今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは111.15円
↓下値メドは109.90円
FRBの行き過ぎた緩和政策は「社会正義に反する」との批判。「資産価格をいたずらに上昇させ、すでに裕福な個人の資産をさらに増やしている」
13日(火曜)のドル/円は「円安」。高値110.65円、安値110.20円、1日の値幅は0.45円。
この日は110.34円からスタート。出だしは上値が重く欧州時間に110.20円まで下げましたが、109円台を試す勢いはなし。NY時間に発表があった6月の米CPI(消費者物価指数)は、強いといわれていた予想のさらに上を行く結果で、米長期金利がこれに反応しそれに伴いドル/円も抵抗ゾーンだった110.40円から110.50円をクリアして110.65円まで上伸。終値は110.64円(前日比+0.29円)。
ドル/円は、先週の下落で失われた分を回収して、再び約1年3カ月ぶりの円安水準に戻そうとしています。そのきっかけとなったのが米国の主要インフレ指標である6月CPIでした。CPIは強い内容だったことに間違いはないのですが、問題は、インフレが一過性なのか、今がピークなのか、それともさらに上昇し続けるのか、ということ。
マーケットの一般的な考えは、まだ「一過性」に傾いているように思えます。しかし、これから下がっていくという確信も持てない。13年ぶりのインフレを目の前にして「すぐ下がるさ」なんて楽観することはできないのです。
FRB(米連邦準備制度理事会)は、インフレを退治するというよりも、インフレ暴走リスクを回避するという理由で、 8月に緩和縮小を正式発表、遅くても来年1月から実施、さらに利上げ時期を前倒しするだろうとの見方が増えています。
主要指標 終値
今日の一言
人生は公平ではない。そのことに慣れよう - ビル・ゲイツ
End Of The Road
米6月CPI(消費者物価指数)は大幅に上昇。前月比+0.9%(予想+0.4%)、前年比+5.4%(同+5.0%)と約13年ぶりの高水準が続いています。詳細を見ると、引き続き自動車価格の値上がりが目立ち、中古車は前月比+10.5%(前月+7.3%)、新車は+2.0%(同+1.6%)も高くなっています。コロナ禍で公共交通機関利用を避け自動車通勤のニーズが増えたのと半導体チップの供給問題による新車不足が理由とされています。
インフレが広範な商品で発生しているならば、利上げなど中央銀行の金融政策の介入が必要となります。しかし、一部商品にだけ発生しているのならば、それは在庫の偏りにすぎず、政策行動の必要性はない。自動車価格は確かに急騰していますが、運転をしない人々にとってはインフレの実感はありません。ところが、ファーストフードなどや食料品が一斉に値上げするならば、これは全ての人に関わりのあることなので(食事をしない人はいない)、経済的なインパクトは非常に大きくなります。
米国のファーストフート業界における従業員の離職率は、20年ぶりの高水準といわれています。労働力供給の不足が、一時的にインフレを引き起こしているだけであって、雇用市場が速やかに回復して、労働者が仕事に戻ってくれば、徐々に回復するといわれています。
果たしてFRBは今回のCPIの結果をどう評価しているのか。今夜はパウエルFRB議長の議会証言があります。
今日の注目通貨
ドル/円:今週の予想レンジ ↑111.89円、↓108.57円
今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は110.23円。110.23円より上ならばドル買い優勢、110.23円より下ならばドル売り優勢。
2021年これまでの高値は111.66円、安値は102.59円。平均値は107.13円、値幅は9.07円。
1日の最大値幅は1.14円、最小値幅は0.18円。平均値幅は0.57円。
先週末の終値は、2020年終値に比べて6.81円の円安。
112.52円 : 第4レジスタンス(HBO)
112.40円 : 2019年 高値(19年04月24日)
112.22円 : 2020年 高値(20年02月20日)
111.89円 : 第3レジスタンス
111.66円 : 07月 高値(2021年 高値)
111.25円 : 第2レジスタンス
111.06円 : 第1レジスタンス
110.84円 : 07月 61.8%
110.59円 : 07月 平均値
110.34円 : 07月 38.2%
110.23円 : ピボット
109.53円 : 07月 安値
109.40円 : 第1サポート
109.20円 : 第2サポート
108.57円 : 第3サポート
107.94円 : 第4サポート(LBO)
107.32円 : 2019年 安値
2021年 ドル/円データ
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