2022年はストック・ピッキングの年
2022年はストック・ピッキング、つまり個別株投資がうまいかへたかによって、投資成果に大きく影響を受ける年になると思います。逆にいえば、S&P500種指数のような株価指数自体はあまり上昇しないと予想します。
そう考える理由は2021年という年が、あまりにも「インデックスのひとり勝ち」の様相を呈したからです。それは逆に言えばインデックスに占める割合が低い銘柄でおいてけぼりにされている銘柄がたくさんあることを意味し、それらの出遅れ株の中に妙味銘柄がゴロゴロしていることを意味します。
景気が強く、金利も上昇する局面で何を買う?
2022年は景気が強く、金利も上昇する局面です。
米国のGDP(国内総生産)は4.0%前後の成長が見込まれます。PCE(個人消費支出)インフレは2.6%前後が予想されます。つまり景気が強く、金利も高くなる状況が見込まれるわけです。
セクターダイアグラム
通常、そのような局面(上の図で灰色の部分)では工業株、素材株、エネルギー株、消費循環株などが買われやすいです。
この場合に気を付けなければいけない点は、銅や鉄鉱石のような素材は最大の需要先が米国ではなく、中国である点です。
中国は不動産開発業者の経営の行き詰まりで、建設不況の様相を呈しています。従って中国が主な顧客となるような素材株や工業株は低迷が予想されるので、投資対象から除外すべきです。
エネルギーの場合、中国も大きなエネルギーの消費国には違いないのですが、その比率は建設資材に比べれば低いです。
投資妙味あり米国株5選
投資妙味のある米国株1:エクソン・モービル(XOM)
同社は南米のガイアナのオフショア油田を開発中です。近年のオフショア油田では最大級の発見であり、当初の期待以上の生産が既に開始されています。
投資妙味のある米国株2:インターナショナル・ペーパー(IP)
同社は近年、段ボールの生産設備への投資を強化してきました。段ボールの消費量はネット通販のブームで年々増えています。段ボールは景気敏感なコモディティーであり、GDPの伸びに連動します。また、原料コストが安い米国の南部を中心に大きなスケールの段ボール工場をいくつも所有しており価格競争力があります。
投資妙味のある米国株3:フォード・モーター(F)
同社はベストセラーのピックアップ・トラック「F-150」のメーカーです。車載半導体不足で生産計画が狂ったのですが、2022年はその問題が解消すると予想されるので積み上った需要を充足させることができると思われます。中国市場では出遅れており、2022年はそれが逆に幸いすると予想されます。
投資妙味のある米国株4:カーニバル(CCL)
クルーズ船を運航している同社。クルーズは新型コロナの影響で一時ストップしていたのですが、2021年末から徐々に再開されつつあります。旅行に行きたくてウズウズしているファンが多いので、2022年以降の予約状況は良好です。
投資妙味のある米国株5:デルタ・エアラインズ(DAL)
同社は米国3大航空会社のひとつで財務は保守的に経営されています。サービス面でも3大航空会社の中で最も評判が高いです。アトランタのハーツフィールド航空がハブとなっており、ここは世界で最も発着回数の多い国際空港です。欧州路線に強いことでも知られています。
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