に積極的。9万円以下の少額資金で購入できる点も魅力です。

 第5位は飲料メーカーのダイドーグループホールディングス。同社は7月20日(水)が決算期末で、優待権利付最終日はその2営業日前と変則的です。

 メインの優待は1月で、100株以上を半年以上継続保有すると、一律で飲料やゼリーなど、6,000円相当の盛りだくさんな自社グループ商品が贈呈されます。来年1月取得を狙うなら、7月15日(金)までに同社の株を取得しましょう。

 一方、7月は、5年以上継続保有した株主に一回限りで記念品を贈呈。

 毎年7月20日、1月20日時点の株主にグループ企業商品の優待価格販売も行われています。

 第6位は焼き鳥居酒屋の鳥貴族ホールディングス。7月末、1月末に100株保有で各1,000円分の食事券が贈呈されます。

 同社の株価はコロナ禍で下落しましたが、2022年以降は1,600円台から1,900円台で安定推移。コロナ収束傾向は、業績の追い風になりそうです。

 第7位はガーデニング用品のタカショー。こちらも権利確定日が7月20日(水)と変則で、7月15日(金)に100株以上購入すると、ガーデニング用品などを割安価格で購入できる特別販売カタログとオリジナルカレンダーが送付されます。

 同社のメイン優待は1月。2022年1月20日時点で500株超の株主になっていると、同社のガーデニング商品が選べる「タカショー・プレミアム優待倶楽部」のポイントがもらえます。

 第8位は物置・オフィス家具メーカーの稲葉製作所。7月末に100株保有で図書カード1,000円分が贈呈されます。300株以上になると、複数の地域特産品、図書カードなど3,000円相当の優待品から1品選択になります。

衝撃!オリックスの優待廃止をどう考える?

 5月に入り、株主優待の世界に衝撃が走りました。

 全優待銘柄1,400社超の中でも人気No.1のオリックスが、再来年、2024年3月末をもって、全国の名産品から選べる「ふるさと優待」廃止を決定したのです!

 株主優待に関しては、その活用が難しい機関投資家から不公平だという批判が根強く、その不満が今回の人気優待廃止につながったようです。

 2022年2月には同じく優待人気が高かったJTも、2022年12月末を最後に自社商品優待の廃止を発表したばかり。

 東証が新市場に移行して、上場維持に必要な株主数が大幅に少なくなったことで、実質、株主数確保のためだけに優待制度を導入していた企業の優待廃止も相次いでいます。

 ただ、個人投資家が「顧客」でもある外食、スーパー、食品・飲料品、小売、空輸、陸運、旅行関連の企業にとって、株主優待制度には、自社店舗やサービスの「販売促進」「広告宣伝」の意味もあります。

 実際、2022年6月末には、激安の殿堂「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが100株以上一律で年間4,000円分の電子ポイント優待をスタートします。

 少数派ながら優待を新設する企業もあります。

 今後、「株主優待ではなく、配当金や自社株買いを!」という機関投資家の圧力に押されて、外食系の優待企業までが、優待制度見直しに動く可能性がないわけではありません。

 株主優待をきっかけに株式投資を始める個人投資家も多いだけに、今後もお得な制度が存続することを祈りたいものです!

7月株主優待 人気ランキング

1位 日本駐車場開発

優待発生金額※1:161,000円
日本駐車場開発の優待品例: 自社駐車場割引券など

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生金額※1
2 3159 丸善CHIホールディングス 買物券 39,200
3 3539 JMホールディングス 精肉関連商品 156,400
4 7196 Casa クオカード 84,700
5 2590 ダイドーグループホールディングス 自社グループ商品割引  4,925
6 3193 鳥貴族ホールディングス 飲食券 191,800
7 7590 タカショー 特別販売カタログなど 76,500
8 3421 稲葉製作所 図書カード 131,800
9 3463 いちごホテルリート投資法人 観戦チケットなど 94,600
10 3455 ヘルスケア&メディカル投資法人 施設利用サービスなど 161,700

最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>

※この記事は銘柄を推奨するものではありません。
※売建可能数量や日歩は、楽天証券にログインいただくとご覧いただけます。
※株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がございます。お取引にあたりましては最新の株主優待情報を各上場会社のホームページ等にてご確認ください。
※1優待発生金額 = 前営業日終値(6月2日)×優待獲得最低株数*で計算した金額です。
※このランキングは楽天証券での保有されているお客様の人数が2022年5月27日時点で多い順番です。

「株主優待検索」のやり方

 7月の人気優待銘柄を「株主優待検索」で調べる方法を解説します。ログインは必要なく、どなたでもお使いできます。

※スマートフォンでお読みの方は、上記をクリックすると、「楽天証券スマートフォン専用サイトへ移動しますか?」とポップアップが出ます。「OK」をクリックしてください。スマホでも、PC版とほぼ同じ検索が行えます。

※楽天証券ウェブサイトのトップページから、「株主優待検索」を開く場合は、以下の通り、「国内株式」→「株主優待>」とクリックしてください。

 次に、水色の文字で「株主優待検索」と出ているところをクリックしてください。

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