今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは126.70

下値メドは123.95

[FRB] シカゴ連銀総裁、FRBのインフレ見通しの過ちを認める。年末も下がらず3% 
[FRB] 5月FOMC会合の50bp利上げ確率が73%まで上2
[ウクライナ戦争] 欧州連合(EU)「遅くとも7年以内にロシアからのエネルギー輸入をゼロにする」
[カナダ] カナダ中銀、4月、6月、7月に連続で0.5ポイントと利上げの可能性


 4月12日(火曜)のドル/円は横ばい。

 24時間のレンジは124.75円から125.76円。値幅は1.00円。 

 2022年の72営業日目は125.35円からスタート。

 東京時間昼前にでた鈴木財務相の円安に対する口先介入はほとんど効果がなく、夕方には前日の高値に並ぶ125.76円まで上昇。ただ2015年6月につけた、心理的な上限である125.85円の手前でいったん折り返した。

 NY時間に発表された3月のCPI(米消費者物価指数)は、前年比8.5%と40年ぶりの伸びを記録したが、マーケットが警戒していた上振れもなかったことで、ドル/円は一時124.75円まで売られた。

 動きの激しい食料やエネルギーを除いたコアCPIは、これまでのインフレ急上昇の主因だった中古車価格が落ち着いてきたおかげで予想より低い水準でおさまった。ブレイナード理事も「価格上昇圧力がやわらぐ兆候がある」と歓迎。とはいえ、5月FOMC(米連邦公開市場委員会)の0.5ポイント利上げはほぼ確定であり、ドル/円の下落も一時的だった。125円に戻して終値は125.40円(前日比+0.01円)。

 レジスタンスは、125.76円(4/12)、125.85円(2015.06)
 サポートは、124.75円(4/12)、124.19円(4/11)

 12日のユーロ/円は「ユーロ安」。24時間のレンジは135.54円から136.64円。 

 136.00円からスタートして、高値は東京時間朝の136.64円まで、137円に乗せることはできなかった。その後は売りが優勢となって、136.00円を下に抜けると明け方に135.54円まで下落。 終値は135.77円(前日比▲ 0.70円)。

 レジスタンスは、136.64円(4/12)、137.13円(4/11)
 サポートは、135.53円(4/12)135.31円(200時間移動平均)

 ロシアとウクライナの早期停戦合意は遠のくばかりで、マーケットの期待も薄れてきました。そのなかで再び関心を集めているのが中央銀行の動向。今日はRBNZ(NZ準備銀行)とカナダ銀行が、大幅な利上げを発表する予定です。今週の重要経済指標と、NZドル/円とカナダ/円のチャートは今日の注目通貨をご覧ください。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

どんなことでも成し遂げるまでは実行不可能に見えるものだ - ネルソン・マンデラ

Walking On Sunshine

 利上げか、景気対策か、それが問題だ。ウクライナ戦争が加速させた資源価格の上昇は、世界に価格上昇と成長デフレを同時に発生させた。FRB(米連邦準備制度理事会)もECB(欧州中央銀行)も、そして日銀も、先進国の中央銀行はみな、矛盾する2つの政策の選択を迫られている。

 労働コストの上昇と物価高を懸念するなら、中央銀行は利上げを続け、過熱しすぎた景気を冷やして経済成長をトレンド以下に抑える必要がある。逆に、新型コロナによる需要の変化が経済成長を鈍化させ、失業率を上昇させることを心配するならば、中央銀行はより慎重な引き締めを行う必要がある。

 FRBは、成長をある程度犠牲にしても、インフレを制御して価格を安定する政策を優先した。FOMC(米連邦公開市場委員会)は3月の定例会合において、政策金利の0.25ポイント引き上げを決定し、次回5月の会合ではさらに大幅に0.50ポイントの利上げを実施する考えだ。利上げに加えてバランスシート縮小にも着手するとブレイナード理事は明言している。

 日銀は対照的に、インフレ上昇には目をつぶり、経済の下支えを最優先に考えて、緩和政策の継続を決定した。日銀は、我が国の経済が新型コロナからまだ立ち直っていないと判断し、必要ならば「ちゅうちょなく追加緩和」する姿勢である。

 しかし、マイナス金利が長く続くほど、銀行の収益性と貸出活動の両方が「低下する」ことは、これまでの調査で明らかになっている。日銀はマイナス金利によって、銀行の貸出を増やし経済を活性化させようとしてきた。しかしマイナス金利下での貸出増加は最初の1年間だけで、その後2年間は貸出が減少し、当初の増加分を取り返す以上に減少するとう結果がでている。

今週の 重要経済指標

出所:楽天証券作成

今日の注目通貨:NZドル/円、カナダ/円

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2022年 NZドル/円データ

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2022年 カナダドル/円データ