18歳成人へ、節約＆投資は若いうちに始めて！厚切りジェイソンさんインタビュー　後編

――2022年の4月から、日本では成人年齢が20歳から18歳に引き下げになります。

厚切りジェイソンさん　18歳になったら、何ができるようになりますか？

成人年齢18歳引き下げでできるようになる主な例

――証券会社の口座開設も、18歳から親の許可が必要なくなるので、投資を開始する若者も増えるのではと想定しています。

厚切りジェイソンさん　うん。若い人におススメしたい節約術や投資術を、本にもたくさん書きました。皆さん、ぜひマネしてほしいですね。

――ジェイソンさんの節約術は本気ですよね！　ただ、やりたいことがたくさんある若い人が、無理に我慢しすぎるのもどうかなとも思って……。若いうちは、恋愛も仕事も、時には失敗もたくさんしてほしい。次のケースで、厚切りジェイソンさんならどうするか、アドバイスしていただきたいんです。

厚切りジェイソンさん　いいよ、どうぞ！

――では1問目。「今すぐ読みたい本がある。定価だけど本屋へ行く？　時間はかかるけど見つかるまで古本屋で探す？」

厚切りジェイソンさん　うーん。これは僕の本も定価で買ってほしいから言いにくいな（笑）。でも、僕なら電子書籍を買うね。今すぐ読める、場所を取らない。僕の本も、電子書籍のほうがちょっと安い。全部オトク！

　だけど、僕の娘が、ゲームソフトが欲しいって言ったとき、お店でも見つけたけど、ネットで探したら中古ソフトは半額だった。でも郵送には3日くらいかかる。「どうする？」って娘と相談して、「これなら待てるよね」ということで、ネットで中古ソフトを買ったことがあるよ。急ぎじゃないエンタメ系のモノで、中古でも問題ないなら、安いほうを買うのがいいと思う。

「ジェイソン家は僕と妻、10歳、7歳、5歳の娘3人の5人家族。本の中では一家の生活費も公開しています。みんなすぐに、気軽にお金を使うけど、使いすぎじゃない？　本当に必要なものかどうか、支出をもっと見直して！」

――2問目。「同僚とランチの後、コーヒーに誘われた。断るばっかりなのも気まずいから、たまには行く？」

厚切りジェイソンさん　行かない（きっぱり）。人の目を気にしてお金を使うのが、ほんとにワケ分かんない。まず、そんなことでは気まずくならないし、それで気まずくなる関係なら、気まずくていい（笑）。

　どうしても話したいなら、みんなにはコーヒーを買ってもらって、自分は水筒持参で、「近くの公園で話そうよ」と提案します。

――では3問目。「付き合う前だけど、いいムードになった恋人未満の人とご飯に行くことに。いいとこ見せたいからおごる？　ワリカン？」

厚切りジェイソンさん　あー、付き合う前か、付き合う前……。うーん。僕にお金があるから付き合いたいって思われても嫌だからワリカンだね。でも僕なら、ご飯に誘う前にもう「付き合って」って先に言うかな。

――では4問目。「扱いづらい上司から飲みのお誘い。飲みに行くと仕事がしやすくなる可能性大。行く？　断る？」

厚切りジェイソンさん　それは上司のおごり？

――上司のおごりで。

厚切りジェイソンさん　おごりで、さらに人間関係が良くなるなら、行く価値もあるから、行く。でも相手が「扱いづらい同僚」で「ワリカン」なら断るよ。

「節約が基本の我が家が、お金を惜しまないのは［子供に関すること］。必要な教育費はきちんと計算して出すし、最近、長女が歯の矯正を始めて、けっこう高額なんだけど、惜しくともなんとも思いません」

――5問目。「多忙なサラリーマン。会社の近くの家賃が高い家に住む？　遠いけど安い家に住む？」

厚切りジェイソンさん　それは、オトク度合いによる。1,000円くらいしか差がなければ近くに住むけど、何万円も違うなら遠くに住む。交通費の差分を計算して、家賃の差分も見て、どっちがトクかをきちんと計算して決める。感覚や癖でお金使っちゃダメってさっき教えたでしょ（笑）。

――えぇー（不服）。働いた後、長時間、電車に揺られて家に帰るのツライですよ。会社を出るのが22時くらいだったら……。

厚切りジェイソンさん　まず22時までは働かないよ！　それに、僕は日本に来てずっと厚木に住んでたんだけど、7年間、片道1時間半かけて電車通勤したよ。その間、スマホで勉強して、有効に過ごしたよ。

――じゃあ6問目。「最近、体がたるんできたのでジムに通いたい。いつでも行けるように高いけど24時間プラン？　週末だけの安いプラン？」

厚切りジェイソンさん　これも計算が必要。24時間プランにしても、ちゃんと通えるかどうかと、週末2日だけで、なりたい筋肉を作れるかどうか。筋肉は、使う→休むを繰り返さないと作れないけど、週末だけだと作れないんじゃない？　そもそも、僕ならジムに通わない（笑）。

　本にも書いたけど、2時間くらいなら平気で歩くし、公園の鉄棒で懸垂して体を鍛えてるよ。だけど、アメリカにいた時は週7でジムに通ってた。だってアメリカのジムは月2,000円くらいで24時間通い放題だから。日本はなんでも高いよ！

「我が家の娘たちも複利の大切さはよく理解しています。若いときから投資を始めると複利効果も大きくなるから、ぜひ小さな一歩でも踏み出してほしい！」

――じゃあ最後の7問目。「高いけどステキなスーツ（バッグでも可）。自分へのご褒美に……。

厚切りジェイソンさん　いらない！　スーツいらない（笑）！　バッグもいらない（笑）！

――（笑）。日本では「自分へのご褒美」を買う人が多いんですが……。

厚切りジェイソンさん　自分へのご褒美は、つみたてNISA（ニーサ：少額投資非課税制度）で、楽天VTIやインデックスファンドを買うよ！　身分不相応な高いもの買うと罪悪感しかないもの。

――未来の自分へのご褒美のほうが、楽しみがありますね。

厚切りジェイソンさん　そうです！　投資を始めるのは、いつでも今が一番いいタイミングだよ。早く始めれば始めるほど、どんどん複利が重なって、利益が勝手に増えてくれる。

　若い人たちに言いたいのは、まず収入を増やすことを考えるんじゃなくて、どんな人生を送りたいか、生きたい人生を決めることが先。それによって、生活水準が決まってくるから、いくら収入が増えてもそれ以上使わないようにすること。

　よく、「収入の何％くらい投資すればいいですか？」って聞かれるんだけど、そうじゃない。考え方が逆。収入が増えても支出は増やさない。僕は、芸人もやって、会社員もやって、収入は増えたけど、今でも安いことで有名なオーケーストアや肉のハナマサに行くよ。

　そして、オーケーストアに行くと、かなりの高確率でピン芸人のZAZY（ザズィー）に会う。あの金髪は目立つから、衣装着てなくてもスグ分かる（笑）。奥さんもよく、買い物から帰って「今日、ザズィーを見たよ」って（笑）。

――低コストのスーパーはお金のない芸人さんの救世主ですよね。

厚切りジェイソンさん　ザズィーが貧乏だってなんで決めつけるの（笑）。それに、お金があっても、欲しいものが安く買えるところで買い物して、貯まったお金を投資で有効に使ってほしいです。お金持ちになれば、人生の選択肢も増える。節約と投資で、お金だけじゃなくて、“人生の複利”もゲットしてください！

高校生の投資教育、暗記で終わらせないコツ　厚切りジェイソンさんインタビュー　前編

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