THE S&P 500 MARKET: 2021年11月
市場参加者が最高値を求め続けるから
新型コロナウイルスは屈服してくれない
その結果がどうなるか覚えているかい?
資金の流入が根拠なき熱狂につながったのさ
それでも年初来で21.59%の上昇に
能天気な人たちはウイスキーを飲みながら「今年こそ引退するぞ」と歌い続けている
新型コロナウイルスの新たな変異株の出現は、まるでニューヨークの地下鉄に次から次へと人が乗り込んでますます混み合っていくようなもので、予想されていた展開でした。世界保健機関(WHO)は新たな変異株を「オミクロン」と命名しました。オミクロン株の感染力や健康上の脅威を見極めるのに少なくとも1週間はかかると思われますが、初期データを見る限り、オミクロン株には50近い変異が見られ、そのうちヒトの細胞への結合を可能にするスパイクタンパク質上で30カ所の変異が確認されています。
オミクロン株が出現する以前から、欧州を中心に感染者数は増加傾向にあり、規制を強める動きが見られていましたが、ここにきて多くの国が、オミクロン株の感染拡大を抑制しようと渡航制限を強化しています。
市場は強く反応しましたが、重大と言うほどではありませんでした。米国では、変異株について報道された11月26日のブラックフライデー当日にS&P500指数は2.27%下落しました(祝日の都合で取引時間は短縮されましたが、出来高は多くなりました)。1日の下落率としては今年で3番目の大きさであり(1928年以降では646番目)、同指数は11月18日に付けた終値での最高値から2.34%安の水準に落ち込みました。ちなみに今年の最高値更新は66回で、1995年の77回に次ぐ過去2番目の記録となっています。
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