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[動画で解説]実録、富裕層たちの投資運用術!そのこだわりと考え方とは

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※この記事は2021年6月10日に掲載されたものです。

富裕層には、お金を増やすための共通のこだわりがあった!

 みなさん、こんにちは。

「億の世界を覗いてみよう!富裕層に学ぶ『財産の築き方』」を連載させていただきましたが、今回は、私が実際に見た富裕層たちの資産運用術を、そのこだわりと考え方に焦点を当てて、ご紹介したいと思います。

 実は私が富裕層のみなさんの相談に応じている中で発見し、驚いたことがあります。それは、富裕層の間には共通するこだわりと考え方があるということ。それが、次の4つでした。

1:運用の方針(お金の働かせ方)を変えない
2:同じ投資先または同じ商品を追い続ける
3:ピンチこそチャンス、思い切りがいい
4:仕事など精通している専門分野の知識を運用にもフル活用している

 もちろんこれ以外にもいろいろとあると思いますが、読者の方がすぐに参考にできることに絞り込みました。

 では共通点について、富裕層が実際にしていたことを紹介しながら、お伝えしたいと思います。

富裕層の共通点1:運用の方針(お金の働かせ方)を変えない

 資産運用を行うとは、言葉を選ばずに言えば、ある意味「今あるお金を基にもうける」ということになります。ここで言う、運用の方針(お金の働かせ方)を変えないとは、もうけ方をコロコロ変えず、いわば同じ商売を続けるということです。

開業医ご夫婦のA様の例

 開業医ご夫婦のA様は、米ドル建ての高利回り債券での運用を長年続けてきました。

 運用においては証券会社との取引で、株式や投資信託も多数保有されていましたが、A様のこだわりはこの外貨建てで高い利息収入を積み上げていくものでした。

 お金を増やすための有名な「72の法則」というものがありますが、これは複利で元本を2倍にするのに必要な利回りと年数の関係をざっくり示しています。

 例えば、年利6%で運用できれば「72÷6=12」で、約12年で元本は2倍になるイメージです。

 最近は超低金利化が進み、利回り6%の債券運用は厳しくなりましたが、数年前までは変動こそあったものの、それなりの高金利運用が可能でした。

 A様は長年米ドルを中心とした外貨資産を海外の高利回り債券で運用し、利息が貯まれば、またそれを運用に回していくということをずっとブレずに貫いてきました。

 必要がない限り、その外貨資産を日本円に戻すことはありませんから、普段の為替リスクは特に気になりません。むしろ確実に(金利)利息収入が積み上がる強みを、時間をかけて実現し、しっかりとお金を働かせているのです。

 投資する債券の銘柄については主に欧米の主要金融機関が発行する債券です。長期的な金融情勢の変化を見て、有利な銘柄に入れ替えることもあります。

 いずれにせよ、確実に資産は増えていきますので、継続された運用成果は素晴らしいものになりました。

 この辺りは詳しい担当者がサポートしてくれると心強いところですね。

 この紹介事例は、次の「同じ投資先または同じ商品を追い続ける」ということにもつながります。

富裕層の共通点2:同じ投資先または同じ商品を追い続ける

大手電機メーカーを退職されたB様の例

 大手電機メーカーの技術職を退職されたB様は、その後は資産運用とその技術を伝える私塾を開催し、第二の人生を楽しんでいます。

 B様の資産運用のすごいところは、同じ商品をずっと追い続けてきたことです。

 具体的には、ブラジルレアル建ての毎月分配型の投資信託です。

 一般論でいえば、新興国通貨建てに投資をすることは長期的には為替リスクで負けやすく、毎月分配型は運用的には非効率とされます。

 ただB様はその点をあえて受け入れ、その商品の動きと金融情勢との関係を注視し、一般常識を無視した短期的視野で売買(おおよそ数カ月単位)を繰り返し、着実に資産を増やしてきました。

