お知らせ■必見!人気番組「日曜日の初耳学」に篠田尚子が出演予定!
筆者・篠田尚子が人気番組「日曜日の初耳学」に出演予定! 投資・資産形成のイロハについて、林修先生も納得!? の解説が聞けるかも!
【放送日】10月24日(日)22:00~(MBS/TBS系全国ネット)
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放送を見逃した場合はこちらでチェック ≫TVer ≫MBS動画イズム
下落したタイミングを狙って投資信託をスポット購入するには?
株式市場が大きく動いたとき、「基準価額が下落したタイミングを狙ってスポット(一括)購入できたら…」と考えたことはないでしょうか。
投資の原則は、「安いところで買って、高いところで売る」ことです。刻々と株価が変動する株式とは異なり、投資信託は、組み入れている株式や債券などの時価評価を基に基準価額が算出され、1日1回のみ公表されます。
果たして投資信託でピンポイントのタイミングを狙った取引を行うことは可能なのでしょうか。
では、早速ですがクイズです。次の文章が正しいか、○か×でお答えください。
投資信託の適用される基準価額は、注文時点の表示が正しい?
解答
×
なぜ投資信託は指値注文ができないの?
投資信託は、「ブラインド方式」と呼ばれるルールによって、取引の段階では基準価額が分からない仕組みになっています。
これは、既に確定し、公表された前日時点の基準価額で投資信託の取引ができてしまうとなると、その基準価額を見た投資家の取引が殺到するなどして、結果的に既存の保有者(受益者)に不利益が生じてしまうためです。
前述した通り、投資信託の購入・解約を申し込んだ時点では、適用される基準価額はまだ決定しておらず、申し込みの締め切り後に算出される基準価額(これを約定価格といいます)で約定が成立します。
日本株か海外株で、約定日は異なる
また、この約定価格が決定するタイミングは、投資信託の投資先が国内か海外であるかによって異なります。
一般的に、投資先が国内の場合、適用される基準価額は申し込みをした当日中に決定しますが、投資先が海外の場合、適用される基準価額は申し込みをした翌営業日(原則)に決定します。
例えば、前日のニューヨーク株式市場が大きく下落したのを見て投資信託を購入・解約しても、その終値が投資信託の基準価額に反映されるわけではありません。この点は十分に注意が必要です。
まとめると以下のようになります。
日本株連動型の場合
日経平均株価に連動するインデックスファンドの場合、極端に言えば取引終了間際の15時ギリギリまで日経平均株価の動向を見て、購入や解約の判断をすることも可能です。
15時までに申し込みを済ませた投資信託の購入や解約注文に適用される基準価額は、当日の日経平均株価を反映したものになります。
海外株連動型の場合
一方、海外株式の場合は、申し込みの翌営業日に更新される基準価額が適用されることになります。S&P500種株価指数やNYダウ平均株価の場合、申し込んだ日の翌朝(日本時間)の終値と為替レートを反映して基準価額が算出され、これが約定価格となります。
こうした理由から、ニューヨーク株式市場が大きく動いたタイミングを狙い、ピンポイントで取引をするということは事実上不可能です。
「1日1回」にはメリットがある
投資信託の基準価額は1日に一つだけ、1回のみの公表ですが、実はこれにはメリットもあります。
一つは、原則として約定日時点の基準価額での購入・解約が約束されるという点。これはつまり、需給に関係なく、投資家が取引をしたいと思ったタイミングで購入や解約ができるということを意味します。
そしてもう一つは、積み立て投資との相性のよさです。1日一つの基準価額しか存在しないからこそ、あらかじめ設定しておいた日を積立日として自動的に買い付けができるのです。
iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)やつみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)が、投資信託の積み立てを原則としているのには、こうした背景があります。
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