※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「利回り4.6%、NISAで買える 手作り「高配当株ファンド」」
---------------------------
大発会は好スタート、景気敏感バリュー株見直し
大発会の日経平均株価は前年末比510円高の2万9,301円と好調なスタートです。トヨタ自動車(7203)(前年末比6.1%高)、住友電工(5802)(同5.4%高)、日本郵船(9101)(同4.3%高)、三菱UFJ FG(8306)(同3.5%高)など大型の景気敏感バリュー株の上昇が目立ちました。
世界景気は今年も好調という見方にもとづいて世界景気敏感株である日本株を買い戻す動きが、一部の外国人投資家に出ていると考えられます。
また、コロナ感染減少を受けて日本でも抑圧されていた消費の急速な回復があるとの見方も出ており、それを意識して日本株を買い戻す動きもあると見ています。
私は、日本株は配当利回りや買収価値から見て「割安」と判断しています。これからも短期的な急落・急騰は繰り返すと思いますが、それでも割安な高配当利回り株にじっくり長期投資していくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えています。
高配当利回り株への投資は、配当や売買益が非課税となるNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)口座で投資するのが良いと思います。新年となり、新たに2022年のNISA枠が利用可能になりました。
これから2022年のNISA投資を考える方のご参考として、今日はNISA口座で買える予想配当利回り4.6%の手作り高配当株ファンドをご紹介いたします。
NISAとつみたてNISA、どう使い分けるべき?
NISAには、2014年から始まった従来型「NISA」と、2018年から新たに始まった「つみたてNISA」の2種類があります。1年間にどちらか1つしかできません。
NISAをやる年は、つみたてNISAはできません。つみたてNISAをやる年は、NISAはできません。2022年はどちらを選びますか?
今日このレポートで紹介する高配当利回り株に投資するならば、NISAを選ぶ必要があります。つみたてNISAは、国が定めた条件を満たす投資信託だけにしか投資できないからです。
NISAとつみたてNISAの主な違いは、非課税となる期間、年間の投資可能額、そして、対象商品の3点です。概要は、以下の通りです。
NISA・つみたてNISA概要
特定口座で保有している株式を、NISA口座に移すことはできない
NISA口座を使って、非課税で高配当株投資をするためには、まず、NISA口座を開くことから始めなければなりません。NISA口座を開き、NISA口座で買い付けた銘柄だけが、非課税になります。
NISA口座を開く前に、課税口座(特定口座や一般口座)で買い付けた銘柄を、後からNISA口座に移すことはできません。ご注意ください。
まだNISA口座を開いていない人は、まずNISA口座を開くことから始める必要があります。
NISA口座で投資可能な高配当株ポートフォリオ
ご参考までに、NISA口座での1年間の投資枠(120万円)以内で買えるように、大型の高配当株6銘柄で作ったポートフォリオを掲げます。このポートフォリオの平均配当利回りは4.6%です(2022年1月4日時点)。
投資の参考6銘柄で作った高配当株ポートフォリオ
コード | 銘柄名 | 配当利回り | 4日株価 | 投資株数 | 投資金額 | 投資比率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1605 | INPEX | 4.0% | 1,002.0 | 100 | 100,200 | 8.7% |
2914 | 日本たばこ産業 | 6.1% | 2,308.0 | 100 | 230,800 | 20.0% |
5020 | ENEOS HD | 5.1% | 434.0 | 400 | 173,600 | 15.0% |
8002 | 丸紅 | 4.5% | 1,141.0 | 100 | 114,100 | 9.9% |
8306 | 三菱UFJ FG | 4.3% | 646.7 | 300 | 194,010 | 16.8% |
9433 | KDDI | 3.6% | 3,440.0 | 100 | 344,000 | 29.7% |
合計 | 4.6% | - | - | 1,156,710 | 100.0% | |
出所:配当利回りは、1株当たり配当金(会社予想)を1月4日株価で割って算出。INPEX・日本たばこ産業は2021年12月期、他は2022年3月期。1株当たり配当金はINPEX40円・日本たばこ産業140円・ENEOS22円、丸紅51円、三菱UFJ28円、KDDI125円 |
投資信託で、高配当利回り株ファンドを買わなくても、このように自分で高配当株ファンドを作って長期投資するのも良いと思います。
NISAで利回り5%を稼ぐ、高配当投資術
2021年6月、日経BPより拙著「NISAで利回り5%を稼ぐ、高配当投資術」が発売されました。
私が25年の日本株ファンドマネージャー時代に得たバリュー(割安株)投資のノウハウを初心者にわかりやすく解説しています。NISAで投資するのにふさわしいと考える銘柄のアイディアをたくさん掲載しています。こちらもぜひご参照ください。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。