今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは132.05円
↓下値メドは125.02円
ECB:7月利上げがほぼ確実に。ECB高官が認める
米国:米国の失業率は実際の失業率は1.2-1.7%程度。雇用統計の発表値よりかなり低い。
円:日銀のハト派色が薄れることが、ドル/円最大のリスク。キャリー巻き戻しも
中国:中国経済は世界流通網の「終点」。「始点」に位置するロシア経済よりはるかに重要
ウクライナ戦争:ドイツ国会、軍事費増強を可決
ウクライナ戦争:ドイツの今年の経済成長、ロシアからのエネルギー輸入完全停止なら3%下落も
5月12日(木曜)のドル/円は「円高」。
24時間のレンジは127.51円から130.05円。値幅は2.55円。
2022年の94営業日目は129.96円からスタート。
東京時間朝に辛うじて130円台にのせるも、高値は130.05円まで。ドル買いに勢いはなく、押し戻されて129円台を通り抜け128円台まで抜けて、夜遅くに4月27日以来の安値127.51円をつけた。その後はやや戻して、終値は128.31円(前日比▲1.70円)。
米国のインフレは「そろそろ天井をつけた」。4月CPI(消費者物価指数)を確認した結果、これがコンセンサス(合意事項)になった。実際は違うかもしれないが、とにかくマーケットはそう思うことにした。
利上げが始まった3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)からずっと続いてきた金利差トレードの調整が始まると、3月から調整らしい調整もなく、114円台から131円台まで17円も円安に伸びきっていたドル/円が真っ先に狙われた。
ユーロ/ドルは、この日1.0354ドルまでドル高(ユーロ安)が進んだ。エネルギーの安全保障問題がさらに深刻化するなかで、欧州経済の景気後退入りは確実で、ユーロが対ドルで1.00ドルを下回るパリティ(1.00ドル)割れが今月起きても不思議ではない。
つまり、この動きは円高だが、ドル安ではない。金利差トレードに疲れた結果のドル売りならば、ドル/円の調整は浅いだろう。しかしリスクオフのテーマで、欧州通貨を円に絡めるクロス円の売りが強まっていることで、円高がさらに加速するリスクがある。
レジスタンスは、130.05円(5/12)、130.81円(5/11)
サポートは、127.58円(5/12)、126.92円(4/27)、126.23円(4/18)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
まだ持っていないものについて考えるよりも、いま持っているものが無かったらどれほど困っていたかについて考えた方がいい
Don't Let Me Be Misunderstood
給料は変わらないのに物価が急上昇している世界の主要経済圏では、所得から消費者物価上昇率を差し引いた「実質所得」がマイナスになっている。その落ち込みぶりは激しく、不況時にしか見られないような水準まで悪化している。
しかし、中央銀行はエネルギー価格上昇が生むインフレをコントロールすることはできない。日銀が利上げしても電気代は下がらないし、国会議事堂の地下を掘っても石油は湧いてこない。
結局、「需要を減らすこと」が唯一の選択肢となる。例えば自家用車の運転の自粛を求め公共交通機関の利用を促進させる、あるいは節電や工場の休業を要請するなどだ。しかし、実質所得がすでに不況レベルにあるときに、需要を減らしすぎるのは危険な戦略である。
エネルギー節約という意味では、WFH(在宅勤務)も効果がある。週に3日自宅で仕事をした場合、欧州では1日あたり50万バレルの石油を節約できるとの試算がある。地球温暖化の影響も明らかだ。強制出社の企業は環境問題への取り組みが甘いというレッテルを貼られる時代が来るかもしれない。
消費者物価は、生活コストを正確に示していないのも事実だ。米国の消費者物価指数では、住宅所有に関する支出が2020年1月からほぼ7%上昇したことになっているが、住宅ローン支払者は借り換えよって出費を抑えている。
中古車価格は劇的に値上がりしたが、先進国の消費者で最近中古車を買った人はごく一部にすぎない。車を運転しない何億もの人々は、消費者物価指数の上昇率が示すほどの物価高を感じていない。つまり、景気の肌感覚からすると、消費力は経済統計の数字ほどには悪化していない。
もっとも、日本の場合は逆で、生活費は確実に上昇しているのに、スマホ料金の大幅下落で消費者物価指数が上昇していないように見える。経済統計が示す以上に日本人の消費力は落ち込んでいるのだが、政府も日銀も見て見ぬふりをしている。
今週の 注目経済指標
今日の注目通貨:ドル/円
予想レンジ ↑132.06円 ↓125.02円
今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は130.14円。
130.14円より上ならばドル買い優勢、130.14円より下ならばドル売り優勢。
132.06円 : 第4レジスタンス(HBO)
131.35円 : 2022年 高値
131.09円 : 第3レジスタンス
130.12円 : 第2レジスタンス
129.82円 : 第1レジスタンス
128.54円 : ピボット
127.51円 : 05月 安値
127.27円 : 第1サポート
126.97円 : 第2サポート
126.00円 : 第3サポート
125.02円 : 第4サポート(LBO)
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。