日経平均株価の展開を予測する上で重要な指標
2020年3月のコロナショック以降、日経平均株価は大きく上昇し、一時3万円台を付けるほど強い動きとなっています。日経平均株価はこのまま順調に上昇していくのでしょうか、はたまた一転して下落してしまうのでしょうか?
今後の展開を予測する上で、私が重要視している指標を1つお伝えしたいと思います。それは、「日経平均株価の予想EPS(1株当たり利益)の前年比の増減率」で、中期的な視点での転換点を捉えるために見ているものです。
個別株に投資をしている方はイメージしていただけるかと思いますが、株価は利益のピークよりも前に下がり始め、ボトムよりも前に上がり始める傾向にあります。それが、個別株の集合体である日経平均株価においても同じようにあるからです。
日経平均株価のピークは?
2013年からの推移は次のとおりとなっています。
日経平均株価と予想EPS(5週平均)の前年比増減率
1つ1つ見ていきましょう。
2014年は1月にピークアウトしましたが、利益は減ることなく増え続けた結果、7月に前年比でのボトムを付け、2015年にかけて日経平均株価は一段高する展開となりました。ただし、2014年1月から5月までは、いったん下がる動きをしています。
2015年は6月にピークアウトした後に利益が減少し、2016年2月にかけて大幅下落する動きとなりました。
2017年は12月にピークアウトした後、利益自体は増えていき、2018年4月に前年比でのボトムを付け、10月にかけて日経平均株価は再度上がっていきます。ただし、その過程において、
2018年1月から3月にかけて大幅下落する動きとなりました。
このように、予想EPS(5週平均)の増減率のピークを付けると、少なくともどんどん日経平均株価が上がっていく展開は止まり、いったんは下落局面が来ていることが見て取れます。
そして、足もとでは、ここ1カ月以内に前年比の増減率がピークアウトしそうな状況となっています。このため、あくまでも1つの視点にすぎませんが、この見方からは日経平均株価は今がピークあたりかもしれないということになるのです。
いったんは下落局面に備えた運用を考えていく必要があるかもしれません。
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