3月決算企業の本決算が出そろう

 5月15日をすぎ、3月期決算企業の本決算が出そろいました。今回もいつもと同様、決算発表後に株価が急騰した銘柄も急落した銘柄も多数ありました。

 筆者の個人的な感触では、意外と決算発表後に株価が急騰した銘柄が多かったように感じます。

 筆者は投資候補銘柄をリストアップし、それらの株価チャートを日々確認して、25日移動平均線を超え買い時と判断したら買う、というのをルーティンワークとしています。

 決算発表後に株価が急騰した銘柄をもともと保有していたなら、それは非常に喜ばしいことです。しかし、今回の3月決算企業の本決算のシーズンは、マーケット全体がかなり弱かったこともあり、投資候補銘柄としてリストアップしつつも、25日移動平均線を割りこんでいたので保有していなかった銘柄に、株価急騰が相次ぎました。 

 今回は、保有していなかったけれどもタイミングが合えば買おうと思っていた銘柄が決算発表により急騰した場合の対応法について考えてみたいと思います。

対応法1.飛びついて買ってしまう

 一つめの対応法は、株価が急騰しようが気にせず好業績なら飛びついて買ってしまう、というものです。

 確かに、決算発表の翌日に株価が大きく上昇したあとも、翌々日以降も上昇を続けるというケースもありますから、もしそうなれば飛びつき買いは成功となります。

 ただ一方で、決算発表の翌日に株価が急騰したものの、翌々日には下げに転じ、結局急騰前の株価まで戻ってしまうというケースもよくあります。

 飛びついて買う場合のリスクは何といっても「高値づかみ」です。もし株価が急騰しているところを飛びついて買うのであれば、どうなったら損切りするかをあらかじめ決め、それを実行するようにしてください。

 これを怠ると、高値づかみの株が多額の含み損を抱えた塩漬け株となり、投資資金が死に金になってしまいますので十分気を付けましょう。

 筆者は、高値づかみのリスクは避けたいと思っているので、株価が急騰したところを飛びついて買うことはしません。

対応法2.縁がなかったと諦める

 二つ目の対応法は、縁がなかったと諦めることです。確かに飛びつき買いだと高値づかみをしてしまう危険性がかなり高まりますので、無理をしてまで買わなくてもよい、と考えるのは賢明な判断です。

 ただ、中には株価が急騰してしまったことにより、その後の株価の推移をウオッチすることなく忘れ去ってしまう方もいるようです。

 確かに株価急騰したその時点では縁がなかったと考えるのは、高値づかみのリスク回避の点からは良いと思いますし筆者もそう考えます。

 しかし、その後もずっと縁がないと思ってしまうと、後日良い買い場が来た時にそれを逃してしまう可能性があり、もったいないと思います。

対応法3.押し目を待つ

 そこで筆者が行っているのが三つめの対応法である「押し目を待つ」というものです。株価急騰時は移動平均線からのかい離が大きくなっているため買いは見送りますが、その後株価が調整して移動平均線からのかい離が小さくなったら買うようにします。

 もちろん、株価がずっと強い動きを続け、押し目をつけずに上昇してしまうこともありますが、その場合は縁がなかったと諦めます。

 ただ、いつ買い時が到来するかは分かりませんので、気になる銘柄については日々株価チャートで動きをチェックし、押し目を形成しているかどうかを確認するようにします。

 よくあるのが、まさに5月12日ごろまでのようにマーケット全体が大きく下押しすることにより、好業績で株価が大きく上昇した銘柄も連れ安し、押し目を形成するというケースです。

 もし株価下落が止まらず、移動平均線を割り込んでしまえば損切りとすべきですが、全体的な株価下落局面では、強い銘柄を安く買えることが多いので、注目に値します。

 株を買うというのはリスクを負って利益を狙いにいくことにほかなりません。リスクが高いのに無理に買い向かうと、失敗したときの損失が大きくなってしまいます。

 筆者としては、移動平均線からのかい離が小さくなるのを待つことにより、高値づかみを避け、かつ失敗したときの損切りの額を最小限に抑えることができると思っています。

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