2022年13月期は小幅の経常減益、物流改善でこの先成長加速へ

現地コード 銘柄名
01691

JS環球生活

(JSグローバル・ライフスタイル)

株価 情報種類

8.80HKD
(5/5現在)

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 小型家電大手、JS環球生活の2022年1-3月期決算では、主力2部門のうち、フロアケア製品、スチームクリーニング製品、小型キッチン家電を手掛ける「SharkNinja」(シャークニンジャ)の売上高が前年同期比1.5%減。主に国内向けに小型キッチン家電を手掛ける「九陽(Joyoung)」部門は4%の増収だった。BOCIは物流やサプライチェーンの機能不全を考慮すれば、この数字はほぼ予想の範囲内と受け止めている。同社経営陣は引き続き、前年比10%の増収増益という2022年通期目標の達成に自信を見せており、BOCIも市場シェアの拡大を通じて、この数字は達成可能との見方。2022年下期にはさらなる成長が期待できるとみて、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 コロナ禍という逆風の下、1-3月期の経常ベースの純利益は前年同期比3%減の1億6,160万元。BOCIは◇サプライチェーンと物流の寸断、◇SharkNinjaの前年実績の高さ(潜在需要の喚起で、2021年上期の売上高は前年同期比79%増)、◇「九陽」の国内ビジネスがマクロ経済の減速や需要萎縮に直面したことなどを考慮すれば、同期利益はほぼ市場コンセンサス予想の範囲内だったとしている。

 SharkNinjaは1-3月期に、主力の米国市場で大きくシェアを伸ばした。リサーチ会社NPDによれば、クリーニング家電、食品仕込み家電、調理家電市場における同社シェアは前年同期比で3.5%、2.3%、0.3%上昇したという。BOCIは新製品の投入やマーケティングキャンペーンの成功が寄与したとみている。

 経営陣は前年比10%の増収増益という2022年通期目標の達成に自信を示している。1-2月には低在庫の影響で、SharkNinjaが需要をフルに満たせず、本来の販売増の勢いを反映できなかったことがその一因。 状況は3月から改善に向かっており、4-5月にはさらに改善傾向が鮮明となる見通しという。BOCIは下期の売上成長率の正常化を予想。ピークシーズン(10-12月)の新製品投入も後押しするとみている。

 中国家電市況の低迷から、国内事業主体の「九陽」も同社バリュエーションの足を引っ張った可能性があるが、「九陽」のビジネスは1-3月期からすでに改善傾向。BOCIは新たなプレミアムシリーズ「Space Kitchen」が2022年の成長エンジンになるとみる。

 BOCIは同社に対して引き続き強気だが、経営陣のガイダンス通りの水準を達成できるかについては、上期の数字を確かめる必要があるとの見解。2023年予想PER(株価収益率)12倍をベースとする目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。