※モトリーフール米国本社、2021年9月27日投稿記事より

 エネルギー市場は1世紀以上にわたり化石燃料が支配してきましたが、気候変動に対する懸念から、よりクリーンな代替エネルギーに対する投資が活発化しています。

 一方で、このエネルギー転換には数十年かかると予想されます。

 このような過渡期における長期投資に適したエネルギー株を3銘柄紹介したいと思います。

ブルックフィールド・インフラストラクチャー

 ブルックフィールド・インフラストラクチャー(NYSE:BIP)(NYSE:BIPC)は、公益事業、エネルギーの川中(流通)事業、輸送事業、およびデータセンター事業などのインフラ事業を多岐にわたって運営しています。同社のエネルギー関連事業は天然ガスの輸送と貯蔵が中心です。

 現在カナダの石油インフラ会社インターパイプラインの買収を進めており、これは化石燃料が今後も長年にわたり重要な役割を果たすと同社が確信していることを示すものです。

 一方で同社はまた、よりクリーンな未来に向けた取り組みも行っており、炭素排出量を削減するいくつかのチャンスを見出したほか、オーストラリア政府が指定する港湾施設で、環境に優しい水素輸出施設の開発についてその可能性を調査しています。

 このように現在と未来の両方に焦点を当てた取り組みを行うことで、同社は今後も着実な成長を遂げることができ、今年の1株当たりキャッシュフローの成長率は20%を超える見込みです。

 同社は、事業ポートフォリオの拡大を続けることにより、現在配当利回り4%(執筆時点)の配当を長期的には年率5〜9%で成長させることを見込んでいます。

クリアウェイ・エナジー

 クリアウェイ・エナジー(NYSE:CWEN)(NYSE:CWEN.A)の事業は、風力発電、太陽光発電、および天然ガス発電設備の所有が中心ですが、同社が近年重視しているのは、再生可能エネルギー事業の育成です。

 同社の親会社であるクリアウェイ・エナジー・グループ(CEG)は、風力および太陽エネルギープロジェクトの開発を行い、クリアウェイ・エナジーに継続的に安定した投資機会を与えています。

 同社は、利回り4.2%(執筆時点)の配当を年率5〜8%で成長させる計画であり、すでに2023年までは、この計画を支えるのに十分なだけの新規投資案件が確保されています。

 また、CEGは開発パイプラインに2025年までのプロジェクトを抱えています。

エンブリッジ

 エンブリッジ(NYSE:ENB)は、北米最大のエネルギーインフラ企業のひとつです。

 石油・ガスパイプライン、天然ガス公益事業、および再生可能エネルギー発電施設を運営しており、その安定したキャッシュフローが同社の利回り6.7%(執筆時点)の配当を支えています。

 同社は1株当たりのキャッシュフローを少なくとも2023年まで年率5〜7%で成長させる計画です。

 これを支えるのは、欧州におけるさらなる石油・ガスインフラと洋上風力発電設備の建設を含む、数十億ドル規模の拡張プログラムです。キャッシュフローの増加を通じて、過去26年間にわたり実施してきた増配を今後も継続することが可能になるでしょう。

 2023年以降もさらなる事業機会が見込まれ、石油・ガスパイプライン事業、ガス流通・貯蔵事業のほか、クリーンエネルギーへの移行に向けた取り組みを拡大する予定です。

 これには、風力および太陽光発電施設の建設、および再生可能天然ガス、水素、および二酸化炭素回収・貯留のような低炭素化に向けた新たな事業機会に参加することが含まれます。

今後も大きな成長が見込めるエネルギー株

 世界経済はエネルギー源の切り替えを進めていますが、この移行には数十年かかります。

 私たちが今後も化石燃料の使用を続けることで上記3社のレガシー資産は恩恵を受けます。

 一方、この移行が、再生可能エネルギーおよび新たな低炭素エネルギー資源に対して投資を続けるこれらの企業の成長の原動力となります。

 以上から、この3社はこのような過渡期の投資に適した素晴らしいエネルギー株であるといえます。

転載元:モトリーフール

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