 つまり、価格変動の大きさと得られるであろう高利回りを重視し、「安く買って高く売る」を愚直に繰り返してきたのです。

 しかし言うは易く行うは難し。これも次のポイントにつながりますが、B様はその思い切りのよさと、同じ商品に注目し続けるからこその深い理解で、たまの失敗も、損失を最小限に抑えました。

 値動きの幅の中で下に来たと思ったら思い切って買い、上がっているなと感じたら割り切って、早めに利益確定をします。

 投資タイミングではないなと思う時は何もしない時間もあります。しかし、そこは違う投資先や商品にいかず、かたくなに一つの商品を追い続けました。その頑固さが資産運用の常識を無視して、驚くべきパフォーマンスを上げたのです。

富裕層の共通点3:ピンチこそチャンス、思い切りがいい

 これも資産運用に成功している方々の共通点です。

株投資が大好き、会社経営をしているC様の例

 会社経営をしているC様は株式投資が大好きです。ご自分で仕事のかたわら、せっせと株式のネット取引をされています。それとは別に、富裕層ならではの運用になりますが、別の資金では「仕組債」と言われるオーダーメイドの高金利債券での運用を続けておられます。

 いわゆる「仕組債」は一般的には複雑でハイリスクと言われ、実際には金融機関との訴訟も多く悪名高い金融商品とのイメージがあります。

 ただ、そこには販売側の問題もあり、仕組債自体は自分の許容できるリスクを自由に金融商品に仕立てることができる商品性のメリットもあり、もろ刃の剣ですが、うまく活用できればメリットも大きいものです。

 長期的な分散投資型ポートフォリオ運用では、個別の判断となる「思い切りのよさ」を必要としないことが長所ですが、ベテラン投資家のC様はたまにくる大暴落を冷静にチャンスと捉え、2020年3月のコロナ・ショックで2008年のリーマン・ショックと並ぶ相場変動が起こった際にこの仕組債を活用し、通常時では考えられない高金利の条件で投資に成功しました。

 もちろん、このような時は先行き大きく回復するものであれば、投資の絶好のチャンスということになりますが、その渦中ではいつどれくらい回復局面に戻るか分からず恐怖が支配している状況です。

 C様はあえて仕組債を活用し、もし当面相場が回復しなくても通常時では得られない金利が確保できるメリットに着目して、絶大な成果を上げたのです。このように、こだわり投資家は、いざという時の判断の思い切りがよいことも共通点なのです。

富裕層の共通点4:仕事など精通している専門分野の知識を運用にもフル活用している

 私たちは普段仕事をしている、または引退するまでは仕事をしてきた、ということになります。そこで培ってきた知識や経験はとても深いものです。

 資産運用に成功する富裕層たちは、やはりそのノウハウを運用にもうまく生かしていました。

医療研究機関にお勤めのD様の例

 例えば医療研究機関に勤めるD様。普段から製薬やその技術に関しては情報も多く、見識が深いです。例えば、新薬の開発ニュースについても、一般公開される情報に対しても、深くその新薬の効果やビジネスとしての将来性を知ることができます。

 少し極端な例かもしれませんが、以前にがん免疫療法が話題となり、小野薬品工業から「オプジーボ」という薬がニュースとなったときに、私たちが知る内容以上にその期待性を理解したD様はすぐさま小野薬品工業の株式を保有しました。その後の小野薬品工業の株価上昇はめざましいものでした。

 また、D様はその専門知識を活用して米国のバイオベンチャー企業や化学メーカーなど、私たちにはなじみが薄い会社でも、やはり伸びそうな会社を次々と長期投資(数年前後)で大成功を収めました。

 このように自分の得意分野で資産運用を行うことで成功している例はとても多いのです。その場合、やはり方針を変えず、同じ分野を追い続け、思い切りがよい判断がしやすいといった特徴が共通してくるようです。

 本来アドバイスやサポートをする立場の私が、このようなこだわりと独自の考え方を持ったお客さまに多くのことを学ばせてもらいました。

 億単位の資産を運用で実現することは決して簡単なことではないですが、もし近道、コツといったものがあるとしたら、ある程度の時間を見据えた上で今回紹介したようなポイントを参考にしてもらえますと幸いです。