今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは111.20

下値メドは109.10

平成の失われた30年とは、日本がIT化の波に乗れなかった30年間のこと

 15日(水曜)のドル/円は「円高」。高値110.70円、安値 109.93円、1日の値幅は0.76円。 
この日は110.60円からスタート。出だしは調子が良く、東京時間午前に前日の高値(110.65円)を更新して110.70円まで上昇。

 マーケットはこの日行われるパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言待ちで、米国の6月CPI(消費者物価指数)が13年ぶりの高値をつけるなどインフレ兆候が強まるなかで、緩和縮小に関する強気コメントに期待が高まっていました。ところが、事前に配布されたスピーチ原稿には新たな内容は見当たらず、これが失望となって米10年債利回りは1.3%台へ下落。それに伴いドル/円も110円を割ると109.93円まで下落。終値も110円に戻れず109.94円(前日比▲0.70円)。

 ドル/円は先週金曜日から終値ベースでは3営業日連続で着実に上昇しながら、円安貯金を88ポイントまで積み上げてきたのに、たった1日でその8割を消してしまった。111円に戻れなかったことで、このレベルが強く意識されることになります。

 もっとも、パウエルFRB議長が緩和縮小に後ろ向きと決めつけるのはまだ早い。米指標はCPIに続いて、PPI(卸売物価指数)も強かった。ベージュブック(米地区連銀経済報告)も前向きな内容でした。これらの最新データを持ち寄って、これから緩和縮小についてしっかり議論するということです。FOMC(米連邦公開市場委員会)は今月の27、28日。

 今日の注目通貨は、ユーロ/円です。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

たまには失敗しないと、人生で失敗する

Careless Whisper

 6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)は85.0万人増えました(5月58.3万人、4月27.8万人)。雇用者の増加数は今年これまでの最大を記録。労働力供給の詰まりが解消されつつあるサインです。

 米国の雇用市場では、コロナ禍によって、昨年3月と4月のたった2ヵ月の間に2200万人もの雇用が失われました。しかし、その後はでこぼこがあったもの着実に回復を続け、6月の非農業部門雇用者数は2020年4月時点から比べると1,560万人増加しました。

下半期の雇用市場は、さらに堅調に推移すると予想されています。雇用者増加の3ヵ月間の平均は57万人。このペースが維持されるならば、米経済が「軌道に乗った」と判断する証拠が揃ったとして、FRBは9月、早ければ8月にも緩和縮小を正式発表、来年1月から実施という運びになるでしょう。

 米経済における「弛(たる)み」は、表の失業率や平均労働賃金よりも高い(悪い)可能性があるとの指摘もあります。この「弛み」の存在が、インフレ高騰のリスクを低減させるだろうというのが、FRB(米連邦準備制度理事会)の考えです。

 

今日の注目通貨

ユーロ/円:予想レンジ ↑133.00円  ↓128.51円

 ユーロ/円のブルベアの分かれ目は130.76円。
130.76円より上ならばユーロ買いが優勢、130.76円より下ならばユーロ売りが優勢。

 2021年これまでの高値は134.12円、安値は125.09円。平均値は129.61円、値幅は9.03円。
1日の最大値幅は1.85円、最小値幅は0.29円。平均値幅は0.67円。

134.12円 : 2021年 高値

133.86円 : 第4 レジスタンス(HBO)
133.00円 : 第3 レジスタンス

132.43円 : 07月 高値
132.14円 : 第2 レジスタンス

131.88円 : 第1 レジスタンス
131.36円 : 07月 61.8%
131.03円 : 07月 平均値

130.76円 : ピボット

130.69円 : 07月 38.2%
129.63円 : 第1 サポート
129.62円 : 07月 安値
129.37円 : 第2 サポート 

128.51円 : 第3 サポート

127.66円 : 第4 サポート(LBO)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

2021年 ユーロ/円データ