2021年10-12月の業務統計が回復傾向、航空業況の復調が追い風
現地コード | 銘柄名 |
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02588 |
中銀航空租賃 (ビーオーシー・アビエーション) |
株価 | 情報種類 |
67.45HKD |
株価 企業情報 チャート |
中国銀行(03988)傘下の航空機リース大手である中銀航空租賃は、2021年10-12月に9機、下期に計18機を引き渡したと発表した。これで通期の引き渡しは52機と、ほぼBOCIの予想通りの数字となった。BOCIは航空業況の段階的な回復を背景とした安定的な増収見通しや、機材関連の減損損失および投資損失の縮小見通しを理由に、同社の2021年下期決算について前年同期比56%の増益を予想。上期の21%減益から持ち直すとみている。また、変異株オミクロン株の重症化リスクの低さを示す報告に言及し、2022年も航空業界の復調が続くとの見方。新型コロナウイルスが仮に、パンデミック(世界的流行病)ではなく、エンデミック(地域的流行)との位置づけに変わった場合には同社に大きな恩恵が及ぶとし、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
2021年下期の機材関連の減損と投資損失の合計額について、BOCIは前年同期比で57%減、上期比では50%減を見込む。航空市況の段階的な改善が背景。機材減損と投資損失の合計額は2020年に前年比832%の急増となった後、2021年通期には前年比で4.6%縮小する可能性が高いという。
同社の発表によれば、2021年10-12月に締結した機材リース契約は21件。下期では計48件となり、上期の26件から増加した。また、10-12月時点で、保有機材の平均機体年齢は3.9年、平均リース残存期間は8.3年。上期にはそれぞれ3.7年、8.1年だった。
世界の航空業況は復調傾向にあり、IATA(国際航空運送協会)は2021年7-9月の段階で、調査サンプルとなった航空会社66社の業績が回復したと報告している。旅行需要の復調と貨物輸送需要の好調持続が背景。66社の純損失は1-3月の147億米ドル、4-6月の67億米ドルから22億米ドルに縮小し、うち北米と欧州の航空会社は黒字に転じたという。
BOCIは機材減損と投資損失に関する想定値の引き下げに伴い、2022年の予想純利益を7億6,300万米ドルから7億6,600万米ドルに増額修正した。過去の例を見ても、航空会社は業況が底を打つと、航空機の買い替えサイクルを加速させる傾向にあると指摘している。また、これに伴い2022年予想PBR(株価純資産倍率)1.2倍に基づく目標株価を引き上げた。堅実なビジネスモデルに裏打ちされた15%の長期予想ROE(株主資本利益率)が、1.2倍という目標基準の根拠になるとしている。
一方、レーティング面の潜在リスク要因としては、新型コロナウイルスのさらなる変異により、再び重症化リスクが高まる、あるいはワクチンの効力が低下する可能性を指摘。さらにパンデミックが予想外に長期化した場合、航空会社のキャッシュフローや、同社のキャッシュインフローおよび機材の資産価値に影響する可能性を挙げている。
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