みんなの疑問「S&P500連動型投信、一本持ちで大丈夫?」

 楽天証券は去る4月11日と14日に、「ファンド選び応援セミナー」と題したオンラインセミナーを開催しました。指数を上回る運用を目指すアクティブファンドの魅力から分散投資の重要性に至るまで、皆さんのファンド(投資信託)選びに役立つ情報を幅広く紹介しました。(アーカイブ視聴はこちら

 2日目の方は、タイトルに「S&P500一本持ちで大丈夫?」というフレーズが入っていたことも関係してか、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)などでS&P500種株価指数に連動するインデックスファンド(指数連動型投信)を既に保有している、あるいは、積み立てているという方からのご質問が目立ちました。

 その中でも特に多かったのが、ファンドの「追加購入」と「組み合わせ」に関する内容です。

 まず大前提として、つみたてNISAをはじめ、資産形成の第一歩として、S&P500連動型インデックスファンドを選択すること自体は決して間違っていません。ただし、投資可能額のすべてをS&P500連動型インデックスファンドに振り向けてもよいかというと、これはケースバイケースです。

 資産形成で分散投資をすべき理由は、いざお金が必要になったときに困らないようにするためです。ですから、今後20年単位で全く使う予定がないと断言できるなら、S&P500連動型インデックス1本持ちでも構いません。

 また、もう少し別の観点では、特定の市場が保有資産全体に与える影響が大きければ大きいほど、マーケットの状況が気になって冷静な判断ができなくなるということも考えられます。市場が急落した時に保有株式を慌てて売却してしまう、いわゆる「狼狽(ろうばい)売り」のような事態を回避するためにも、分散されたポートフォリオを意識して作ることが重要です。

分散効果を高めたいなら

 本連載でも度々触れてきた通り、資産分散で重要なのは、値動きの方向性が異なる資産を保有することです。例えば、一口に「株式」と言っても、景気上昇局面にリターンが期待できる成長(グロース)株と、景気後退期に耐性を発揮する割安(バリュー)株や高配当株があります。

 S&P500連動型インデックスファンドは、ハイテク株の比重が高いため、グロース寄りと言えます。こうした各資産の特性をざっくりと把握しておくと、ポートフォリオを作りやすくなるでしょう。

■値動きの方向性が異なる資産を保有する

 さらに、「全世界株式」や「全米株式」といった、より広い地域を網羅した株式インデックスとS&P500連動型インデックスファンドとの相性に関するご質問も多くいただきましたが、これらのインデックスは値動きの方向性がおおむね同じなので、残念ながら分散効果は期待できません。

 分散投資の対極にある投資方法として集中投資という方法もありますが、集中投資は、投資する銘柄数を絞って高いリターンを追求する点に特徴があります。そもそもインデックスは、それ自体が分散されたものですから、似た値動きのインデックスファンドを複数本保有することは「どっちつかず」の中途半端な投資行動と言えるでしょう。

■その組み合わせ、分散効果はどれぐらい?

 より高い分散効果を求めるなら、先述した高配当株のほか、本連載でも度々取り上げてきた金(ゴールド)などの方がよいでしょう。

 または、こうした資産の組み合わせや配分を考えてくれるバランスファンドという選択肢もあります。こちらはセミナーでたっぷりご紹介していますので、ぜひアーカイブ動画をご視聴ください。