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今年のノーベル物理学賞は真鍋淑郎氏らが受賞しました。真鍋氏が開発した気候モデルは、世界中で『地球温暖化』の研究が進むきっかけとなったものです。『地球温暖化』については、近年の猛暑や豪雨といった異常気象の頻発でも、身近に感じられるようになりました。SDGsへの関心が高まる中、今回のノーベル物理学賞の選定によって、『地球温暖化』対策への世界的な取り組みが一層進んでいくことが期待されています。
【ポイント1】今年のノーベル物理学賞は『地球温暖化』を予測する気候モデルなど
今年のノーベル物理学賞は、日本出身で米プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎氏が他の2名と共同で受賞しました。真鍋氏は「『地球温暖化』を確実に予測する気候モデル」を開発しました。ノーベル賞選考委員会は「大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇が地表の温度上昇につながることを実証した」としています。
【ポイント2】真鍋氏の気象モデルにより、『地球温暖化』の研究が進展
真鍋氏の開発した気候モデルは、大気中のCO2濃度が気候に及ぼす影響を初めて数値で明確にしたものです。例えば、1967年の発表では、大気中のCO2の濃度が2倍になると地上の気温が2.3℃上がる、と試算されました。これにより、CO2が長期的な気候変動に重要な役割を果たしていることが示され、世界中で『地球温暖化』の研究が進むようになりました。
また1969年には、地球規模の大気の流れを模擬したモデルに、海洋から出る熱や水蒸気などの影響を加味した「大気・海洋結合モデル」を開発しました。このモデルを発展させたものは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第1次報告書でも引用されました。
【今後の展開】『地球温暖化』対策へ、企業・個人の取り組みが進むと期待される
今夏発表されたIPCCの最新の報告書では、CO2の排出ゼロを達成しない限り、今後は今まで以上の気温上昇とそれに伴うさまざまな災害が引き起こされる、との予測が示されました。脱炭素による『地球温暖化』への対策は、まさに人類にとって喫緊の課題となっています。また、最近はテレビなどのメディアでもSDGsをよく目にするようになりました。SDGsとは2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」のことで、「気候変動への具体的な対策」も、このSDGsが掲げる17のゴールの中に含まれています。
真鍋氏の気候モデルは、開発から50年余りがたった今年にノーベル物理学賞受賞となりました。SDGsを2030年に達成しようと世界各国が目指す今、このニュースがきっかけとなり、改めて企業や個人の間でも『地球温暖化』対策の必要性が注目されることになり、その取り組みが一層進んでいくことが期待されます。
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