今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは114.15
↓下値メドは113.20円
[インフレ] ブンデスバンク「ドイツ国民はインフレ6%上昇を覚悟するように」
[インフレ] ドイツの10月物価上昇率は前年比6.0%。1993年以来の最大の上昇率
14日(火曜)のドル/円は、じわじわ「円安」。高値113.76円、安値113.43円、1日の値幅0.33円。
この一週間113円台でのレンジ取引が続くドル/円は、この日113.55円からスタート。抵抗ゾーンに向かって113.80円を試しにいきましたが上値は重く、日本時間夜遅く(欧州時間)に、いったん113.43円まで後退してこの日の安値。下値の堅さを確認した後、明け方(NY時間)に再び上をチャレンジも113.76円で止められました。終値は高値とほぼ同水準の113.75円(前日比▲0.18円)
FOMC(米連邦公開市場委員会)の発表待ちということもあり、この日もドル/円は113円台を抜け出すことはできませんでした。上は113.90円から114円を走る抵抗ゾーンの手前で足踏み。最初の目標は114円で、完全クリアすればドル強気が勢力を強めそうです。ただ、FOMCに続いて明日はECB(欧州中央銀行)、BOE(イングランド銀行)が控えているため、結果が全部出揃うまで欧州通貨は動きにくいでしょう。
マーケットは、今夜(日本時間16日午前4時)のFOMC、そして明日のECBとBOEの、政策会合の結果に全集中しています。2021年最後の会合ということもありますが、中央銀行の政策のタカ派(ハト派)度合いが予想しにくく、相場が大きく動く可能性があるからです。
FOMCが今回、緩和縮小の金額を倍増することはマーケットのコンセンサスですが、利上げ時期については、6月か9月かで見方が分かれています。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見は、利上げに関して予想以上に「慎重」である可能性があります。
一方、ECBはPEPP(パンデミック緊急プログラム)の3月終了はコンセンサスとなっていますが、それを引き継ぐAPP(資産購入プログラム)を強化するのか、それとも減額方向で行くのかまだ意見がまとまっていない様子。ECBの利上げについては2022年第4四半期までなし、つまり1年後まで超低金利政策を継続する方針。しかしインフレ上昇が止まらなければ、6月に「大幅前倒し」するとの見方もあり。今回のラガルドECB総裁は、(パウエル議長とは対照的に)「強気」のコメントを出すことも考えられます。
SNB(スイス国立銀行)は、ECBの動向次第では利上げ前倒しの可能性。BOEは、今回の利上げは見送りで、来年2月に実施の予想。
日銀は、企業の資金繰りを支援する新型コロナウイルス対応策の修正を検討していますが量的緩和は続行。
主要指標 終値
※12月16日(木)の為替Walkerは休載します。
今日の為替トレッキング
今日の一言
相場を認識する力に長けている人は、相場を自分の有利な方向に利用することができる。今ある相場から自分の望む相場を作り出していく
Rock And Roll All Nite
FOMCの緩和縮小は、金融政策の方向としては「タカ派」的だといえますが、米国のインフレ状況を考えると、まだ「ハト派」的という評価でした。なぜなら、 RBNZ(NZ準備銀行)やカナダ銀行のように、インフレ上昇抑制のために利上げする、あるいは利上げに向けたはっきりしたガイダンスを示すことはなく、一時的に2%を超えるインフレ率を容認するという、平均物価目標(AIF)の枠組みに基づいた政策運営が基本だったからです。
FOMC、新型コロナウイルスの危機対応として始めた「ゼロ金利」と「量的緩和」の2つの金融緩和策のうち、量的緩和の終了は決定。マーケットの関心は、否応なく、残るひとつに集中しています。つまり「ゼロ金利」解除、すなわち利上げはいつかということです。
そのヒントとなるのが、ドットチャートです。ドットチャートとは、FOMCメンバーが予想する米国の政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利の見通しで、毎年3、6、9、12月に公表されます。それぞれがひとつの点(ドット)として散布図になっているため、このように呼ばれています。
9月のドットチャートでは、今年(2021年)については、18人のメンバー全員が据え置き。(表参照)
2022年は、9名が据え置きで、9名が利上げ(1回が6名、2回が3名)。2023年は、据え置きは1名だけで、残り17名は利上げを予想していました。
今回公表されるドットチャートでは、2022年の利上げ予想が、どれだけ増えているか、つまりどれだけ利上げが前倒しになるのか、ということが一番のポイントになります。
しかし、2024年を見ると18名中8名が7回以上の利上げを予想する半面、18名中7名が4回以下の利上げを予想するという二峰性が見られます。FRBの利上げサイクルが長続きしない可能性があることを示唆しています。
今日の注目通貨:豪ドル/円
今週の予想レンジ ↑82.25円 ↓76.87円
今週の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は、79.56円。
79.56円より上ならば豪ドル買いが優勢、79.56円より下ならば豪ドル売りが優勢と判断します。
2021年これまでの高値は86.25円、安値は77.89円。平均値は82.07円。
1日の最大値幅は2.48円、最小値幅は0.19円。平均値幅は0.71円。
2021年のこれまでの値幅は8.36円。
86.25円 : 2021年 高値
86.06円 : 11月 高値
83.79円 : 11月 61.8%
83.28円 : 第4レジスタンス (HBO)
83.09円 : 11月 平均値
82.39円 : 11月 38.2%
82.25円 : 第3レジスタンス
81.22円 : 第2レジスタンス
80.90円 : 第1レジスタンス
79.56円 : ピボット
80.12円 : 11月 安値
78.21円 : 第1サポート
77.89円 : 第2サポート
77.89円 : 2021年 安値
76.87円 : 第3サポート
75.84円 : 第4サポート (LBO)
2021年 豪ドル/円データ
※12月16日(木)の為替Walkerは休載します。
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